Interstage Application Server リファレンスマニュアル（コマンド編）

A.7 ejbinstalleb

名前

　ejbinstalleb　−　アプリケーション格納フォルダにEJBアプリケーションをインストール

形式

　ejbinstalleb [-e] [-s EJBコンテナ名] [-N] [-y] [-t スレッド初期多重度] [-d -h ホスト名 [-p ポート番号]] [-r] [-M システム名] [インストール元ディレクトリ名]

機能説明

　アプリケーション格納フォルダにEJBアプリケーションをインストールします。
　以下に、ejbinstallebコマンドの引数を説明します。

-e

　EJBアプリケーションを強制的にインストールします。
　通常のインストールで失敗した場合、強制的にインストールを行うことができます。ただし、CORBAサービスが未起動時やシステムの問題で失敗した場合は強制インストールでもインストールできない場合があります。

-s EJBコンテナ名

　EJBアプリケーションをインストールするEJBコンテナ名を指定します。

-N

　ネーミングサービスへのEJBアプリケーション名の登録を行いません。
　EJBアプリケーション名のネーミングサービスへの登録は、OD_or_admコマンドを使用して実施してください。OD_or_admコマンドの詳細は、“OD_or_adm”を参照してください。

-y

　確認メッセージを出力しないでインストールします。
　すでにインストールされているEJBアプリケーションが含まれていた場合に、確認メッセージを出力しないで上書きインストールを行います。

-t スレッド初期多重度

　EJBアプリケーションのスレッド初期多重度を指定します。
　省略した場合は、16を設定します。
　“-t”とスレッド多重度の間には、空白があってもなくてもかまいません。
　本パラメタには、1から2147483647の値が設定できます。なお、本パラメタに、CORBAサービスの動作環境ファイル(config)のmax_exec_instanceパラメタ値以上を指定すると、EJBアプリケーションの起動時にエラーとなります。また、STATELESS Session Beanの場合は、64以下の値を設定してください。
　-s オプションとの同時指定はできません。

-d

　TrafficDirectorを使用した負荷分散運用を行う場合に指定します。

-h ホスト名

　TrafficDirectorを使用した負荷分散運用を行う場合にホスト名を指定します。
　指定するホスト名は、負荷分散方式により異なります。
　　メソッド呼び出し単位の負荷分散の場合 : 仮想IPアドレスのホスト名
　　ネーミングサービスの負荷分散の場合 : サーバのホスト名(コマンドを実行しているサーバのホスト名)

-p ポート番号

　TrafficDirectorを使用した負荷分散運用を行う場合にポート番号を指定します。
　1から65536の間のポート番号を指定してください。
　省略した場合、8002を設定します。
　“-p”とポート番号の間には、空白があってもなくてもかまいません。

-r

　旧アプリケーション格納フォルダと同じ構成にインストールします。
　インストール元ディレクトリ名に旧アプリケーション格納フォルダを指定してください。EJBコンテナにインストールされていないEJBアプリケーションは、そのままインストールされ、EJBコンテナにインストールされていたEJBアプリケーションは、同じEJBコンテナにインストールされます。
　本オプションを指定する場合には、EJBコンテナが存在する必要があります。
　異なるEJBコンテナにすでにインストールされている場合にはインストールできません。

-M システム名

　拡張システムに対する操作を行う場合は、システム名にiscreatesysコマンドで指定したシステム名を指定します。省略した場合は、デフォルトのシステム名が使用されます。

インストール元ディレクトリ名

　Deployment後、サーバに転送されたEJBアプリケーションのあるディレクトリを指定します。省略した場合は、本コマンドを実行したカレントディレクトリが使用されます。

注意事項

• Interstage V5のJ2EE Deploymentツールを使用している場合は、本コマンドを実行する必要はありません。本コマンドは、ロードバランスやスレッド多重度数の設定などEJBアプリケーションのチューニングを行うときに使用します。
• 本コマンドは、当該EJBアプリケーション定義カスタマイズ中、EJBアプリケーションのインストール/アンインストール中および当該EJBアプリケーション運用中は使用しないでください。
• 本コマンドは、アプリケーション格納フォルダ作成中は使用しないでください。
• 運用している状態のEJBアプリケーションに対して、JNDI名を変更し、インストールすることはできません。当該EJBアプリケーションを停止してからインストールを行ってください。
• 本コマンド（※）を使用して、EJBアプリケーションを上書きインストールし、コマンドでエラーが発生した場合は、すでにインストールされていたEJBアプリケーションはアンインストールされます。そのため、インストール後にカストマイズした以下の情報は、削除されますので、必要に応じて再度、EJBアプリケーションをインストールしてカストマイズを行ってください。
  • EJBアプリケーション定義
  • deployment descriptor
  • CMFマッピング定義
  • run-as security機能のセキュリティ情報

  ejbdefexportコマンドにより移出されたEnterprise Bean定義情報が存在する場合は、ejbdefimportコマンドでカストマイズした情報を復旧できます。

  ※）本コマンド以外に、以下のツールを使用して上書き配備を行った場合にも同様です。

  • J2EE Deoploymentツール(isdeploy)

• Deployment後のEJBアプリケーションをサーバマシンへ複写する際に、以前に複写した場所と同一の場所に複写する場合は、以前に複写したディレクトリを削除してから複写してください。

メッセージ

　すでにインストールされているEJBアプリケーションが含まれていた場合には、以下のメッセージが出力されます。処理を続行する場合には“y”を、処理を中断する場合には“n”を指定してください。
　なお、“y”または“n”の後に文字列が誤って指定されていても無視されます。

以下のEJBアプリケーションは既にインストールされています。
[インストール済のEJBアプリケーション名を表示]
処理を続行させると、上記のEJBアプリケーションの情報は、一旦削除されます。
EJBアプリケーションのインストールを続行しますか? (y/n)

使用例

　EJBコンテナ名が"EMPLOYEE"で、サーバ用ファイルが"c:\ejb\213533"に格納されている場合の例を以下に記述します。

ejbinstalleb -s EMPLOYEE c:\ejb\213533

　EJBコンテナ名が"EMPLOYEE"で、サーバ用ファイルが"/ejb/213533"に格納されている場合の例を以下に記述します。

ejbinstalleb -s EMPLOYEE /ejb/213533