ファイアウォール機能 管理者ガイド
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第4章 ホットスタンバイシステム(Windows版)

4.1 ホットスタンバイシステムの概要

ファイアウォールシステムを2台導入し、ホットスタンバイ構成をとることで、動作中のファイアウォールシステムがダウンしても、待機しているもう1台のファイアウォールシステムが異常を検出し、ファイアウォール機能が自動的に再開されます。

このように、不測の事態を回避し、信頼性の高いファイアウォールシステムを構築することができます。

ホットスタンバイ構成の2台のマシンは、ハードウェア構成を同一にする必要はありません。

ホットスタンバイ機能が両方のマシンで環境設定され、動作する上で必要なディスク容量、メモリ容量が確保されていれば、機種やCPUタイプ、ディスク容量、メモリ容量が異なるマシンでも利用できます。

本機能により、運用系システムがダウンした場合でも、待機系システムでファイアウォールの運用を継続することができ、システムの信頼性、および可用性を向上させることができます。

ホットスタンバイでは、1 運用系ノードに対し、1 待機系ノードが待機する 1対1運用待機形態を構成できます。

以下に、ホットスタンバイシステムの概要を示します。

ここで、二重化運用するホストのうち、通常時にメインで動作するホストを“運用系ノード”、運用系ノードがダウンした場合に動作するホストを“待機系ノード”と呼びます。

なお、「Interstage Security Director (Windows版)」では、本製品独自のホットスタンバイ機能を利用します。SafeCLUSTERやPRIMECLUSTER等とは連携しません。

[図: ホットスタンバイシステムの概要]

■ホットスタンバイシステムで利用可能なファイアウォール機能

ホットスタンバイシステムでは、以下のファイアウォール機能の運用が可能です。

なお、系切替え時、通信中のコネクションは一旦切断されますので、再接続が必要となります。

ファイアウォール機能

運用可否

備考

IPパケットフィルタリング

ゲートウェイ

自ホスト

注1

アドレス変換

IPマスカレード

注1

NAT

SDFW暗号

ゲートウェイ

自ホスト

注1

IPsec/IKE

ゲートウェイ

自ホスト

注1、注2

認証

注1

Safegate集中管理連携

注1


注1:ホットスタンバイシステムの代表IPアドレスに対する制御

注2:代表IPアドレスにバインドできないアプリケーションの運用はできません。


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