FUJITSU Linkexpress Replication option説明書
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付録A 容量見積り> A.2 Oracle抽出レプリケーションで使用するログファイルの容量見積り

A.2.1 トランザクションログデータベースの容量見積り

トランザクションログデータベースのサイズは、以下の見積り式に基づいて決定してください。なお、ここで算出される値は、理想的な状態でデータが格納された場合の理論値です。実際には削除などの処理により理想的な状態で格納されません。この計算値を最低限必要な値と考えて、10%〜30%大きめに見積もってください。

見積り式

トランザクションログデータベースの容量見積り = Bn × Bs

Bn:必要なブロック数

Bs:ブロックサイズ(特に設定がない場合は2048byte)

必要なブロック数(Bn) = Rn ÷ Bm

Rn:更新レコード数

Bm:ブロックあたりの平均格納レコード数

更新レコード数(Rn) = ( Rm1 × Sn1 )+ ( Rm2 × Sn2 )+ … ( Rmi × Sni )

Rm1、Rm2…Rmi:レプリケーション対象表ごとの差分ログ収集スケジュールの間に更新されるレコード数。iはレプリケーション対象表の数

Sn1、Sn2…Sni:レプリケーション対象表ごとの分割数。

iの値:レプリケーション対象表

分割数(Sn) = Tl ÷ 4000

分割数(Sn)は、小数点を切り上げて整数にしてください。

Tl:レプリケーション対象表を更新した場合に、トランザクションログデータベースに格納される差分ログのレコード長

Tlは以下の方法で見積りを実施してください。

文字型カラム属性:指定したバイト数

NUMBER型:指定した精度 + 3

DATE型:19

FLOAT型:23

注)分割数を計算した結果が1になり、かつカラム数が800を超える場合は、分割数を2に補正する必要があります。

ブロックあたりの平均格納レコード数(Bm) = Bl ÷ Rl

Bl:ブロック内の利用可能領域サイズ

Rl:平均レコード長

ブロック内の利用可能領域サイズ(Bl) = ( Bs − Bhl ) × Pc − KDBT

Bs:ブロックサイズ(特に設定がない場合は2048byte)

Bhl:ブロックヘッダ長。BhlはV$TYPEを検索した値を計算することにより求めることができます。以下の値の場合には86byteで見積りを実施してください。詳細はOracleのマニュアルを参照してください。

Pc:PCTFREE以外の領域の割合。PCTFREEはトランザクションログデータベース作成時に特に設定しない場合、10%に設定されます。そのために0.9で見積もりを実施してください。

KDBT:上記のBhlの表を参照してください。

平均レコード長(Rl) = 58 + TD1 + TD2

TD1:差分データの長さ格納部

TD2:差分データのデータ格納部

差分データの長さ格納部(TD1) = ( Cn × 4 + Cn − 1) + ( Ur ×( Cn × 4 + Cn − 1) )

Cn:レプリケーション対象表の平均カラム数

Ur:UPDATE文固有の差分ログ量。UPDATE文固有の差分ログ量は全更新レコードのうちUPDATE文で更新する割合です。

差分ログのデータ格納部(TD2) = ( Tl2 + Cn − 1 ) + ( Ur ×( Tl2 + Cn − 1 ) )

Tl2:全対象表のTlを平均した値で見積りを実施してください。

Cn:レプリケーション対象表の平均カラム数

Ur:UPDATE文固有の差分ログ量。UPDATE文固有の差分ログ量は全更新レコードのうちUPDATE文で更新する割合です。


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