PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書 4.1 (Solaris(TM) オペレーティングシステム版) |
目次
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付録A 留意事項 | > A.2 注意事項 |
EMC社製ストレージ装置Symmetrixを使用する場合、EMC社製ソフトウェアPowerPathが必須です。GDSでは、EMC Symmetrixのemcpowerデバイスを管理することができます。
以下のデバイスは、GDSで管理することはできません。
emcpowerデバイスを構成するnativeデバイス
BCV (Business Continuance Volume)デバイス
SRDFのターゲット(R2)デバイス
GateKeeperデバイス
CKD (Count Key Data)デバイス
EMC社のSAN管理ソフトウェア(Volume Logix, ESN Manager, SAN Managerなど)が使用するVCMDB (Volume Configuration Management Data Base)
これらのデバイスやEMC社製ソフトウェアの設定が完了した後に、下記の手順にしたがって、GDSによるディスク管理の対象外とするデバイスのリストを/etc/opt/FJSVsdx/lib/exdevtabファイル(除外リスト)に記述してください。除外リストには、上記のデバイスの他、GDSで管理すべきでないディスクをすべて記載します。
プロキシ構成におけるEMC TimeFinderまたはEMC SRDFの利用
プロキシ構成でEMC TimeFinderまたはEMC SRDFを利用する場合は、プロキシグループに接続するBCV, R2デバイスは除外リストに記載しないでください。ただし、それらのデバイスを構成するnativeデバイスは除外リストに記載してください。詳細については、「プロキシ構成におけるEMC TimeFinderおよびEMC SRDFの利用」を参照してください。
PRIMECLUSTERシステムの場合
PRIMECLUSTERシステムの場合、クラスタを構成する全ノードで除外リストを作成してください。
上記のデバイスは、自動リソース登録(自動構成)の対象とすることはできないため、自動リソース登録を行う前に、自動リソース登録の除外リストにも記述する必要があります。詳細については、「PRIMECLUSTER Cluster Foundation導入運用手引書」を参照してください。
BCVデバイスを除外リストに記載しない場合、自動リソース登録を実施する際には、BCVペアをスプリットまたはキャンセルしておく必要があります。
SRDFペアのR2デバイスを除外リストに記載しない場合、自動リソース登録を実施する際には、そのSRDFペアをスプリット状態にしておく必要があります。
BCV, R2, GateKeeper, CKDの各デバイスは、SYMCLIで提供されるsyminqコマンドで確認できます。syminqコマンドを実行し、BCV, R2, GK, CKDと表示されるすべてのデバイス(cCtTdD, emcpowerN)を除外リストに記載します。
VCMDB デバイスは、syminqコマンドでは確認できません。EMC社のSAN管理ソフトウェア(Volume Logix, ESN Manager, SAN Managerなど)を使用している場合は、EMC社のエンジニア、またはその SAN 管理ソフトウェアの設定を行ったシステム管理者にVCMDBのデバイス名を確認して、除外リストに追記します。
手順1,2 で記載したデバイス以外にもGDSで管理すべきでないデバイスがある場合は、除外リストに追記します。
除外リストの管理のため、デバイス名の後に"PP", "BCV", "R2", "GK", "CKD", "VCMDB"といったタグを記述することを推奨します。デバイス名とタグの間には、1つ以上の空白を入れてください。
除外リストは以下のようになります。
# cat /etc/opt/FJSVsdx/lib/exdevtab #device(full path) type /dev/rdsk/emcpower7c BCV /dev/rdsk/emcpower8c BCV /dev/rdsk/emcpower9c GK /dev/rdsk/emcpower10c GK /dev/rdsk/emcpower11c CKD /dev/rdsk/emcpower12c R2 /dev/rdsk/c2t0d10s2 PP /dev/rdsk/c3t0d10s2 PP ... /dev/rdsk/c4t0d31s2 PP /dev/rdsk/c4t0d32s2 PP # |
exdevtab.sh
除外リスト/etc/opt/FJSVsdx/lib/exdevtabを簡易作成するためのスクリプトのサンプル/etc/opt/FJSVsdx/bin/exdevtab.shを提供しています。
exdevtab.shを使用する場合は、エディタを使用して、exdevtab.shの以下の2つのパラメタ(syminqコマンドおよびpowermtコマンドのパス)を実行環境に合わせて修正してください。
SYMINQ=/usr/symcli/bin/syminq POWERMT=/etc/powermt
exdevtab.shを実行すると、emcpowerデバイスのnativeデバイス、およびBCV, GateKeeper,CKDの各デバイスが除外リストに記載されます。R2デバイスおよびVCMDB デバイスは記載されません。必要に応じて、exdevtab.sh を事前に修正するか、または上記の手順1〜3にしたがって、GDSで管理すべきでないディスクを追記してください。
カーネルパラメタ
EMC PowerPath 1.5.0.xを使用し、emcpowerデバイスをGDSで管理する場合、/etc/systemファイルに以下の記述がなければ、行を追加してください。
forceload: drv/emcpower |
EMC PowerPath 2.0.2以降を使用し、emcpowerデバイスをGDSで管理する場合、/etc/systemファイルに以下の記述がなければ、行を追加してください。
set lwp_default_stksize=0x6000 |
EMC PowerPath 2.1.1以降を使用し、emcpowerデバイスをGDSで管理する場合、/etc/systemファイルに以下の記述がなければ、行を追加してください。
set lwp_default_stksize=0x6000 |
EMC PowerPath 3.xを使用する場合は、カーネルパラメタの設定は必要ありません。
exdevtabファイルに記述されたデバイス
exdevtabファイルに記述されたディスクデバイスは、クラスに登録できません。exdevtabファイルに記述されたディスクデバイスをクラスに登録しようとした場合、"ERROR: 物理ディスク名: no such device" というエラーメッセージが出力されます。
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