負荷分散／QoS制御 テクニカルガイド

9.3.2.1 初期導入手順

Traffic Directorを簡易HSによる二重化運用として新規に導入する場合の手順について以下に説明します。

(1) ネットワーク環境の構築

Traffic Directorが動作するネットワーク環境を、運用側／待機側の両ノードで構築します。

このとき、デフォルトルータの定義（/etc/defaultrouter）を必ず行ってください。環境設定後、ノードをリブートしてください。

(2) TrD／簡易HSパッケージのインストール

運用側となるネットワーク・サーバへ、Traffic Directorおよび簡易HS機能をインストールします。インストールモデルとして“Load balancing model(default)”を選択した場合は簡易HS機能もあわせてインストールされます。

(3) HSセットアップコマンドによる環境設定

運用側となるネットワーク・サーバ上でHSセットアップコマンド（hssetup）を実行し、簡易HSの動作環境設定を行います。このとき、初期状態を「運用」となるよう設定します。コマンドの使用方法については、「9.3.3 簡易HSコマンド仕様」を参照してください。

(4) 二重化情報設定コマンドによる環境設定

運用側となるネットワーク・サーバ上で二重化情報設定コマンドを実行し、二重化初期状態および引き継ぎIPアドレスをポリシー・クライアントに登録します。コマンドの使用方法については、「ポリシー・フレームワーク コンソールガイド」を参照してください。

(5) リブート

運用側となるネットワーク・サーバをリブートします。運用状態として起動されます。

(6) TrD／簡易HSパッケージのインストール

待機側となるネットワーク・サーバへ、Traffic Directorおよび簡易HS機能をインストールします。インストールモデルとして"Load balancing model(default)"を選択した場合は簡易HS機能もあわせてインストールされます。

(7) HSセットアップコマンドによる環境設定

待機側となるネットワーク・サーバ上でHSセットアップコマンド（hssetup）を実行し、簡易HSの動作環境設定を行います。このとき、初期状態を「待機」となるよう設定します。コマンドの使用方法については、「9.3.3 簡易HSコマンド仕様」を参照してください。

(8) 二重化情報設定コマンドによる環境設定

待機側となるネットワーク・サーバ上で二重化情報設定コマンドを実行し、二重化初期状態および引き継ぎIPアドレスをポリシー・クライアントに登録します。コマンドの使用方法については、「ポリシー・フレームワーク コンソールガイド」を参照してください。

(9) リブート

待機側となるネットワーク・サーバをリブートします。待機状態として起動されます。

(10) ポリシー配信

クラスタ構成のポリシーを作成し、配信します。

(11) ホットスタンバイ運用状態の確認

サーバモニタより、ホットスタンバイ運用が正常に動作していることを確認します。