Apdesigner プログラマーズガイド
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第2部 アプリケーション開発編> 第5章 アプレットを開発する> 5.3 複数のJavaフォームを連携するアプレットを開発する

5.3.3 Javaフォームをアプレットにまとめる

作成した個々のJavaフォームをアプレットにまとめます。
プロジェクト作成時に自動生成したアプレットまたは新規作成したアプレットについて、アプレット支援ライブラリを使ってJavaフォームを登録する処理手続きを記述します。
ここでは、すべてのJavaフォームを1つのアプレットにまとめる場合の方法を説明します。
アプレット自体のユーザインタフェースの定義やイベントの処理は不要で、以下の3つの処理の記述を追加します。

+Javaフォームの登録

ADControllerクラスを作成し、Javaフォームを登録します。Javaフォームを登録することによって、Javaフォームから共通データへのアクセスが可能になります。同じグループのアプレットは、同じ共通データをもちます。
"GROUP1"というグループを作成し、クラス名"Cls1234"のJavaフォームを"SCR1234"という識別名で登録する例を以下に示します。

ADController  controller;        // ADControllerを保持する変数。
// initUserはアプレットの初期化時に呼ばれます。
protected void initUser()
{
    // グループ名"GROUP1"で、ADControllerクラスを作成します。
    controller = new ADController("GROUP1", this, false);
    try {
        // 識別名"SCR1234"、クラス名"Cls1234"のJavaフォームを追加登録します。
        controller.addADComponent("SCR1234", "Cls1234", ADController.LOAD_NOW,
                ADController.DESTROY_NEVER);
        // ほかの画面も追加します。
            :
    } catch(Exception e) {
    }
}

+初期画面の表示

ADControllerクラスのshowADComponent()メソッドを呼ぶことで、初期画面を表示します。通常は、start()メソッド内でshowADComponent()メソッドを呼びます。

// アプレットが実行開始されるときに呼ばれます。
public void start()
{
    try {
        // 識別名"SCR1234"の画面を表示します。
        controller.showADComponent("SCR1234");
    } catch(Exception e) {
    }
}

+終了処理

終了処理は、アプレットのstop()メソッドに記述します。アプレットはWebブラウザの終了で強制終了させられるため、stop()メソッド内にサーバと連携するセションなどを終了する処理を記述することが推奨されます。
記述例を以下に示します。

// アプレットが終了するときに呼ばれます。
public void stop()
{
    // MySessionというクラスで表現されるセションを終了する場合の例です。
    MySession session = (MySession)controller.getADProperty("session");
    // セションがオープンされていれば、終了させます。
    if(session != null && session.isOpen())
        session.close();
}

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