Interstage Application Server インストールガイド −Windows(R)−
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第3章 資源

3.3 メモリ容量

 Standard EditionおよびEnterprise Editionを動作させるために必要なメモリ容は次のとおりです。

項番

運用内容

メモリ容量
(単位:Mバイト)

備考

1

WWWサーバ(InfoProvider Pro)で、HTMLファイルを40クライアント同時アクセス時。

9 (注1)

 

2

WWWサーバ(InfoProvider Pro)で20Kバイト程度のCGIを40クライアント同時アクセス時。

33 (注1)

 

3

CORBAサービスの運用時

16以上 (注2)

 

4

CORBAサービスのネーミングサービス運用時

ロードバランス未使用時

8Mバイト以上

 

ロードバランス運用時

12Mバイト以上

 

5

CORBAサービスのインタフェースリポジトリ運用時

45.6Mバイト以上 (注3)

 

6

コンポーネントトランザクションサービスの起動時。

48以上 (注4)

 

7

トランザクションアプリケーションを使用するワークユニット(1つのワークユニットでプロセス多重度を1とした場合)起動時。

C言語、COBOLの場合 2.5以上
C++言語の場合 4.5以上

サーバアプリケーション間連携時の
C言語の場合 6.5以上
C++言語の場合 10.0以上
COBOLの場合 7.5以上 (注5)

 

8

COBOL Webサブルーチン運用時。

5

 

9

データベース連携サービス運用時。
(データベース連携サービス動作マシン)

18.0+10×n+0.008×m

n:リソース管理ごとの多重度+1の総数
m:最大トランザクション数

10

データベース連携サービス運用時。
(リソース管理プログラムの動作マシン)

8.9+10×n+0.008×m

n:リソース管理ごとの多重度+1の総数
m:最大トランザクション数

11

イベントサービスの運用時。

16以上

 

12

ノーティフィケーションサービスの不揮発チャネル運用時。

イベントサービスのユニット定義ファイルのshmmaxの合計

 

13

InfoProvider Pro、JDK1.3の富士通製VMを使用してServletサービスの運用時、サンプルHelloServletを40クライアント同時アクセス時。

59.3 (注6)

 

14

WWWサーバで、Servletサービス(Interstage V2.0)の運用時、クラスファイルサイズ1Kバイト程度のServletサービスのアプリケーションを40クライアント同時アクセス時。

13 (注7)

 

15

コンポーネントトランザクションサービスの認証オブジェクト使用時。

4

 

16

コンポーネントトランザクションサービスのアクセス制御機能使用時。

4

 

17

EJBアプリケーション(Java)の運用時 (注8)

BMPの場合、19.2M+当該プロセスに接続中のクライアント数×0.5Mバイト (注9)
CMPの場合、19.5M+当該プロセスに接続中のクライアント数×0.7Mバイト (注9)

 

18

EJBアプリケーション(COBOL)の運用時

18.2M+当該プロセスに接続中のクライアント数×0.04Mバイト (注9)

 

19

Interstage運用操作ツールの運用時

20

 

20

セション情報管理機能の使用時

6+獲得するセション情報域のサイズ

 

21

MQDの基本機能使用時

100 + m + s / 1000

m:MQD環境定義のMQDConfigurationセクションのMessageBufferMaxSize
s:MQD環境定義のMemoryQueueセクションのsize

22

MQDの上位サービス使用時

運用操作ツールを使用する場合、9 + (2.5 + m × 0.02) + (5 + q × 0.01)
ACM連携サービスを使用する場合、13
同報配信サービスを使用する場合、10
イベントチャネル連携サービス(ESGW)を使用する場合、21

イベントチャネル連携サービス(NSGW)を使用する場合、39 + sc × 0.3 + rc × 0.3 以上

m:MQD運用操作ツールの環境定義ファイルで指定した最大接続者数
q:MQD環境定義のMQDConfigurationセクションのQueueMax
sc:イベントチャネル連携サービス(NSGW)のCHANNELセクション定義数
rc:イベントチャネル連携サービス(NSGW)のRCHANNELセクション定義全部の総集信数

23

サーバ負荷計測エージェント使用時

4.5以上

 

24

SOAPサービス運用時

19以上 (注10)

 

25

CORBA/SOAPクライアントゲートウェイ運用時

16以上

 

26

CORBA/SOAPサーバゲートウェイ運用時

16以上

 

27

J2EE Deploymentツール運用時

64以上

 

28

ApacheベースのWWWサーバ(Interstage HTTP Server)で、HTMLファイルを複数クライアント同時アクセス時。

9+(0.036×m)+(0.6×n)

m:環境定義ファイルで指定した最大リクエスト同時処理数。(ThreadsPerChild)の値。
n:クライアントからのHTMLファイル同時アクセス数

29

HTMLページ編集サービスのWebGateway連携使用時

2.1以上×P (注11)

P:プロセス数

30

HTMLページ編集サービスのセション管理型拡張CGI使用時。

2.9以上×S (注11)

S:セション数

31

ebXML Message Serviceの運用時

152以上 (注12)

 

32

UDDIレジストリサービスの運用時

150以上 (注13)

 

33

InfoDirectoryサーバのデフォルトプロセスを使用する場合

23.5以上

 

34

InfoDirectoryサーバにWebプロセスを追加して運用する場合

1.9以上

InfoDirectoryサーバのデフォルトプロセスに追加で必要となる値です。

35

InfoDirectoryサーバに同期プロセスを追加して運用する場合

4.9以上

同上

36

LDAPコマンドを使用する場合

2.2以上

 

37

InfoDirectory管理ツールエージェントのみで全機能を使用する場合

10.2以上(注14)

管理ツールエージェントと管理ツールクライアントを同一マシンで使用する場合は、2つの値を合計した値が必要です。

38

InfoDirectory管理ツールクライアントのみで全機能を使用する場合

65.2以上(注14)

同上

39

Interstage シングル・サインオンの運用時

1.0以上

 

注1)
 詳細は以下の式より、見積もってください。
 5+0.1×N+(0.8+CGIプログラムサイズ+CGI作業域)×M (Mバイト)
 (N:HTMLファイル同時アクセス数、M:CGI同時アクセス数、N+M <= 40)
注2)
CORBAサービスの動作環境定義(configファイル)の設定により、16Mバイト+加算値(下表)が必要です。

運用形態

必要数(加算値)

CORBAサービス運用時

100KB + max_IIOP_init_con×1KB
 + max_IIOP_init_con × max_IIOP_req_per_con × 3KB
 + max_IIOP_resp_con × 16KB
 + max_IIOP_resp_con × max_IIOP_req_per_con × 16KB
 + max_impl_rep_entries × 6KB(以上)

トレース機能を使用する場合

(CORBAサービス運用時)+ 20KB
 + max_processes × trace_size_per_process(以上)

スナップショット機能を使用する場合

(CORBAサービス運用時)+ 10KB + snap_size(以上)

注3)
固定使用領域
  45.6Mバイト
可変使用領域
  インタフェースリポジトリでは、オブジェクトごとにメモリが使用されます。
  オブジェクトの使用するメモリ容量は、下の表に示すとおりです。

[メモリ容量見積もり式]

IDL定義

計算式(単位バイト)

モジュール宣言

3902+a×(2×b+2)

インタフェース宣言

3902+a×(2×b+2)+a×b×c

オペレーション宣言

3934+a×(3×b+2+f)+a×b×g+h×(12+a+a×b)

属性宣言

3910+a×(3×b+2)

定数宣言

7704+a×(3×b+3)+d

例外宣言

3836+a×(2×b+e+1)+e×(78+a+a×b)

文字列型宣言

3882+a×(b+1)

列挙型宣言

3918+a×(2×b+k+2)

シーケンス型宣言

3882+a×(2×b+1)

構造体宣言

3766+a×(2×b+i+1)+i×(78+a+a×b)

共用体宣言

3840+a×(3×b+j+1)+j×(3880+2×a+a×b)

固定小数点型宣言

3882+a×(b+1)

配列宣言

3886+a×(2×b+1)

[見積もり式に代入する項目]

記号

項目

意味

a

識別子長

対象オブジェクトの識別子の長さ

b

階層数

対象オブジェクトの存在する階層

c

継承数

インタフェース宣言が継承するインタフェース数

d

定数値長

定数宣言の値の長さ

e

例外構造体メンバ数

例外宣言の構造体のメンバ数

f

コンテキスト数

オペレーション宣言でのコンテキスト数

g

例外数

オペレーション宣言での例外数

h

パラメタ数

オペレーション宣言でのパラメタ数

I

構造体メンバ数

構造体宣言でのメンバ数

j

共用体メンバ数

共用体宣言でのメンバ数

k

列挙型メンバ数

列挙型宣言でのメンバ数

注4)
 この値はCORBAサービスのメモリ容量を含んでいません。
 この値にCORBAサービスのメモリ容量を加算してください。
注5)
 詳細は以下の式より、見積もってください。
 言語種別ごとの1プロセスあたりの容量 × ワークユニット配下のプロセス数の総和
 なお、この値には、アプリケーションプログラムと連携製品が使用するメモリ量は含まれていません。アプリケーションプログラムとデータベースなどの連携製品が使用するメモリ量を加算し、見積もりを行ってください。
注6)
 Servletサービス運用時、Servletサービスのメモリ使用量は、監視プロセス、サーブレット・ゲートウェイおよびサーブレット・コンテナのメモリ使用量の合計となります。
 監視プロセス:2.6 (Mバイト)
 サーブレット・ゲートウェイ:
  0.25×k(Mバイト,InfoProvider Pro使用の場合)
  0.15×k(Mバイト,Interstage HTTP Server使用の場合)
  (k:Servletサービスへの同時アクセス数。)
 サーブレット・コンテナ:(0.4×k)+30.0+(0.5×w)+(P1+P2+P3+..+Pn) (Mバイト)
 (サンプルの環境定義ファイルでJDK1.3 富士通製VMを使用した場合の例)
  (k:サーブレット・コンテナへの同時アクセス数)
  (Pn:各サーブレットまたはJSPの実行サイズ。サンプルHelloServletの場合、0.2Mバイト程使用)
  (w:Webアプリケーションの数)
 サーブレット・コンテナはJavaVM上で動作するため、実際のメモリ使用量(ヒープ領域を含む)は、以下に示す要因により異なります。
 そのため正確なメモリ使用量(ヒープ領域)は次のようにして実測することにより見積もることを推奨します。
 (1) JavaVMが使用するヒープ領域の最大値(JServlet環境定義ファイルの[containername].bin.parametersに"-Xmx"で指定する値)
 Servletサービスを、本番運用のピーク時と同一条件で動作させます。JavaVMが使用するヒープ領域が不足すると、ログにOutOfMemoryErrorが出力されますので、ヒープ領域の最大値を増やし最適な値としてください。
求めたヒープ領域の最大値をそのまま本番運用時の値として利用します。
 (2) JavaVMのメモリ使用量
 (1)でヒープ領域の最大値を求める際、同時にJavaVMが使用するメモリ使用量も実測し見積もってください。
注7)
 詳細は以下の式より、見積もってください。
(m×2.3)+1.3+(0.015×k)+(P1+P2+P3+..+Pn)+8.7 (Mバイト)
 (m:WWWサーバの起動数。)
 (k:Servletサービスへの同時アクセス数。)
 (Pn:Servletサービスの1つのアプリケーションあたりの実行サイズ。クラスファイルサイズが1Kバイト程度の場合、0.184Mバイト程使用)
注8)
 EJBアプリケーション運用時、JavaVMが使用するメモリ量(初期値、最大値)および1プロセスで必要な全メモリ量は、以下に示す要因により異なります。
 いずれのメモリ量も簡単には算出できないので、次のようにして実測することにより見積もってください。
(1) JavaVMが使用するメモリ量の初期値(javaコマンドの-Xmsオプションで指定する値)
 EJBアプリケーションを、本番運用の通常時(ピーク時ではない)と同一条件で動作させます。JavaVMが使用するメモリ量(最大値)が不足すると、EJB1033メッセージが出力されますので、試行錯誤によりメモリ量(最大値)を最適な値としてください。このようにして求めたメモリ量(最大値)を本番運用時のメモリ量(初期値)として利用します。メモリ量(初期値)の省略値は以下に示すとおりです。
  JDK/JRE1.2.2 : 1Mバイト
  JDK/JRE1.3 : 2Mバイト
(2) JavaVMが使用するメモリ量の最大値(javaコマンドの-Xmxオプションで指定する値)
 EJBアプリケーションを、本番運用のピーク時と同一条件で動作させます。JavaVMが使用するメモリ量(最大値)が不足すると、EJB1033メッセージが出力されますので、試行錯誤によりメモリ量(最大値)を最適な値としてください。このようにして求めたメモリ量(最大値)をそのまま本番運用時のメモリ量(最大値)として利用します。メモリ量(最大値)の省略値は以下に示すとおりです。
  JDK/JRE1.2.2 : 16Mバイト
  JDK/JRE1.3 : 64Mバイト
(3) 1プロセスで必要な全メモリ量
 (1)と(2)でJavaVMが使用するメモリ量を見積り時、同時に1プロセスで必要な全メモリ量も実測して見積もってください。
注9)
 EJBサービスのサンプルアプリケーションのメモリ所要量です。
 見積り時の参考としてください。
 クライアント数が16を超える場合は、クライアント数を16として計算してください。
 アプリケーションの多重度を上げる場合は、多重度分の総和を計算してください。
注10)
 見積もり式は以下のとおりです。
(19×c)+(s+k)×(P+0.05) (Mバイト)
 (c:サーブレット・コンテナの起動数。)
 (s:SOAPサービスへのセション数。)
 (k:SOAPサービスへの同時アクセス数。)
 (P:Webサービス・サーバアプリケーション1つあたりの実行サイズ。)
 CORBA/SOAPサーバゲートウェイ運用時には、CORBA/SOAPサーバゲートウェイのメモリ容量を加算してください。
注11)
 この値はWWWサーバのメモリ容量を含んでいません。
 この値にWWWサーバのメモリ容量を加算してください。
注12)
 詳細は以下の式より、見積もってください。
150 + (1.5 + 20×p)×c (Mバイト)
 (c:ebXML Message Serviceで使用するイベントチャネルの数(送信/受信))
 (p:送信するペイロードの最大長)
注13)
 見積もり式は以下のとおりです。
150 + (8×k) (Mバイト)
 (k:UDDIレジストリサービスへの同時アクセス数)
注14)
 エントリ管理にて多数のエントリを表示するには、多くのメモリ容量が必要となります。
 エントリ表示件数が1000件以上の場合は、以下の手順にしたがい必要なメモリ容量を算出し、MXが64MB以上である場合は、PKI_MSとPKI_MX環境変数をチューニングしてください。
 InfoDirectory管理ツールの最小ヒープメモリサイズを指定します。この数値はInfoDirectory管理ツールの初期起動時に確保するメモリを設定するものです。
 この値が小さいと、JavaVMでのGC(ガーベッジ・コレクション)が頻繁に発生し、InfoDirectory管理ツールのパフォーマンスが低下します。逆にこの値が大きすぎると、1回のGCで時間がかかりすぎるため、これもパフォーマンスが低下します。実メモリとの観点でPKI_MSの値は、約1/4程度を上限値としてください。
 なお、この環境変数はインストーラで自動設定されません(※)が、デフォルトで2MBが適用されています。
 「 MS < 1/4 ×(実メモリ) 」
 MS : PKI_MS推奨値(MB)
 InfoDirectory管理ツールの最大ヒープメモリサイズを指定します。この数値は管理ツールでエントリの表示数に比例して消費されるメモリの上限値を拡張するものです。
 このメモリサイズを拡大することで、メモリ不足関連のエラーの回避やパフォーマンスの低下をある程度防ぐことはできますが、その他の回避策としてディレクトリのトップエントリを変更することでメモリ消費を抑えることができます。
 この数値が大きすぎると1回のGC実行時間が長期化したり、また、利用可能な実メモリを超えるとページングが発生し、パフォーマンスが低下します。実メモリとの観点でPKI_MXの値は約1/2程度を上限値としてください。ただし、この範囲でも他のアプリケーションの動作に影響を与える場合がありますので、メモリサイズの拡大は最小限にしてください。
 なお、この環境変数はインストーラで自動設定されません(※)が、デフォルトで64MBが適用されています。
 「 MX = (0.00154 + B) × E + 24 < 1/2 ×(実メモリ) 」
 MX: PKI_MX推奨値(MB)
 0.00154 : inetOrgPersonによる1エントリのメモリ消費量(MB)
 B : エントリに付加される証明書や顔写真などバイナリデータ(MB)
 E : 同時に展開するエントリ数
 24 : InfoDirectory管理ツール初期起動時に必要な固定値(MB)
※ 環境変数
 ユーザ環境変数に、上記環境変数を設定してください。また、アンインストールする場合は削除してください。

注意事項

 動作させるために必要なメモリ容量が確保されていない場合、動作に不具合が生じる場合があります。


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