ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 テープバックアップ連携編 13.0 -Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Sever(TM) 2003-, -Solaris-, -HP-UX-, -Linux-, -AIX-
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第13章 運用上の注意事項

本章では、AdvancedCopy Managerテープバックアップの運用における注意事項について説明します。

13.1 バックアップ運用の注意事 

バックアップ運用の注意事項について説明します。

13.1.1 全般的な注意事

バックアップ運用における全般的な注意事項について説明します。

■Storageサーバのロケールについて

すべてのStorageサーバには、AdvancedCopy Managerが使用する内部コード系(Storage管理サーバへAdvancedCopy Managerをインストールする際に指定するコード系)のロケールがインストールされている必要があります。
詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager テープバックアップ導入手引書』の「テープサーバのロケールについて」、「Storage管理サーバのロケールについて」、および「Storageサーバのロケールについて」を参照してください。

■その他の注意事項について

ロケール以外の注意事項については、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「運用上の注意事項」を参照してください。

13.1.2 スナップショット型高速バックアップの注意事 

スナップショット型高速バックアップの注意事項について説明します。

■バックアップボリュームの必要数について

スナップショット型高速バックアップでは、指定世代本数のバックアップボリュームが必要となります。このため、以下の場合は、バックアップできません。

■連続バックアップについて

同一の業務ボリュームを指定して、連続してスナップショット型高速バックアップを実施すると、並行してバックアップ処理が行われます。また、保存世代数以上のスナップショット型高速バックアップを連続して実施すると、一番古いバックアップ処理から順にキャンセルされます。
すなわち、指定世代本数以上のバックアップ処理は同時に実施できません。

13.1.3 同期型高速バックアップの注意事 

同期型高速バックアップの注意事項について説明します。

■バックアップの処理について

業務ボリュームとバックアップボリュームが等価状態になる前に「バックアップ実行コマンド(acmbackup)」を実行することはできません。

■バックアップポリシーの設定について

同期型高速バックアップ運用のバックアップポリシー設定時に、必要な数のバックアップボリュームが登録されていなくても、スナップショット型高速バックアップ運用に必要な数のバックアップボリュームが登録されていれば、バックアップポリシーを設定できます。ただし、この場合、同期型高速バックアップは実行できないことがあります。

13.1.4 リストアの注意事

リストアの注意事項について説明します。

■リストアのタイミングについて

最新のバックアップボリューム採取時点からリストア操作を行うまでに、業務ボリュームの内容を書き換えたとしても、書き換えられたデータについては保証されません。

[図13.1 AdvancedCopy Managerのリストア注意事項]

13.1.5 SDXオブジェクト運用の注

SDXオブジェクトのバックアップ運用では以下の注意点があります。

■バックアップ実行コマンド(acmbackup)

SDXオブジェクトをスライス単位で運用する場合、以下の注意点があります。

次のような場合、バックアップを行うことはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。
SDXオブジェクトが以下の状態でないとき。
次のような場合、前後処理スクリプトは実行されません。

■リストア実行コマンド(acmrestore)

SDXオブジェクトをスライス単位で運用する場合、以下の注意点があります。

業務ボリュームがSDXオブジェクトのスライスで、シングルボリュームでない場合は、本コマンドによるリストアはできません。これは、ミラー状態のボリュームに対してアドバンスト・コピーができないためです。
SDXオブジェクトの業務ボリュームへの復旧は以下の手順でして下さい。
  1. バックアップ履歴一覧画面/履歴情報表示コマンドで、バックアップボリュームを確認します。
  2. ddコマンドでリストアしたいボリュームにコピーします。

13.1.6 ライブラリ装置の再起動を行う際の注 

ライブラリ装置の電源断を行う際に、マウントされているテープがあった場合、その後にライブラリ装置を起動すると、そのテープおよびドライブは閉塞されて使用不可の状態となります。

本状態は、TSMのdsmadmcコマンドを起動して、「query vol f=d」を実行した際に、アクセス状態が使用不可となっていれば、これに該当します。

回復手段は、以下のとおりです。

  1. TSM管理クライアントコマンド(dsmadmcコマンド)を実行します。
  2. ドライブが閉塞していないかを確認します。
    閉塞されていれば、「q drive」コマンドを実行してオンライン状態を確認します。
  3. ドライブが閉塞している(オンライン状態がyesでない)場合は、以下のコマンドを実行します。
    update drive ライブラリ名 ドライブ名 online=yes
  4. ドライブが使用可能になったかを確認します。
    「q drive」コマンドを実行してオンライン状態を確認します。
  5. テープの状態を確認します。
    「query vol f=d」コマンドを実行してアクセス状態を確認します。
  6. 使用不可となっている場合は、以下のコマンドを実行してテープを使用可能状態にします。
    update volume テープ名 access=readwrite
  7. テープが使用可能となったかを確認します。
    「query vol f=d」コマンドを実行してアクセス状態を確認します。アクセス状態が読み取り/書き込みの状態に戻っていれば使用可能状態です。

13.2 Web画面環境の注意事 

Web画面環境についての注意事項は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 使用手引書』の「クライアントの設定」を参照してください。


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