Interstage BPM Monitoring 解説書 8.0 |
目次
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第1章 BPM Monitoringの概要 | > 1.3 システム構成 |
BPM Monitoringを構成する各コンポーネントの詳細について説明します。サーバ機能では、以下に示す2つの機能を提供しています。
アクティビティモニタとプロセスモニタでは、提供する機能に若干の違いがあります。機能の違いについては、「2.1 機能一覧」を参照してください。
それぞれの特長は以下のとおりです。
アクティビティモニタは、RDBMSと連携し、業務データベースのデータの監視や、ISIと連携してサービスの処理状況やデータの中身を監視できます。
監視の方法としては、以下のようなGUI(アクティビティモニタ)を用いて、業務活動の状況をリアルタイムにグラフや表で表示できます。また、納期遅れなどの異常を検出した場合に、メールで通知を配信できます。
プロセスモニタは、CollaborationRing PMやValuevisionと連携し、業務プロセスを監視できます。アラートの検索もできます。
監視の方法としては、以下のようなGUI(プロセスモニタ)を用いて、各種処理状況を追跡(トラッキング)したり、納期遅れなどの異常を検索したりすることができます。
また、APIとサンプルソースを使用して目的にあわせた画面にカスタマイズすることも可能です。
アクティビティモニタ、プロセスモニタの詳細な構成を以下に示します。
アクティビティモニタの場合は、以下の実行環境からイベントを収集できます。
ISIを経由して、やり取りされるサービスの処理状況やデータそのものを、イベントとして収集できます。イベントはJMSメッセージの形式でキューに格納されます。BPM Monitoringでは、定期的にキューからイベントを収集し、BPM Monitoringが管理するデータベースに格納します。
業務データベースに格納されているデータを、直接イベントとして収集できます。データベースの特定項目の値を一定の間隔で収集し、BPM Monitoringが管理するデータベースに格納します。
プロセスモニタの場合は、以下の実行環境からイベントを収集できます。
業務プロセスの実行過程で、自動的にログ情報テーブルとしてイベントが収集されます。BPM Monitoringでは、定期的にログ情報テーブルからイベントを収集し、BPM Monitoringが管理するデータベースに格納します。
ValuevisionのVMTは上流工程でのモデリングツールであり、CollaborationRing PMのようなプロセスの実行機能を備えていません。そこで、イベントの収集は「一時テーブル」と呼ばれる中継テーブルを介して行います。
一時テーブルにイベントを出力するための代表的な手段として「抽出処理」を組み込む方法があります。具体的には、RDBMSのもつトリガー機能を利用し、「イベント抽出トリガー」を作成し、トリガー処理のなかで一時テーブルへアクセスします。
一時テーブル、イベント抽出トリガーの詳細は、マニュアル「Interstage BPM Monitoring セットアップガイド(プロセスモニタ編)」を参照してください。
BPM Monitoringでは、定期的に一時テーブルからイベントを収集し、BPM Monitoringが管理するデータベースに格納します。
イベント収集(センサー)が収集したイベントや、アラート情報を格納するためのデータベースです。
イベント格納DBに格納されたイベントを集計したり、閾値などの監視条件をもとに判定したりします。集計結果やアラート情報はダッシュボードを通じて通知されます。
アクティビティモニタでは、監視の条件、集計の条件、集計の実行スケジュールを設定して、イベントの監視をします。
これらの設定は、Eclipse環境で動作する動作定義ツールのGUIで行います。この動作定義ツールをモニタリングデザイナと呼びます。
アクティビティモニタでは、指定された監視条件にしたがってアラートの検出を行う処理を「ルールエンジン」を使って行っています。BPM Monitoringで使用するルールエンジンは、アクティビティモニタのサーバ機能をインストールすると、Windowsのサービスとしてインストールされます。
プロセスモニタでは、監視の条件と、条件判定を実行するスケジュールを設定して、イベントの監視をします。
アクティビティモニタは、収集したイベントをグラフィカルなビューを通じてリアルタイムにモニタリングするためのビューアです。Webブラウザから使用します。
アクティビティモニタでは、以下の2つのモニタリング機能を提供します。
業務の活動状況を、アクティビティモニタでビジュアルに表示できます。
アクティビティモニタでは、業務活動の状況をグラフや表で表示したり、アラート状況をリアルタイムに表示したりできます。これにより、業務で発生する様々な事象(異常状態等)への対応の効率化/スピードアップを図ることが可能となります。
アクティビティモニタの画面例を以下に示します。
アラート発生時に、電子メールで現場利用者へアラートの内容を通知することができます。
プロセスモニタでは、収集したイベントから、業務プロセスの追跡(トラッキング)や、異常監視(アラート)をプロセスモニタでビジュアルに表示できます。
プロセスモニタでは、フロー上にトラッキングやアラート状態が表示されるため、業務モデル全体を通しての判断が容易になります。
プロセスモニタの画面例を以下に示します。
プロセスモニタでは画面をカスタマイズ可能なAPIを公開しています。APIを利用することで、アラート判定条件(アラートプラグイン)を作成したり、上記のようなモニタ画面を作成したりできます。APIの提供する機能を以下に示します。
ログを出力するためのクラスとインターフェイスです。
アラート判定条件(アラートプラグイン)を開発するためのクラスとインターフェイスです。
検索サービスを利用するためのクラスとインターフェイスです。
アクティビティモニタの動作に必要な情報を定義するためのツールです。このツールは、モニタリングデザイナと呼ばれ、Interstage Apworksのプラグインとして動作します。
定義した情報はサーバに格納されます。
BPM Monitoringの導入(初期設定)や起動・停止など運用系の機能を提供します。Webブラウザから使用します。
また、以下のコマンドを提供します。
BPM Monitoring起動・停止や動作状況の表示を行うコマンドです。Webブラウザにも同等機能がありますが、コマンドインタフェースはスクリプトなどによる運用制御に適しています。
BPM Monitoringが管理しているイベントデータをCSVファイルとして出力するコマンドです。出力されたCSVファイルは、BIツールや表計算ソフトへの入力となり、様々な分析に利用できます。
CollaborationRing PMと連携する場合に、業務プロセスのモデル(プロセス定義)を、BPM Monitoringに登録するためのファイル形式に変換するコマンドです。変換されたファイルをBPAモデル定義と呼びます。
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