PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.1 (伝送路二重化機能編) (Linux版)
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第3章 導入> 3.1 設計> 3.1.2 設定項目の決定

3.1.2.3 各方式の設定項目

表3.4に、各方式の設定項目について説明します。これらの値はシステムで一意です。仮想インタフェース単位に変更することはできません。本項目は、デフォルト値を使用する場合は設定不要です。

[表3.4 二重化方式の設定項目(パラメタ)]

設定項目(パラメタ)

高速切替方式

NIC切替方式

設定値

デフォルト値

伝送路監視間隔

K-1

5秒

メッセージ出力(相手監視)までの連続監視回数

K-2

0回

クラスタ切替えまでの連続監視回数

K-3

5秒

起動直後のクラスタ切替え

K-4

しない

メッセージ出力(物理インタフェース監視)

K-5

しない

待機パトロール監視間隔

K-6

15秒

メッセージ出力(待機パトロール監視)までの連続監視回数

K-7

3回

監視間隔

K-8

5秒

監視回数

K-9

5回

復旧監視間隔

K-10

5秒

クラスタ切替え

K-11

行う

リンクアップ待ち時間

K-12

60秒

[記号の説明] ○:有効、−:無効

以下に各設定項目について説明します。

・伝送路監視間隔(K−1)
伝送路を監視する間隔を秒単位で指定します。指定可能範囲は、0〜300です。0を指定した場合は監視を行いません。初期値として5(秒)が設定されています。本項目は、hanetparamコマンドの -w オプションで指定します。高速切替方式の場合に有効です。
・メッセージ出力(相手監視)までの連続監視回数(K−2)
伝送路異常検出時に相手単位にメッセージ出力(メッセージ番号:800,801)する場合、メッセージ出力までの連続監視回数を指定します。指定可能範囲は、0〜100です。0を指定した場合はメッセージ出力を行いません。初期値として0(メッセージ出力しない)が設定されています。本項目は、hanetparamコマンドの -m オプションで指定します。高速切替方式の場合に有効です。
・クラスタ切替えまでの連続監視回数(K−3)
仮想インタフェースが使用している伝送路がすべて異常となった場合、クラスタ切替えを行うか否かを指定します。指定可能範囲は、0〜100です。0を指定した場合は、クラスタ切替えを行いません。クラスタ切替えを行う場合は、クラスタ切替えを行うまでの連続監視回数を1〜100の範囲で指定します。初期値として5(5回連続して全伝送路異常を検出した場合、クラスタ切替えを行う)が設定されています。本項目は、hanetparamコマンドの -l オプションで指定します。高速切替方式の場合に有効です。
・起動直後のクラスタ切替え(K−4)
システム起動前に、既に仮想インタフェースが使用するすべての伝送路で異常が発生していた場合、クラスタ起動後直ちにクラスタ切替えを行うか否かを指定します。指定可能な値は、“on”または“off”です。“on ”を指定した場合、userApplication起動後直ちにクラスタ切替えを行います。“off”を指定した場合は、userApplication起動直後はクラスタ切替えを行いません。初期値として、“off”が設定されています。本項目は、hanetparamコマンドの -c オプションで指定します。高速切替方式の場合に有効です。
・メッセージ出力(物理インタフェース監視)(K−5)
仮想インタフェースが使用している物理インタフェースの状態が変化(伝送路異常検出、または復旧)した場合に、メッセージ出力を行うか否かを指定します。指定可能な値は、“on”または“off”です。 “on”を指定した場合、メッセージを出力(メッセージ番号:990,991,992)します。“off”を指定した場合にはメッセージを出力しません。初期値として、“off”が設定されています。本項目は、hanetparamコマンドの -s オプションで指定します。高速切替方式の場合に有効です。
・待機パトロール監視間隔(K−6)
待機パトロール機能による運用NICの監視間隔を秒単位で指定します。指定可能範囲は、0〜100です。0を指定した場合は監視を行いません。ユーザコマンド実行機能(待機パトロール異常、復旧検出時のユーザコマンド実行)を設定している場合は、本パラメタに0を指定しないでください。0を指定した場合、ユーザコマンド実行が機能しません。初期値として15(秒)が設定されています。本項目は、hanetparamコマンドの -p オプションで指定します。NIC切替方式で、かつ待機パトロール機能使用時のみ有効です。
・メッセージ出力(待機パトロール監視)までの連続監視回数(K−7)
待機パトロール機能による伝送路異常検出時、メッセージ出力(メッセージ番号:875)までの連続監視回数を指定します。指定可能範囲は、0〜100です。0を指定した場合はメッセージ出力を停止し、待機パトロール機能による監視を無効化します。ユーザコマンド実行機能(待機パトロール異常、復旧検出時のユーザコマンド実行)を設定している場合は、本パラメタに0を指定しないでください。0を指定した場合、ユーザコマンド実行が機能しません。初期値として3(回)が設定されています。本項目は、hanetparamコマンドの -o オプションで指定します。NIC切替方式で、かつ待機パトロール機能使用時のみ有効です。なお、待機パトロール開始直後は、連続監視回数は、本オプションでの設定値×2となります。
・監視間隔(K−8)
監視間隔を秒で指定します。設定可能な範囲は1〜300です。初期値として5(秒)が設定されています。本項目は、hanetpoll onコマンドの-sオプションで指定します。NIC切替方式の場合に有効です。
・監視回数(K−9)
監視回数を指定します。設定可能な範囲は1〜300です。初期値として5(回)が設定されています。本項目は、hanetpoll onコマンドの-cオプションで指定します。NIC切替方式の場合に有効です。
・復旧監視間隔(K−10)
NIC切替方式のHUB-HUB間監視で異常を検出した場合、復旧監視間隔を指定します。設定可能な範囲は0〜300です。初期値として5(秒)が設定されます。本項目は、hanetpoll onコマンドの-bオプションで指定します。NIC切替方式の場合に有効です。
・クラスタ切替え(K−11)
クラスタ運用中に全伝送路異常が発生した場合、ノード切替えを行うか否かを指定します。
yes:伝送路監視異常発生時にノード間切替を行います。
no:伝送路監視異常発生時にノード間切替を行いません。
初期値として“yes”が設定されています。本項目は、hanetpoll onコマンドの-fオプションで指定します。NIC切替方式、かつ、クラスタ運用時のみ有効です。
・リンクアップ待ち時間(K−12)
NIC切替方式において、監視開始後のHUBがリンクアップするまでの待ち時間を秒単位で指定します。設定可能な範囲は1〜300です。このオプションを指定しなかった場合は、前回の設定値が有効になります。初期設定値は60(秒)が設定されます。また、監視間隔×監視回数よりも値が小さい場合にはリンクアップ時間に設定された時間は無視され、監視間隔×監視回数で設定されている時間を採用します。本項目は、hanetpoll onコマンドの-pオプションで指定します。NIC切替方式の場合に有効です。

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