PRIMECLUSTER Global File Services 説明書 4.1 (Linux版)
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第10章 ファイルシステムの運用> 10.4 RMSクラスタ運用でのGFS共用ファイルシステムの利用について

10.4.4 RMSクラスタ運用でGFS共用ファイルシステムを使用する場合の設定手順

ここでは、CIP の設定が完了している状態から、GDS のボリュームに RMS クラスタ運用で使用する GFS 共用ファイルシステムを作成する場合の手順について、例を通して説明します。

設定にあたっては、“PRIMECLUSTER 導入運用手引書”と“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”を併せてお読みください。

手順1.自動リソース登録の実施(共通操作)

ディスク装置の自動リソース登録をまだ実施していない場合は、以下のコマンドを1つのノードで実施し、ディスク装置をクラスタリソースとして登録します。


# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clautoconfig -r -n


手順2.GDSボリューム作成(ノードA(運用ノード)、ノードB(待機ノード))

以下の方法により、GDS ボリュームを作成します。

なお、GFS 共用ファイルシステムでは、GFS 共用ファイルシステム専用の管理パーティションを用意する必要があり、切替ファイルシステムとして使用する GDS ボリュームのディスククラスと異なるボリュームを割り当てる必要があります。

ノードA(運用ノード)のホスト名が sunny、ノードB(待機ノード)のホスト名を moony として説明します。

[ミラーボリュームを作成する場合]


sunny # sdxdisk -M -c class0001 -d sda=DISK1,sdb=DISK2 -a scope=sunny:moony,type=shared



sunny # sdxdisk -C -c class0001 -g grp0001 -d DISK1,DISK2



sunny # sdxvolume -M -c class0001 -g grp0001 -v GFSctl -s 81920

sunny # sdxvolume -M -c class0001 -g grp0001 -v volume0001 -s 17563648



moony # sdxvolume -N -c class0001 -v GFSctl

moony # sdxvolume -N -c class0001 -v volume0001


[シングルボリュームを作成する場合]


sunny # sdxdisk -M -c class0001 -d sda=DISK1:single -a scope=sunny:moony,type=shared



sunny # sdxvolume -M -c class0001 -d DISK1 -v GFSctl -s 81920

sunny # sdxvolume -M -c class0001 -d DISK1 -v volume0001 -s 17563648



moony # sdxvolume -N -c class0001 -v GFSctl

moony # sdxvolume -N -c class0001 -v volume0001


手順3.GFS共用ファイルシステムの作成(ノードA(運用ノード)、ノードB(待機ノード))

いずれかのノードで GFS 共用ファイルシステムを作成します。

GFS 共用ファイルシステムの作成には、sfcmkfs(8) を使用します。

なお、GFS 共用ファイルシステムでは、GFS 共用ファイルシステム専用の管理パーティションを用意する必要があり、切替ファイルシステムとして使用する GDS ボリュームのディスククラスと異なるボリュームを割り当てる必要があります。

インストール後、最初の GFS 共用ファイルシステムの作成では、以下のように、ファイルシステム作成前に GFS 共用ファイルシステムの活性化が必要です。


# sfcsetup -c /dev/sfdsk/class0001/rdsk/GFSctl



sunny # sfcsetup -a /dev/sfdsk/class0001/rdsk/GFSctl

moony # sfcsetup -a /dev/sfdsk/class0001/rdsk/GFSctl



sunny # sfcfrmstart

moony # sfcfrmstart



# sfcmkfs -o node=sunny,moony /dev/sfdsk/gfs/dsk/volume1


手順4./etc/fstabに当該GFS共用ファイルシステムを追加(ノードA(運用ノード) 、ノードB(待機ノード))

各ノードの /etc/fstab に当該 GFS 共用ファイルシステムのマウント情報を追加します。

このとき、追加するマウント情報の "mount options" フィールドに "noauto" を必ず指定してください。


/dev/sfdsk/gfs/dsk/volume1 /sfcfs sfcfs rw,noauto 0 0


手順5.RMS構成定義としてRMSアプリケーションの切替定義を設定(ノードA(運用ノード) 、ノードB(待機ノード))

以下の方法により、RMS ウィザードを使用して、RMS 構成定義の設定を行います。

  1. hvw コマンドで RMS ウィザードを起動します。
  2. RMS アプリケーションを作成する。
  3. RMS アプリケーションの RMS 構成定義を生成する。
メイン RMS 管理メニューから "Configuration-Generate" を選択する。
  1. RMS アプリケーションの RMS 構成定義を活性化する。
メイン RMS 管理メニューから "Configuration-Activate" を選択する。
  1. RMS ウィザードを終了する。

GFS共用ファイルシステムが利用するGDSボリュームの状態は、全てのノードで常にACTIVEである必要があります。そのためにRMSの設定では次の事に注意してください。

手順6.設定の確認(ノードA(運用ノード))(ノードB(待機ノード))

GFS 共用ファイルシステムを各ノードでマウント後、RMS を起動し、以下の点に注意して、/etc/fstab ファイルや RMS アプリケーションの設定が正しいことを確認します。

本手順の中で、GFS 共用ファイルシステムのマウントに失敗する場合、以下のケースが考えられます。
以下に示す、対処をしてください。
対処:/etc/fstab ファイルを修正してください。
対処:GDS ボリュームを活性状態にしてください。

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