Interstage Application Server J2EE ユーザーズガイド
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第3部 EJB編> 第9章 EJBサービスの機能> 9.2 Entity Beanの実行環境

9.2.3 Entity Beanの形態

 Entity BeanにはBMP(Bean-managed persistence)とCMP (Container-managed persistence)の2種類が存在します。

 それぞれの特徴を以下に示します。

 以下に、口座引き落とし処理を例にして、BMPとCMPのEntity Beanを利用した処理イメージを示します。

■ BMPの処理イメージ

  1. 呼出し元Beanは、口座NOを指定してfinderメソッドを呼び出します。コンテナは、Entity Beanのfinder処理を呼び出し、Entityオブジェクトを検索します。
  2. 呼出し元Beanは、支払金額に10万を設定し、ビジネスメソッド(Cal_bal)を呼び出します。コンテナは、Entity Beanのビジネスメソッドを呼び出す前にEntity BeanのLoad処理を呼び出します。
  3. Load処理では、データベースの検索を実施し、検索結果をEntityオブジェクトとして保持します。
  4. コンテナは、ビジネスメソッドを呼び出します。
  5. ビジネスメソッドは、Amount(残高)を更新します。
  6. 呼出し元Beanは、commitメソッドを呼び出します。コンテナは、Entity BeanのStore処理を呼び出し、Store処理ではデータベースの更新を実施します。

■ CMP1.1の処理イメージ

  1. 呼出し元Beanは、口座NOを指定してfinderメソッドを呼び出し、Entityオブジェクトの検索をコンテナに依頼します。
  2. 検索結果は、コンテナにより、Entityオブジェクトとして保持されます。
  3. 呼出し元Beanは、支払金額に10万を設定し、ビジネスメソッド(Cal_bal)を呼び出します。
  4. コンテナは、2.で保持した検索結果データをCMFへ転送し、ビジネスメソッドを呼び出します。
  5. ビジネスメソッドは、Amount(残高)を更新します。
  6. 呼出し元Beanからのcommit指示により、コンテナはデータベースの更新を実施します。


 CMPマッピング定義の定義情報についての詳細はInterstage管理コンソールのヘルプを参照してください。

■ CMP2.0の処理イメージ

  1. 呼出し元Beanは、口座NOを指定してfinderメソッドを呼び出し、Entityオブジェクトの検索をコンテナに依頼します。
    検索結果は、コンテナにより、Entityオブジェクトとして保持されます。
  2. 呼出し元Beanは、アクセッサメソッド(setAmount)を呼び出して、残高から10万を引いた値を新たに設定します。
  3. コンテナは、コンテナが実装するアクセッサメソッドを呼び出します。
  4. アクセッサメソッドは、Amount(残高)を更新します。
  5. 呼出し元Beanからのcommit指示により、コンテナはデータベースの更新を実施します。


 CMP2.0の定義情報についての詳細はInterstage管理コンソールのヘルプを参照してください。


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