Interstage Application Server 高信頼性システム運用ガイド |
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付録B 旧バージョンでのクラスタ環境構築手順 | > B.1 クラスタサービス機能/SafeCLUSTER(Windows(R)) | > B.1.5 Interstageの環境設定 |
Interstageでクラスタサービス機能を使用した場合、Interstage統合コマンドを使用して環境を設定するのではなく、それぞれのサービスで提供されているコマンドを利用し、環境の設定を行う必要があります。
クラスタを使用した環境では、以下のInterstage統合コマンドの使用は禁止されています。使用した場合、誤動作する場合があるので注意してください。
以下の流れで環境の設定について説明します。この時、クラスタを構成するサーバをそれぞれ“ノード1”、“ノード2”として説明します。また、当初の設定は“ノード1”が運用ノード、“ノード2”が待機ノードとします。
データベース連携サービスを使用する場合は、システム環境変数として以下を設定してから、システムを再立ち上げしてください。運用ノード、待機ノードのそれぞれで設定します。システム環境変数として指定する論理ホスト名は、通常、%WINDIR%\system32\drivers\etc\hostsファイルに、引き継ぎするIPアドレスと対に設定したホスト名を指定します。%WINDIR%は、Windows NT(R)またはWindows(R) 2000のインストール先フォルダを示します。
OTS_LOGICAL_HOST=論理ホスト名 |
コンポーネントトランザクションサービスの環境定義に対して、運用ノードおよび待機ノードで同一のシステム規模を設定する必要があります。システム規模の設定方法については、以下の手順で設定してください。なお、コンポーネントトランザクションサービスの環境定義については、“チューニングガイド”を参照してください。
1) 下記ファイルをエディタで開きます。
Interstageインストールフォルダ\td\etc\sysdef
2) [SYSTEM ENVIRONMENT]セクションの"System Scale :"を記述し、ファイルを上書きモードで保存します。
CORBAサービス環境定義を変更します。
運用ノードおよび待機ノードでそれぞれ以下の手順で定義変更を行います。
1) 下記ファイルをエディタで開きます。
Interstageインストールフォルダ\ODWIN\etc\config
2) “チューニングガイド”の“Interstageのチューニング”を参照し、システム規模に合ったCORBAサービス環境定義の変更を行ってください。
運用ノードおよび待機ノードでそれぞれOD_set_envコマンドを使用してオブジェクトリファレンスの生成時に組み込むIPアドレスの情報として引き継ぎ用のIPアドレスを設定します。
OD_set_env -n 引き継ぎ用IPアドレス |
odadmin_exコマンドを使用し、CORBAサービスの初期環境の設定を行います。
以下の手順で設定を行ってください。
1)運用ノードおよび待機ノードでそれぞれodadmin_exコマンドでCORBAサービスの初期環境を設定します。EJBサービスを使用する場合は、インタフェースリポジトリの設定(インタフェース)でvalueインタフェースも合わせて設定してください。ネーミングサービスおよびインタフェースリポジトリの設定については、運用ノードおよび待機ノードで同一としてください。
インタフェースリポジトリのデータベースは、運用ノードおよび待機ノードでそれぞれローカルディスク上に作成してください。
共用ディスク上には作成しないでください。
運用ノードおよび待機ノードそれぞれでtdsetupコマンドを使用し、コンポーネントトランザクションサービスの環境設定を行う必要があります。この時、セットアップフォルダについては、運用ノードおよび待機ノードのそれぞれのローカルディスクを設定する必要があります。
また、この時運用ノードおよび待機ノードで同一のフォルダ構成としなければなりません。
tdsetup セットアップフォルダ |
インタフェースリポジトリの動作環境定義を変更します。
運用ノードおよび待機ノードでそれぞれ以下の手順で定義変更を行います。また、インタフェースリポジトリの動作環境定義については、“チューニングガイド”の“irconfig”を参照してください。
1) 下記ファイルをエディタで開きます。
Interstageインストールフォルダ\ODWIN\etc\irconfig
2) “sync=no”と記述されている行を、“sync=yes”という記述に変更し、ファイルを上書きモードで保存します。
変更前
sync=no |
変更後
sync=yes |
運用ノードおよび待機ノードでそれぞれ同一のInfoProvider Proの環境定義を行う必要があります。この時、InfoProvider Proの環境定義ファイルについては、運用ノードおよび待機ノードのそれぞれのローカルディスクに設定する必要があります。また、この時運用ノードおよび待機ノードで、InfoProvider Pro環境定義ファイルは同一のフォルダ構成としなければなりません。
各ノードで作成したInfoProvider Proの環境定義ファイルに以下の定義が必要となります。
sync : ON |
上記の設定により、InfoProvider Proが異常終了した場合にF3FMwwwサービスが停止します。
各ノードで作成したInfoProvider Proの環境定義ファイルのホスト名(hostname)には、DNS(Domain Name Server)に登録されている名前(共通のホスト名またはIPアドレス)を設定してください。
運用ノードおよび待機ノードのそれぞれでippsetstartupコマンドを使用し、InfoProvider Proの自動起動を設定する必要があります。ippsetstartupコマンドについては、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。
InfoProvider Proの環境設定については、“WWWサーバ運用ガイド(InfoProvider Pro編)”を参照してください。
運用ノードおよび待機ノードでそれぞれ同一のHTMLページ編集サービスの環境定義を行う必要があります。この時、HTMLページ編集サービスの環境定義ファイルについては、運用ノードおよび待機ノードのそれぞれのローカルディスクに設定する必要があります。また、この時運用ノードおよび待機ノードで、HTMLページ編集サービス環境定義ファイル、CORBAオブジェクト定義ファイルは同一のフォルダ構成としなければなりません。
HTMLページ編集サービスの環境設定については、“WebGateway ユーザーズガイド”の“HTMLページ編集サービスの環境設定と運用手順”を参照してください。
運用ノードおよび待機ノードでそれぞれ同一のServletサービスの環境定義を行う必要があります。この時、Servletサービスの環境設定ファイルについては、運用ノードおよび待機ノードのそれぞれのローカルディスクに設定する必要があります。また、この時運用ノードおよび待機ノードでServletサービスの環境定義ファイル、Interstage Java実行環境サーバパッケージ、Webアプリケーションは、同一のフォルダ構成としなければなりません。
各ノードで作成したJServlet環境定義ファイルに以下の定義が必要となります。複数のサーブレット・コンテナを定義した場合には、すべてのサーブレット・コンテナの定義に以下を追加してください。
[containername].ha.shutdown=true |
上記の設定により、サーブレット・コンテナが異常終了した場合にServletサービスが停止します。
Servletサービスの環境設定については、“J2EEユーザーズガイド”の“Servlet/JSP編”を参照してください。
データベース連携サービスを使用する場合は、以下の設定が必要となります。
データベース連携サービスの起動を行う場合に、動作環境の設定を行う必要があります。
以下の手順で設定を行ってください。また、otssetupコマンドについては“リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。
1) ノード1(運用ノード)とノード2(待機ノード)でデータベース連携サービスの動作環境の設定を行います。
otssetup |
以下の手順で設定を行ってください。また、otsmklogコマンドについては“リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。
1) ノード1(運用ノード)でトランザクション最大数の設定およびシステムログファイルの作成を行います。また、システムログファイルは、共用ディスク上に作成する必要があるため、パス名は、共用ディスクに向けた名前にしてください。
トランザクション多重度が100のシステムログファイルをE:\temp\ots\logfile に作成したい場合
otsmklog -l E:\temp\ots\logfile -t 100 |
2) ノード1(運用ノード)のInterstageインストールフォルダ\ots\etc配下に作成された環境定義sysconfigをノード2(待機ノード)の同一フォルダ配下(Interstageインストールフォルダ\ots\etc)に複写します。
リソース管理プログラムの作成については、それぞれのノードで行ってください。リソース管理プログラムは、otsmkxapgmコマンドでXA連携用プログラムを作成してから、otslinkrscコマンドでリソース管理プログラムを作成します。それぞれのコマンドについては、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。
RDBII用のXA連携プログラムを作成する場合
otsmkxapgm -s RDBII_xa_switch |
RDBII用のリソース管理プログラムを作成する場合
otslinkrsc -l D:\temp\ots\LIBXA_LINKPGM.LIB |
作成したリソース管理プログラムの登録については、それぞれのノードで行ってください。作成したすべてのリソース管理プログラムの登録を行ってください。
otssetrsc -a -rf リソース定義ファイル |
データベース連携サービスの環境設定およびリソース管理プログラムの登録を行ったあと、ノード1(運用ノード)のINTESTAGEインストールフォルダ\ODWin\etci\mpl.dbをノード2(待機ノード)の同一フォルダ配下(INTESTAGEインストールフォルダ\ODWin\etc)に複写します。
データベース連携サービスの環境設定およびリソース管理プログラムの登録を行うと、インプリメンテーションリポジトリに登録を行うため、登録後にノード1(運用ノード)からノード2(待機ノード)に複写を行う必要があります。このため、インプリメンテーションリポジトリに登録/削除を行う場合は、必ずノード1(運用ノード)のインプリメンテーションリポジトリをノード2(待機ノード)に複写する必要があります。
また、ノード1(運用ノード)においてotsmklogコマンドでトランザクション最大数を変更した場合には、Interstageインストールフォルダ\ots\etc\sysconfigをノード2(待機ノード)の同一フォルダ配下(Interstageインストールフォルダ\ots\etc)に複写します。
EJBサービスを使用する場合は、以下の設定が必要となります。
運用ノードおよび待機ノードでそれぞれJava環境設定ファイルを設定する必要があります。
また、この時Java環境設定ファイルで設定するJava(Interstage Java実行環境サーバパッケージ)は、運用ノードおよび待機ノードで同一のフォルダ構成としなければなりません。
下記ファイルを編集して、Java環境を設定してください。
Interstageのインストールフォルダ\EJB\etc\java_config.txt |
運用ノードおよび待機ノードでそれぞれejbmakeapfolderコマンドを使用し、アプリケーション格納フォルダの作成を行う必要があります。
この時、アプリケーション格納フォルダについては、運用ノードおよび待機ノードのそれぞれのローカルディスクに作成する必要があります。
また、この時、運用ノードおよび待機ノードで同一のフォルダ構成としなければなりません。
ejbmakeapfolder D:\ejb-ha\AppFolder |
アプリケーション格納フォルダの作成時には、CORBAサービスを開始しておく必要があります。
運用ノード、待機ノードの以下に示すサービスの「スタートアップの種類」を、“手動”にしてください。また起動している場合、停止を行ってください。
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