Interstage Application Server Smart Repository運用ガイド
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第2章 機能> 2.3 パスワード自動暗号化

2.3.1 パスワード処理

 Smart Repositoryでは、クライアントプログラムからの各処理要求に応じて、以下のようにパスワードの暗号化・復号化をします。

処理要求

パスワード処理内容

備考

認証処理
(BIND要求)

クライアントプログラムからのBIND要求により簡易認証を行う場合は、以下のように処理します。

  1. BIND要求のパラメタで指定されたDN(識別名)のエントリを検索します。
  2. エントリ内のパスワード(userPassword属性)と、BIND要求のパラメタで指定されたパスワードを比較し、認証をします。

BIND要求のパラメタで指定するパスワードには、暗号化されていないテキスト形式のパスワードを指定する必要があります。

エントリの登録処理
(ADD要求)

クライアントプログラムからのADD要求によりエントリを登録する場合は、ADD要求で指定されたエントリ情報に含まれているパスワードを暗号化してリポジトリに登録します。
エントリ情報に含まれているパスワードには、テキスト形式、またはすでに暗号化されたパスワードのどちらかを指定します。暗号化されたパスワード(パスワードの先頭に“{SHA}”などが設定されているuserPassword属性)は、暗号化しないでそのままリポジトリに登録します。

userPassword属性は、Smart Repositoryの管理者用DNでリポジトリにBINDした場合にのみ登録することができます。

パスワードの変更/削除処理
(MODIFY/DELETE要求)

クライアントプログラムからのMODIFY要求によりパスワードを変更する場合は、MODIFY要求で指定されたパスワードを暗号化してエントリに設定します。

userPassword属性は、Smart Repositoryの管理者用DN、または変更/削除対象のエントリのDNでリポジトリにBINDした場合にのみ変更/登録を行うことができます。
複数のuserPassword属性値を設定している場合に、特定のuserPassword属性値を変更する場合は、すべてのuserPassword属性値を削除した後、再度すべてのuserPassword属性値を追加する必要があります。

エントリの検索処理
(SEARCH要求)

クライアントプログラムからのSEARCH要求によりエントリを検索する場合は、Smart Repositoryの管理者用DN、または検索対象のエントリのDNでリポジトリにBINDした場合にのみパスワードを通知します。
ユーザパスワード暗号化方式が“独自暗号化方式”の場合、パスワードはテキスト形式に復号化して通知しますが、暗号化方式が他の方式の場合は、暗号化されたパスワードをそのままクライアントプログラムに通知します。

 

パスワードの比較処理
(COMPARE要求)

クライアントプログラムからのCOMPARE要求によりパスワードを比較する場合は、COMPARE要求で指定されたパスワードと、リポジトリに登録されているエントリ内のパスワードを比較します。

パスワードの比較処理は、パスワードが暗号化されていない場合にのみ行うことができます。


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