InfoDirectory SDK 使用手引書
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付録A コマンドリファレンス

A.3 ldapmodify

名前

 ldapmodify - エントリの更新

形式

 ldapmodify [-n][-v][-h host][-p port][-V n][-D binddn][-w passwd|-W][-H][-c][-f file][-a][-b][-r][-C char_type][-Z file][-Y file][-R][-O times]

機能説明

 InfoDirectoryサーバのエントリを追加/更新/削除します。

-n

 InfoDirectoryサーバに対してバインド要求だけ送信します。追加/更新/削除要求は送信されません。InfoDirectoryサーバの起動確認などに使用します。

-v

 詳細情報を出力します。

-h host

 host パラメタにInfoDirectoryサーバのホスト名、またはIPアドレスを指定します。このオプションを省略した場合は、自ホスト(127.0.0.1)へアクセスします。

-p port

 port パラメタにInfoDirectoryサーバのTCPポート番号を指定します。デフォルト(指定がない場合、または0を指定した場合)は、ポート番号389になります。
 V3指定時に-Zオプションを使用した場合のデフォルトは、ポート番号636となります。

-V n

 n パラメタにLDAPプロトコルバージョンを指定します(2または3)。このオプションを省略した場合、LDAPプロトコルバージョンは3となります。

-D binddn

 BINDするDNをbinddn パラメタに指定します。DNは、RFC2253で定義される文字列表現を用いたDNである必要があります。
 またbinddn パラメタに空白、“*”(アスタリスク)、“\”(エンマーク)といった特殊文字を含む場合、“ "" ”(ダブルクォーテーション)で囲む必要があります。このオプションを省略した場合、アノニマスでBINDされます。

-w passwd

 -Dオプションで指定したDNの簡易認証用のパスワードをpasswd パラメタに指定します。本オプションを指定する場合は、同時に-Dオプションを指定する必要があります。

 また、-Wオプションとの併用はできません。

-W

 対話入力で簡易認証用のパスワードを指定します。入力可能文字数は1 〜 256です。本オプションを指定する場合は、同時に-Dオプションを指定する必要があります。また、-wオプションとの併用はできません。
 何も入力しないで実行した場合、簡易認証用のパスワードは設定されません。

-H

 usageを表示します。

-c

 連続操作モードで実行します。このオプションが指定された場合、エラーが発生しても処理を終了しないで次の処理をします。省略時は、エラーが発生した時点で処理を終了します。

-f file

 エントリの変更情報を、標準入力の代わりにfile パラメタで指定されたファイルから読込みます。このオプションが省略された場合は、標準入力からエントリの変更情報を読込みます。
 エントリの変更情報は、LDIFで記述されている必要があります。LDIFを参照してください。

-a

 エントリを追加します。このオプションを使用する場合、LDIFファイルのエントリ追加コマンド(changetype:add)を指定する必要はありません。LDIFを参照してください。

-b

 このオプションを指定した場合、LDIFファイルの属性値にファイルのフルパスまたはURL形式でのフルパスを記述することで、そのファイルの内容を属性値として指定できます。指定するファイルの内容は、ファイルのフルパスで指定されている場合、base64形式である必要があります。またURL形式でのフルパスの場合、UTF8コードまたはバイナリである必要があります。LDIFについては、LDIFを参照してください。

 以下の例の場合、「/home/Tarou/Tarou.jpg」のファイルの内容が属性値になります。このオプションが指定されていない場合は、「/home/Tarou/Tarou.jpg」が属性値になります。

 dn: cn=Tarou, o=Fujitsu, c=jp
 objectclass: person
 cn: Tarou
 sn: Fujitsu
 jpegPhoto: file:///home/Tarou/Tarou.jpg

-r

 LDIFのmodifyコマンドで指定するサブコマンドが省略された場合の動作を指定します。サブコマンドが省略され、このオプションが指定されていると、既存値の置換えになります。このオプションが指定されていない場合は、追加になります。LDIFを参照してください。

-C char_type

このコマンドで使用する文字コードをchar_type パラメタに指定します。このオプションを省略した場合は、EUCが設定されます。選択可能なコード系に関しては、コード変換を参照してください。

-Z file

 SSLを使用して、安全な通信、認証を行う場合に指定します。認証は、-Dオプション、-wオプションにより指定された簡易認証をします。file パラメタにはSSL環境設定に必要な項目を記述したファイル名を指定します。

 環境設定の詳細に関しては、SSL通信を使用するにはを参照してください。

-Y file

 SSLを使用して、安全な通信、認証を行う場合に指定します。認証は、指定した証明書環境にある証明書を使用した証明書認証をします。
 file パラメタにはSSL環境設定に必要な項目を記述したファイル名を指定します。

環境設定の詳細に関しては、SSL通信を使用するにはを参照してください。この場合、BINDするDN、パスワードを指定する必要がありません。指定された場合、それらは無視されます。

-R

 InfoDirectoryサーバから通知されるリフェラル情報にしたがったリフェラル先への更新を行いません。このオプションを指定しない場合には、通知されたリフェラル先の情報にしたがって、リフェラル先のInfoDirectoryサーバに対し更新します。このオプションが指定される場合、-Oオプションは無効になります。

-O times

 1度のリクエストで通知されるリフェラル情報にしたがい、リフェラル先のInfoDirectoryサーバに更新を行う最大回数です。このパラメタを指定しない場合には、最大5回通知されるリフェラル情報にしたがった更新します。-Rオプションが指定される場合、このオプションは無効になります。

復帰値

 0:正常終了
 0以外:異常終了

 各オプションのデフォルト値、V2/V3サポートは、以下の表を参照してください。

表: ldapmodifyコマンオプション一覧

オプション

機能概要

省略時の値

V2指定時

V3指定時

-n

InfoDirectoryサーバに対してバインド要求だけ送信します。追加/更新/削除要求は送信されません。

-v

詳細情報を出力します。

-h host

host にInfoDirectoryサーバのホスト名、またはIPアドレスを指定します。

コマンド実行ホスト

(127.0.0.1)

-p port

port にInfoDirectoryサーバのTCPポート番号を指定します。

-Zなし → 389
-Zあり → 636

-V n

n にLDAPプロトコルバージョンを指定します。

3

-D binddn

BINDするDNをbinddn に指定します。省略時はアノニマスバインドになります。

アノニマスバインドをします。

-w passwd

passwd に簡易認証用のパスワードを指定します。

-W

対話入力で簡易認証用のパスワードを指定します。

-H

Usageを表示します。

-c

連続操作モードです。このパラメタが指定された場合、エラーが発生しても処理を終了しません。

エラー発生時、コマンドを終了します。

-f file

エントリの変更情報を、標準入力の代わりにfile で指定されたファイルから読込みます。

標準入力から入力します。

-a

エントリの追加をします。

-b

LDIFファイル内のフルパスで指定された属性値は、そのパスで指定されるファイルの内容とみなされます。

-r

LDIFファイルのサブコマンドが省略された場合の動作を既存値の置換えとみなします。

-C char_type

コマンドで使用する文字コードを指定します。

EUC

×

-Z file

SSLによる安全な接続/認証をします。file に必要な環境設定を記述します。

-Y file

証明書認証をします。file に必要な環境設定を記述します。

×

-R

リフェラルの自動追跡を行いません。

リフェラルの自動追跡をします。

×

-O times

リフェラルの最大自動追跡回数を指定します。

5

×

 ○…サポート、×…未サポート


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