PRIMECLUSTER Global File Services 説明書 4.1 (Solaris(TM) オペレーティング環境版)
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付録B リファレンスマニュアル> B.4 その他

B.4.1 fs_sfxfs(4) GFSローカルファイルシステムのパーティション管理形式

◆形式

#include <sys/param.h>

#include <sys/types.h>

#include <sys/fs/sfxfs_fs.h>

#include <sys/fs/sfxfs_inode.h>

◆説明

 GFS ローカルファイルシステムは、各パーティションの先頭 16 セクター以降に存在します。

 GFS ローカルファイルシステムのスーパブロックは、各パーティションの先頭16 セクター、および最後の部分に配置されます。 スーパブロックのレイアウトは、<sys/fs/sfxfs_fs.h> の中に fs 構造体として定義されています。 スーパブロックは、ファイルシステム構造の基本的な情報を含んでいます。 パーティションの先頭にオリジナル、最後に複製を配置することで、スーパブロックの破壊による致命的なダメージを回避します。 同一ファイルシステムを構成するすべてのパーティションに存在するスーパブロックの情報は、一致していることが必要です。

 以下にスーパブロックが持つ情報について説明します。

fs_clean

 fs_clean はファイルシステムの状態を示します。
 FSCLEAN 状態は、正常にアンマウントされたファイルシステム状態であることを示します。
 FSACTIVE 状態は、更新中のマウントされたファイルシステム状態を示します。
 FSSTABLE 状態は、アイドル状態のマウントされたファイルシステム状態を示します。
 FSFIX 状態は、fsck_sfxfs(1M) によりファイルシステムを修復中の状態であることを示します。
 FSBAD 状態は、ファイルシステム内に不整合が存在することを示します。 FSCLEAN または FSSTABLE 状態のファイルシステムは fsck_sfxfs(1M) によるファイルシステムの修復は必要ありません。FSACTIVE 状態のファイルシステムを読み書き可能な設定で mount(2) しようとすると ENOSPC が返ります。

fs_minfree

fs_mminfree

 fs_minfree は一般ユーザからのデータ領域の獲得に対して許容可能なデータ空領域の最小比率を指します。fs_mminfree では一般ユーザからの V データ領域の獲得に対して許容可能な V データ領域の空き領域の最小比率を指します。ファイルシステムの空き領域の比率がこの値を下回った場合、スーパーユーザだけに領域の割当てを許します。 省略値は 10% です。

fs_time

 fs_time はスーパブロックがディスクに最後に書き込まれた時刻を示します。

fs_dsize

 fs_dsize はファイルシステムが持つデータブロック数を示します。

fs_isize

 fs_isize はファイルシステムが持つ i ノードの個数を示します。

fs_msize

 fs_msize はファイルシステムが持つ V データブロック数を示します。

fs_fdsize

 fs_fdsize はファイルシステムの空きデータブロック数を示します。

fs_fisize

 fs_fisize はファイルシステムの空 i ノードの個数を示します。

fs_fmsize

 fs_fmsize はファイルシステムの空 V データブロック数を示します。

fs_optim

 fs_optim によりファイルシステムでの領域獲得時の動作を、割当て時間の短縮を優先するか、スペースの断片化抑止を優先するかを指定します。 FS_OPTTIME を指定している場合には割当て時間の短縮を優先します。 FS_OPTSPACE を指定している場合にはスペースの断片化抑止を優先します。

fs_fsmnt

 fs_fsmnt はマウントポイントのパス名を記録します。

◆関連項目

fsck_sfxfs(1M), mkfs_sfxfs(1M), sfxtune(1M)

mount(2).


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