負荷分散/QoS制御 テクニカルガイド
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11.3 IJServerとWebサーバを分離して運用するシステムの負荷分散
Interstage Application Server V6.0より"サーブレット・ゲートウェイとサーブレット・コンテナ間負荷分散"から"IJServerとWebサーバを分離して運用するシステムの負荷分散"に変更となりました。V5互換用サーブレットを使用する場合は、“サーブレット・ゲートウェイとサーブレット・コンテナ間負荷分散”ですが、V6以降のServletサービスを使用する場合は、“IJServerとWebサーバを分離して運用するシステムの負荷分散”となります。
また、Interstage Application Server V7.0よりWebサーバ上で動作するWebサーバコネクタによる負荷分散及び故障監視機能が提供されています。以下にTraffic Directorで分散する場合の留意事項とWebサーバコネクタによる負荷分散(Webサーバコネクタ負荷分散)との機能差について説明します。
■Traffic Director負荷分散時の留意事項
◆共通の留意事項
以下の負荷分散機能を使用することはできません。
- URLベース負荷分散
- HTTPヘッダ負荷分散
- セッション・リカバリ機能
- URLリダイレクト機能
- HTTPエラーメッセージ転送
- コネクション・リセット機能
◆サーブレット・ゲートウェイとサーブレット・コンテナ間負荷分散
- V5互換用サーブレットのみ使用可能です。
- 分散対象サービスオブジェクトのサービス名には、“AJPv12 (Interstage Apache JServ Protocol Version 1.2)”を選択してください。
- コネクション単位の分散時の一意性保証の設定は、以下の設定のみ可能です。
- 保証なし (サイトファームの一意性設定に従う)
- Cookie(ServletAPI2.2)によりHTTPセッションを識別する
- CookieまたはURL埋め込みパラメタ(ServletAPI2.2)によりセッションを識別する
- コネクション単位の分散時で“保証なし”以外の一意性保証機能を使用する場合は、JServletで"サーブレット・ゲートウェイからサーブレット・コンテナへの最大接続数を制限する機能"を使用しない設定を行ってください。
◆IJServerとWebサーバを分離して運用するシステムの負荷分散
- 分散対象サービスオブジェクトのサービス名には、Interstage Applicaiton Serverの設定で“WebサーバコネクタとServletコンテナ間にSSLを使用する”を設定した場合は、“HTTPS”を、“使用しない”を設定した場合は、“HTTP”を選択してください。
- サービス名に“HTTP”を設定した場合の注意事項は以下の通りです。
- コネクション単位の分散時の一意性保証の設定は、以下の設定が可能です。
- サービス名に“HTTPS”を設定した場合の注意事項は以下の通りです。
- コネクション単位の分散時の一意性保証の設定は、以下の設定が可能です。
- 以下の分散方法は使用できません。
- サーバ負荷(Interstage連携 最小待ちメッセージ数)
- サーバ負荷(Interstage連携 最小通信バッファ使用率)
- ワークユニット監視による故障監視は使用できません。
- Webサーバコネクタ負荷分散とは併用しないでください。
- 多重プロセスで運用する場合は、事前に全てのプロセスのポート番号を決定し、設定してください。また、決定したポート番号を負荷分散ポリシーの“分散対象サービス・オブジェクト”->“分散先ポート群”に設定してください。
■Webサーバコネクタ負荷分散との機能差
IJServerとWebサーバ間で負荷分散を行う場合、Traffic Director(サーバ)の負荷分散機能とWebサーバコネクタ負荷分散では以下の機能差があります。なお、IIOP負荷分散関連(最小キュー数等)については、Webサーバコネクタ負荷分散では全て未サポートになります。
機能 |
Webサーバコネクタ負荷分散 |
Traffic Director(サーバ) |
分散方式 |
ラウンドロビン
最小リクエスト数(*) |
ラウンドロビン
静的な重み付け
最小サーバ負荷(CPU負荷率、メモリ使用率、ディスクI/O負荷率)
最小データ通信量
最小応答時間 |
故障監視 |
ポート監視、装置監視 |
装置監視(レイヤ3)
サービスレイヤ監視(レイヤ4) |
プロトコル |
HTTP、HTTPS |
HTTP、HTTPS |
一意性保証方式 |
Cookie |
- |
*:処理中リクエストが最も少ないところに振り分けられます
- Webサーバコネクタの機能詳細、Servletサービスの詳細については、「Interstage Application Server」の「J2EEユーザズガイド」マニュアルを参照してください。
- IJServerとWebサーバ間でコネクション単位の分散をおこなう場合は、一意性保証を必要としないアプリケーションのみ分散可能です。
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