PCI Hot Plug ユーザーズガイド I/Oデバイス編 |
目次
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マルチパス制御を行うソフトウェアなどを使用せずに、非冗長構成でPCIカードを交換する場合は、そのPCIカードを使用しているユーザアプリケーションなどの上位製品(サービス)を停止する必要があります。
以下に、非冗長構成でのPCIカード交換手順を示します。
マシン管理のハードウェア監視を停止するため、以下のコマンドを実行します。
# /usr/sbin/FJSVmadm/prephp <Return> |
以下の手順により、交換対象のPCIカードとI/Oデバイスを接続するパスのインタフェース名と、その接続I/Oデバイスを特定します。
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以降は、上記コンソールメッセージが出力された場合を例に説明します。
# ls -l /dev/dsk | grep /pci@89,4000/scsi@2/sd@3,0 <Return> lrwxrwxrwx 1 root root 41 Sep 20 22:53 c2t3d0s0 -> ../../devices/pci@89,4000/scsi@2/sd@3,0:a lrwxrwxrwx 1 root root 41 Sep 20 22:53 c2t3d0s1 -> ../../devices/pci@89,4000/scsi@2/sd@3,0:b lrwxrwxrwx 1 root root 41 Sep 20 22:53 c2t3d0s2 -> ../../devices/pci@89,4000/scsi@2/sd@3,0:c lrwxrwxrwx 1 root root 41 Sep 20 22:53 c2t3d0s3 -> ../../devices/pci@89,4000/scsi@2/sd@3,0:d lrwxrwxrwx 1 root root 41 Sep 20 22:53 c2t3d0s4 -> ../../devices/pci@89,4000/scsi@2/sd@3,0:e lrwxrwxrwx 1 root root 41 Sep 20 22:53 c2t3d0s5 -> ../../devices/pci@89,4000/scsi@2/sd@3,0:f lrwxrwxrwx 1 root root 41 Sep 20 22:53 c2t3d0s6 -> ../../devices/pci@89,4000/scsi@2/sd@3,0:g lrwxrwxrwx 1 root root 41 Sep 20 22:53 c2t3d0s7 -> ../../devices/pci@89,4000/scsi@2/sd@3,0:h |
以下の操作により、上位製品(サービス)の使用を停止します。
# sh /etc/init.d/volmgt stop <Return> |
【ディスク装置(ファイルシステム運用)の場合】
1) 2.b.の手順で求めた論理パス名(c2t3d0)をもとにして、対象ディスクのマウントポイントを求めます。
# mount | grep c2t3d0 <Return> |
2) 対象ディスクへのアクセスを停止させます。対象ファイルシステムの使用プロセスを調査するには、以下の例のようにfuser(1M)コマンドを使用します。
# fuser -c /export/home <Return> |
3) 対象ディスクをアンマウントします。
# umount /export/home <Return> |
【ディスク装置(rawアクセス運用)/テープ装置の場合】
1) 2.a.の手順で求めた対象ディスク(sd20)の現在までのアクセス状況を確認します。
テープ装置の場合も同様です。
# iostat -xc <Return>
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2) 上位アプリケーションによる対象ディスクへのアクセスを停止させます。
対象ディスクのアクセス状況は、以下の方法で確認できます。
テープ装置の場合も同様で、以下の例では1分間のアクセス状況を参照しています。
# sar -d 60 1 <Return>
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3) 上位アプリケーションの停止(切離し)処理を行います。
詳細については、各アプリケーション製品のマニュアルを参照してください。
【ディスク装置(swapデバイス)の場合】
1) swapデバイスの一覧を表示し、2.b.の手順で求めた論理パス名のディスク(c2t3d0)がswapデバイスであることを確認します。
# swap -l <Return>
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2) swapデバイスの削除を行います。
# swap -d /dev/dsk/c2t3d0s4 <Return> |
以下の手順により、交換するPCIカードを切り離します。
# /usr/sbin/FJSVmadm/inst2comp glm2 <Return> |
# cfgadm pcipsy3:C0M00-PCI#slot02 <Return>
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# cfgadm -c disconnect pcipsy3:C0M00-PCI#slot02 <Return>
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# cfgadm -x led=fault,mode=blink pcipsy3:C0M00-PCI#slot02 <Return> |
4.の手順で切り離したPCIカードを交換部品と交換します。本作業は、当社技術員が行います。
ファイバチャネルのPCIカードを交換する場合には、以下の作業も行う必要があります。
【Systemwalker/StorageMGRのSAN管理機能、Softek SANView for ETERNUS(for Vixelは除く)、SP5000 SRM Facilityの何れかを使用している場合】 | ||
6.の手順に移ります。 |
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【上記製品のSAN管理機能を使用していない場合】 | ||
下記環境設定のPCIカードを交換する場合には、ファイバチャネルスイッチSN200 seriesや、ディスクアレイ装置ETERNUS3000/ETERNUS6000/GR700/800 seriesの設定変更を個別に行う必要があります。
なお、上記設定変更の際には交換部品のWWPN(全16桁の数字)が必要となります。交換するカードのWWPNは、カード前面板にシールで貼られている8桁の数字から導き出します。
注意 SN200 seriesにおいてゾーニング設定の変更を行った場合、実行中の他の装置へのI/Oがゾーニング変更の影響を受け、一時的なエラーが発生することがあります。 |
4.a.で求めたAp_Idに対してconfigure指定のcfgadm(1M)コマンドを実行するか、または、交換スロット位置のプッシュボタンを押すことによって、交換したPCIカードを組み込みます。
なお、プッシュボタンはマルチユーザモードの場合のみ有効です。
その後cfgadm(1M)コマンドによって、スロット状態が"connected configured"になったことを確認します。
なお、交換スロットのPCIカードに大規模構成のI/Oデバイスが接続されている場合には、状態確認のコマンド実行に時間がかかることがあります。
# cfgadm -c configure pcipsy3:C0M00-PCI#slot02 <Return>
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また、ファイバチャネルのPCIカードを交換した場合には、以下の作業も行います。
【Systemwalker/StorageMGRのSAN管理機能、Softek SANView for ETERNUS(for Vixelは除く)、SP5000 SRM Facilityの何れかを使用している場合】 | ||||||||||||
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【上記製品のSAN管理機能を使用していない場合】 | ||||||||||||
作業はありません。 |
以下の操作により、停止していた上位製品(サービス)の使用を再開します。
# sh /etc/init.d/volmgt start <Return> |
【ディスク装置(ファイルシステム運用)の場合】
# mount /export/home <Return> |
【ディスク装置(rawアクセス運用)/テープ装置の場合】
【ディスク装置(swapデバイス)の場合】
# /sbin/swapadd -2 <Return> |
マシン管理のハードウェア構成情報更新とハードウェア監視の再起動のため、以下のコマンドを実行します。
# /usr/sbin/FJSVmadm/postphp <Return> |
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