Interstage Application Server 高信頼性システム運用ガイド
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付録B 旧バージョンでのクラスタ環境構築手順> B.3 クラスタサービス機能/SafeCLUSTER(Solaris OE)> B.3.1 ホットスタンバイ機能(1:1運用待機)

B.3.1.6 アプリケーション環境作成

クライアントアプリケーション環境について

 クライアントより運用サーバに対して接続処理を行っている時に、運用サーバシステムのダウンなどにより切り替えが発生した場合、クライアントからの依頼処理はエラーまたは無応答状態となります。無応答となった時の対処として、クライアントのタイマ監視を行ってください。
 切り替えが発生した場合、クライアントは運用サーバに対して再接続するような対処を行ってください。
 また、クライアントからオブジェクトリファレンスを獲得する場合は、「引き継ぎネットワーク設定」で「IPアドレス引き継ぎ」を設定したときに指定するIPアドレスを使用してください。

サーバアプリケーション環境

 サーバアプリケーションの環境は、運用ノードと待機ノードと全く同じ構成で作成しなければなりません。

サーバアプリケーションプログラム
 サーバアプリケーションのプログラミングについては、クラスタシステムを使用しない場合と同じです。
スケルトンファイル
 スケルトンファイルについては運用ノードで出力したものを、待機ノードに複写してください。
サーバアプリケーション実行ファイル
 サーバアプリケーションなどのワークユニットで使用する資源などについては、運用ノードと待機ノードで同じ構成(ファイル名、ディレクトリ構成など)で作成する必要があります。
ワークユニット定義
 ワークユニット定義については、運用ノードと待機ノードで同じものを使用してください。また、この場合、運用ノードと待機ノードでそれぞれtdadddefコマンドを使用し、ワークユニット定義を登録する必要があります。
EJBアプリケーション
 ejbinstallebコマンドを使用し、EJBアプリケーションのインストールを行います。EJBアプリケーションのインストールは、ノード1(待機ノード)およびノード2(運用ノード)でそれぞれ行ってください。
 インストール作業は、待機ノード、運用ノードの順番で行ってください。運用ノードでは、ejbinstallebコマンドに強制インストールオプションを指定してください。
 カストマイズツールを使用しEJBアプリケーションの動作環境定義を行う場合は、ノード1(待機ノード)およびノード2(運用ノード)でそれぞれ行ってください。

ワークユニットの変更

クラスタの環境を設定後、ワークユニットを追加または削除する場合、以下の手順で変更を行ってください。

[ワークユニットを追加する場合]

  1. 運用ノード、待機ノードでtdcコマンドを使用し、IDLコンパイルを行います。
  2. 運用ノード、待機ノードで出力されたスケルトンを元にアプリケーションを作成します。
  3. クラスタサービスを停止します。
  4. 運用ノード、待機ノードで新規に追加するワークユニット定義を登録します。
  5. 運用ノードより状態遷移プロシジャの「サービス名.WU_INTERSTAGE.bat」に追加するワークユニット名を設定します。
  6. クラスタサービスを起動します。

[ワークユニットを削除する場合]

  1. 運用ノード、待機ノードでtdcコマンドを使用し、インタフェース情報を削除します。
  2. クラスタサービスを停止します。
  3. 運用ノード、待機ノードで削除するワークユニット定義を削除します。
  4. 運用ノードより状態遷移プロシジャの「サービス名.WU_INTERSTAGE.bat」よりワークユニット名を削除します。
  5. クラスタサービスを起動します。

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