PRIMECLUSTER Global File Services 説明書 4.1 (Solaris(TM) オペレーティング環境版)
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第3部 Global File Services 共用ファイルシステム> 第26章 GFS共用ファイルシステムへの移行

26.1 UFSからの移行

 既存の UFS ファイルシステムから GFS 共用ファイルシステムに移行する場合は、以下の注意事項があります。

− 移行前の UFS ファイルシステムにおける quota機用語説明 のユーザ制限値は、GFS 共用ファイルシステムへ移行できません。ユーザ制限値を見直しの上、GFS 共用ファイルシステムの quota 機能で全ユーザの制限値を新たに設定してください。
− 移行前の UFS の ACL 機能を GFS 共用ファイルシステム移行後にも使用したい場合は、tar(1) を使用して UFS 上のファイルをバックアップして GFS 共用ファイルシステムへリストアをすれば、ACL 情報もいっしょに移行できます。
− UFS 上のホールがあるファイルを GFS 共用ファイルシステムに移動する場合、記憶装置上の領域が確保され、ホールのないファイルになります。

 ファイルシステムの移行は、UFS ファイルシステム上のファイルおよびディレクトリを別の場所 (記憶装置上、別ファイルシステム上等) に退避しておきます。そして、新しく GFS 共用ファイルシステムを構築してから展開する方法で行います。以下の手順で行います。

当該 UFS ファイルシステムが使用されていないことを調べてください。

UFS ファイルシステム上のすべてのファイルを tar(1), cpio(1) 等で、バックアップ装置、または、別のファイルシステムに退避します。

本書の “21.2 作成”“22.2 ファイルシステム作成からmount/umountまでの流れ” に従ってディスク上に GFS 共用ファイルシステムを作成します。

作成した GFS 共用ファイルシステムの中に退避したファイルを展開します。

 以下に同一デバイス上で移行手順の例を示します。


# cd /ufsmnt                             <- /ufsmnt は移行する UFS のマウントポイント。

# tar cvpf - . > /data/backup.tar         <- ファイルの退避。

# cd /

# umount /ufsmnt


GDS の設定,管理パーティションの設定を行う。

(GDS の設定については、"PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書"を参照)


# sfcnewfs -H mikan,mango /dev/sfdsk/gfs/rdsk/volume1     <- GFS を構築。

# cd /sfcfs                     <- /sfcfs のマウントポイントに移動。

# tar xvf /data/backup.tar         <- GFS 共用ファイルシステムでバックアップファイルを展開


[図 UFSからの移行]


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