Interstage Application Server J2EE ユーザーズガイド
|
目次
索引

|
3.3.2 IJServerとWebサーバを分離して運用する場合の手順
IJServerとWebサーバをそれぞれ別のサーバマシンに分離して運用することができます。
この機能により、以下のシステム構築が可能です。
- セキュリティの向上
IJServerをDMZ(DeMilitarized Zone:非武装地帯)で運用させたくない場合、WebサーバをDMZのマシンで運用して、IJServerはFirewallを越えたイントラネット上のマシンで運用します。
- 負荷分散
マシンのCPU負荷が大きい場合、IJServerとWebサーバを分離したシステムを構築し、負荷を分散します。
なお、Traffic Directorを使用することでIJServerが稼動するマシンの稼動状態やCPU負荷状態を監視した負荷分散が行えるようになります。Traffic Directorを使用する場合には、Traffic Directorの分散ポートの設定で、常設コネクション数を確保(Webアクセラレーション機能)してください。常設コネクション数は、Servletコンテナの同時処理数と同じにしてください。
IJServerとWebサーバ間はhttpまたはhttpsで接続します。
IJServerとWebサーバを別のサーバマシンに分離する場合の運用手順について、同一のサーバマシン上に運用する場合との違いを説明します。

- IJServerとWebサーバでは、同一バージョン・レベルのInterstageを使用してください。
- IJServerとWebサーバを別のサーバマシンに分離して運用する場合には、最初に以下を設定する必要があります。この設定をしないと、Webサーバコネクタを操作することができません。
- IJServer用マシンとWebサーバ用マシンそれぞれのInterstage管理コンソールで、[システム] > [環境設定]タブを選択して、WebサーバとIJServer用マシンを分離する指定を行います。
- IJServerの作成
IJServer用マシンのInterstage管理コンソールから、IJServerの作成を行います。
- 接続先IJServerの設定
Webサーバ用マシンのInterstage管理コンソールから、「IJServerの作成」で指定した情報をもとにWebサーバコネクタの接続先情報の作成を行います。
- Webアプリケーションの配備
IJServer用マシンのInterstage管理コンソールから、「IJServerの作成」で作成したIJServerにWebアプリケーションを配備します。
- 接続先Webアプリケーションの設定
Webサーバ用マシンのInterstage管理コンソールから、「接続先IJServerの設定」で作成した接続先IJServerの情報に「Webアプリケーションの配備」で配備したWebアプリケーション名を設定します。
IJServer用マシンで以下の操作を行った場合には、上記操作と同じようにWebサーバ用マシンで、Interstage管理コンソールのWebサーバコネクタの設定からIJServer用マシンで行った操作内容を反映する必要があります。
- IJServerの環境設定の[Webサーバコネクタ(コネクタ)設定]または[Servletコンテナ設定]の項目を変更した場合
- IJServerの削除をした場合
- Webアプリケーションを配備解除した場合
■運用準備の具体例
以下のマシン構成の場合について、具体的な運用手順例を説明します。
IJServer用マシンを3台以上で構成する場合は、“2台のIJServer用マシンと1台のWebサーバ用マシン(サーバマシン3台構成)”、【IJServerの新規作成の場合】の手順1.2.3.を参考にして、IJServer用マシンにワークユニットを作成しWebサーバ用マシンに接続先情報を設定してください。
Webサーバ用マシンを3台以上で構成する場合は、“1台のIJServer用マシンと2台のWebサーバ用マシン(サーバマシン3台構成)”、【IJServerの新規作成の場合】の手順2.3.を参考にして、Webサーバ用マシンに接続先情報を設定してください。
【条件】
サーバマシンA(IPアドレス:172.16.30.1) |
Webサーバを運用 |
サーバマシンB(IPアドレス:172.16.30.2) |
IJServerを運用 |
【IJServerの新規作成の場合】
- サーバマシンBのInterstage管理コンソールで、[ワークユニット] > [新規作成]タブを選択し、以下の設定内容のワークユニットを作成します。
項目名 |
設定値例 |
ワークユニット名 |
MyIJServer |
WebサーバのIPアドレス |
172.16.30.1 |
IPアドレス |
172.16.30.2 |
ポート番号 |
9000 |
タイムアウト |
300 |
同時処理数 |
64 |
- サーバマシンAのInterstage管理コンソールので、[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバコネクタ] > [新規作成]タブを選択し、以下の設定内容の接続先情報を作成します。
項目名 |
設定値例 |
ワークユニット名 |
MyIJServer |
ServletコンテナのIPアドレス:ポート番号 |
172.16.30.2:9000 |
タイムアウト |
300 |
同時処理数 |
64 |
【IJServerの環境設定変更の場合】
- サーバマシンBのInterstage管理コンソールで、[ワークユニット] > [ワークユニット名(例:MyIJServer)] > [環境設定]タブを選択し、Servletコンテナ設定を変更します。(例:タイムアウト値を300秒から600秒に変更)
- サーバマシンAのInterstage管理コンソールで、[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバコネクタ]を指定します。次に右フレームで1.の操作で設定を変更したワークユニット名をクリックして1.の操作と同じように変更します。
【IJServerの削除の場合】
- サーバマシンBのInterstage管理コンソールで、[ワークユニット] > [ワークユニット名(例:MyIJServer)] > [操作]タブを選択し、削除します。
- サーバマシンAのInterstage管理コンソールで、[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバコネクタ]を指定します。次に右フレームで1.の操作で削除したワークユニット名をチェックして削除します。
【Webアプリケーションの配備の場合】
- サーバマシンBのInterstage管理コンソールで、[ワークユニット] > [ワークユニット名(例:MyIJServer)] > [配備]タブを選択し、Webアプリケーションを配備します。
- サーバマシンAのInterstage管理コンソールで、[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバコネクタ]を指定します。次に右フレームで1.の操作で配備を行ったワークユニット名をクリックして配備したWebアプリケーション名を追加します。
【Webアプリケーションの配備解除の場合】
- サーバマシンBのInterstage管理コンソールで、[ワークユニット] > [ワークユニット名(例:MyIJServer)] > [配備解除]タブを選択し、Webアプリケーションを配備解除します。
- サーバマシンAのInterstage管理コンソールで、[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバコネクタ]を指定します。次に右フレームで1.の操作で配備解除を行ったワークユニット名をクリックして配備解除したWebアプリケーション名を削除します。
【条件】
サーバマシンA(IPアドレス:172.16.30.1) |
Webサーバを運用 |
サーバマシンB(IPアドレス:172.16.30.2) |
Webサーバを運用 |
サーバマシンC(IPアドレス:172.16.30.3) |
IJServerを運用 |
【IJServerの新規作成の場合】
- サーバマシンCのInterstage管理コンソールで、[ワークユニット] > [新規作成]タブを選択し、以下の設定内容のワークユニットを作成します。
項目名 |
設定値例 |
ワークユニット名 |
MyIJServer |
WebサーバのIPアドレス |
172.16.30.1
172.16.30.2 |
IPアドレス |
172.16.30.3 |
ポート番号 |
9000 |
タイムアウト |
300 |
同時処理数 |
64 |
- サーバマシンAのInterstage管理コンソールで、[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバコネクタ] > [新規作成]タブを選択し、以下の設定内容の接続先情報を作成します。
同時処理数は、各Webサーバ用マシン(サーバマシンAとB)の合計値がIJServer用マシン(サーバマシンC)の同時処理数と同じに設定する必要があります。
項目名 |
設定値例 |
ワークユニット名 |
MyIJServer |
ServletコンテナのIPアドレス:ポート番号 |
172.16.30.3:9000 |
タイムアウト |
300 |
同時処理数 |
32 |
- サーバマシンBのInterstage管理コンソールで2.と同じ操作を行います。
【IJServerの環境設定変更の場合】
- サーバマシンCのInterstage管理コンソールで、[ワークユニット] > [ワークユニット名(例:MyIJServer)] > [環境設定]タブを選択し、Servletコンテナ設定を変更します。(例:タイムアウト値を300秒から600秒に変更)
- サーバマシンAのInterstage管理コンソールで、[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバコネクタ]を指定します。次に右フレームで1.の操作で設定を変更したワークユニット名をクリックして1.の操作と同じように変更します。
- サーバマシンBのInterstage管理コンソールで2.と同じ操作を行います。
【IJServerの削除の場合】
- サーバマシンCのInterstage管理コンソールで、[ワークユニット] > [ワークユニット名(例:MyIJServer)] > [操作]タブを選択し、削除します。
- サーバマシンAのInterstage管理コンソールで、[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバコネクタ]を指定します。次に右フレームで1.の操作で削除したワークユニット名をチェックして削除します。
- サーバマシンBのInterstage管理コンソールで2.と同じ操作を行います。
【Webアプリケーションの配備の場合】
- サーバマシンCのInterstage管理コンソールで、[ワークユニット] > [ワークユニット名(例:MyIJServer)] > [配備]タブを選択し、Webアプリケーションを配備します。
- サーバマシンAのInterstage管理コンソールで、[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバコネクタ]を指定します。次に右フレームで1.の操作で配備を行ったワークユニット名をクリックして配備したWebアプリケーション名を追加します。
- サーバマシンBのInterstage管理コンソールで2.と同じ操作を行います。
【Webアプリケーションの配備解除の場合】
- サーバマシンCのInterstage管理コンソールで、[ワークユニット] > [ワークユニット名(例:MyIJServer)] > [配備解除]タブを選択し、Webアプリケーションを配備解除します。
- サーバマシンAのInterstage管理コンソールで、[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバコネクタ]を指定します。次に右フレームで1.の操作で配備解除を行ったワークユニット名をクリックして配備解除したWebアプリケーション名を削除します。
- サーバマシンBのInterstage管理コンソールで2.と同じ操作を行います。
【条件】
サーバマシンA(IPアドレス:172.16.30.1) |
Webサーバを運用 |
サーバマシンB(IPアドレス:172.16.30.2) |
IJServerを運用 |
サーバマシンC(IPアドレス:172.16.30.3) |
IJServerを運用 |
【IJServerの新規作成の場合】
- サーバマシンBのInterstage管理コンソールで、[ワークユニット] > [新規作成]タブを選択し、以下の設定内容のワークユニットを作成します。
項目名 |
設定値例 |
ワークユニット名 |
MyIJServer |
WebサーバのIPアドレス |
172.16.30.1 |
IPアドレス |
172.16.30.2 |
ポート番号 |
9000 |
タイムアウト |
300 |
同時処理数 |
64 |
- サーバマシンCのInterstage管理コンソールで1.と同じ操作を行います。ただし、IPアドレスには172.16.30.3を指定します。
■サーバマシンBとCに同じWebアプリケーションを配備する場合
ワークユニット名は、サーバマシンBと同じ名前を設定してください。ワークユニットの環境設定も同じにする必要があります。
項目名 |
設定値例 |
ワークユニット名 |
MyIJServer |
WebサーバのIPアドレス |
172.16.30.1 |
IPアドレス |
172.16.30.3 |
ポート番号 |
9000 |
タイムアウト |
300 |
同時処理数 |
64 |
■サーバマシンBとCに異なるWebアプリケーションを配備する場合
ワークユニット名は、サーバマシンBとは異なる名前を設定してください。
[サーバマシンBのワークユニット]
項目名 |
設定値例 |
ワークユニット名 |
MyIJServer |
WebサーバのIPアドレス |
172.16.30.1 |
IPアドレス |
172.16.30.2 |
ポート番号 |
9000 |
タイムアウト |
300 |
同時処理数 |
64 |
[サーバマシンCのワークユニット]
項目名 |
設定値例 |
ワークユニット名 |
MyIJServer_2 |
WebサーバのIPアドレス |
172.16.30.1 |
IPアドレス |
172.16.30.3 |
ポート番号 |
9000 |
タイムアウト |
300 |
同時処理数 |
64 |
- サーバマシンAのInterstage管理コンソールで、[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバコネクタ] > [新規作成]タブを選択し、接続先情報を作成します。
■サーバマシンBとCに同じWebアプリケーションを配備する場合
サーバマシンBとCに設定したワークユニット名の接続先情報を設定します。
項目名 |
設定値例 |
ワークユニット名 |
MyIJServer |
ServletコンテナのIPアドレス:ポート番号 |
172.16.30.2:9000
172.16.30.3:9000 |
タイムアウト |
300 |
同時処理数 |
64 |
■サーバマシンBとCに異なるWebアプリケーションを配備する場合
サーバマシンBとCの接続先情報を個々に作成します。ワークユニット名は、接続先のサーバマシンと同じ名前を設定してください。
[サーバマシンBの接続先情報]
項目名 |
設定値例 |
ワークユニット名 |
MyIJServer |
ServletコンテナのIPアドレス:ポート番号 |
172.16.30.2:9000 |
タイムアウト |
300 |
同時処理数 |
64 |
[サーバマシンCの接続先情報]
項目名 |
設定値例 |
ワークユニット名 |
MyIJServer_2 |
ServletコンテナのIPアドレス:ポート番号 |
172.16.30.3:9000 |
タイムアウト |
300 |
同時処理数 |
64 |
【IJServerの環境設定変更の場合】
- サーバマシンBのInterstage管理コンソールで、[ワークユニット] > [ワークユニット名(例:MyIJServer)] > [環境設定]タブを選択し、Servletコンテナ設定を変更します。(例:タイムアウト値を300秒から600秒に変更)
- サーバマシンCのInterstage管理コンソールで1.と同じ操作を行います。
- サーバマシンAのInterstage管理コンソールで、[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバコネクタ]を指定します。次に右フレームで1.の操作で設定を変更したワークユニット名をクリックして1.の操作と同じように変更します。
【IJServerの削除の場合】
- サーバマシンBのInterstage管理コンソールで、[ワークユニット] > [ワークユニット名(例:MyIJServer)] > [操作]タブを選択し、削除します。
- サーバマシンCのInterstage管理コンソールで1.と同じ操作を行います。
- サーバマシンAのInterstage管理コンソールで、[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバコネクタ]を指定します。次に右フレームで1.の操作で削除したワークユニット名をチェックして削除します。
【Webアプリケーションの配備の場合】
- サーバマシンBのInterstage管理コンソールので、[ワークユニット] > [ワークユニット名(例:MyIJServer)] > [配備]タブを選択し、Webアプリケーションを配備します。
- サーバマシンCのInterstage管理コンソールで1.と同じ操作を行います。
- サーバマシンAのInterstage管理コンソールで、[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバコネクタ]を指定します。次に右フレームで1.の操作で配備を行ったワークユニット名をクリックして配備したWebアプリケーション名を追加します。
【Webアプリケーションの配備解除の場合】
- サーバマシンBのInterstage管理コンソールで、[ワークユニット] > [ワークユニット名(例:MyIJServer)] > [配備解除]タブを選択し、Webアプリケーションを配備解除します。
- サーバマシンCのInterstage管理コンソールで1.と同じ操作を行います。
- サーバマシンAのInterstage管理コンソールで、[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバコネクタ]を指定します。次に右フレームで1.の操作で配備解除を行ったワークユニット名をクリックして配備解除したWebアプリケーション名を削除します。
All Rights Reserved, Copyright (C) 富士通株式会社 2004