ファイアウォール機能 管理者ガイド
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第2章 機能> 2.8 IPv6への対応(Solaris版のみ)> 2.8.2 ファイアウォール機能のIPv6対応

2.8.2.1 IPv6環境への適用

本製品は、RFC等で規定されたIPv6ホスト、またはIPv6ルータとして必要な機能は提供しておりません。このため、これらの機能は、本製品がインストールされるプラットフォームOSの機能として設定する必要があります。

以下では、本製品のIPv6環境への適用方法について説明します。

■ネットワーク構成

本製品は、以下のいずれのネットワークにおいても、ファイアウォール機能を提供します。

■システム構成

本製品をインストールするシステムは、以下のいずれかの動作を行うシステムとしてセットアップします。

IPv6ルータとしてセットアップする場合、アドレス自動構成に関する設定が必要となります。

以下に、IPv6環境のセットアップ方法の概略を説明します。

なお、詳細は、プラットフォームOSのマニュアル等のドキュメントを参照してください。

IPv6ネットワークインタフェースの設定

IPv6パケットを送受信するネットワークインタフェースを、IPv6インタフェースとして設定します。

Solaris版の場合、以下のファイルを作成し、tocuhします。

/etc/hostname6.インタフェース名

インタフェース名には、IPv6パケットを送受信するネットワークインタフェース名を指定します。

リンクローカルアドレスを割り当てる場合、本ファイルにはエントリはありません。静的なIPv6アドレスを割り当てる場合、ifconfigコマンドで設定したIPv6アドレスが、本ファイルに反映されます。

IPv6アドレス自動構成機能の設定

IPv6ルータとしてセットアップする場合、配下のIPv6ホストのリンクローカルアドレス等で使用するプレフィクス情報を設定します。

Solaris版の場合、以下のファイルを設定し、in.ndpdデーモンを起動します。

/etc/inet/ndpd.conf

IPv6パケットのフォワーディング設定

IPv6パケットをフォワーディングする設定を行います。

Solaris版の場合、以下のコマンドを初期化スクリプト等のなかで設定します。

/usr/sbin/ndd -set /dev/ip ip6_forwarding 1

その他IPv6環境設定

運用要件に応じて、以下のIPv6実行環境を設定します。

■自動的に設定されるIPv6実行環境

本製品は、以下の実行環境は自動的に設定します。

管理者は、特に意識する必要はありません。

ICMPv6メッセージ転送機能

IPv6では、以下のICMPv6を利用してIPv6ネットワークの通信環境を維持します。このため、本製品では、以下のICMPv6についてはセキュリティポリシーの対象外とし、自動的に転送しています(通過)。また、以下のメッセージタイプは、ICMPv6-ALLのフィルタリング設定よりも優先されます。

メッセージタイプ

説明

130

グループメンバ問合せ(Group Membership Query)

131

グループメンバ報告(Group Membership Report)

132

グループメンバ終了(Group Membership Termination)

133

ルータ要請(Router Solicitation)

134

ルータ通知(Router Advertisement)

135

近隣ホスト要請(Neighbor Solicitation)

136

近隣ホスト通知(Neghbor Advertisement)



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