PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書 4.1 (Solaris(TM) オペレーティングシステム版)
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第1章 機能

1.1 GDSの特長

GDSは、ディスク装置に格納されているデータの可用性と運用管理性を向上させるボリューム管理ソフトウェアです。GDSは、ハードウェアの故障やユーザの操作ミスからディスクデータを保護し、ディスク装置の運用管理を支援します。

ボリューム管理機能には以下の2つの役割があり、それらは密接に関連しています。

GDSのミラーリング機能は、ディスクデータの複製を複数のディスク装置に保持することにより、ハードウェアの故障からデータを保護します。これにより、不測のトラブルが発生しても、ユーザはアプリケーションを停止することなくディスクデータへのアクセスを継続できます。

[図: ディスクミラーリング]

GDSのボリューム管理機能により、Solaris OSサーバに接続されたすべてのディスク装置を統一的に管理できます。PRIMECLUSTERシステムでは、特定のサーバのみにローカル接続されたディスク装置だけでなく、SAN (Storage Area Network)を経由して複数のサーバに共用接続されたディスク装置も含めて、すべてのサーバに接続された、すべてのディスク装置を統一的に管理することができます。

[図:SAN (Storage Area Network)]

SANにおいては、複数のサーバと複数のディスク装置が自由に接続されるため、ディスクデータを複数のサーバから直接共用することができます。これにより、ファイルシステムやデータベースの同時共用が可能になります。また、サーバ間でのデータの複写や、バックアップなどの作業の利便性が改善されます。その反面、複数のサーバからのアクセス競合によってデータ破壊が発生するという問題が潜在しているため、SANに適合したボリューム管理機能が不可欠です。

SANに適合したGDSの運用管理機能は、さまざまなディスク管理作業において、高度なシステム運用を容易に実現します。

使いやすい運用管理機能には、管理作業を簡易にするだけではなく、操作ミスによるデータ破損を防止する効果があります。

[図:SAN環境のアクセス制御]



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