Systemwalker Centric Manager 導入手引書 - UNIX共通 -
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第10章 導入環境の変更

10.1 起動の制御

Systemwalker Centric Managerはデーモンを一括して起動するために、以下のデーモン起動制御ファイを使用しています。

/etc/opt/FJSVftlc/daemon/custom/rc3.ini

デーモン起動制御ファイルのカスタマイズ方法については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。

デーモン起動制御ファイルのカスタマイズは、Systemwalker Centric Managerを停止した状態で行ってください。起動中に編集を行った場合、プロセス監視機能が正常な監視を行えなくなる場合があります。

以下にデーモン起動制御ファイルの一部をサンプルとして示します。また、デーモン起動制御ファイルでカスタマイズできるデーモンを“Systemwalker Centric Manager デーモン一覧”に示します。

資源配付のデーモン起動コマンド

資源配付のデーモン起動コマンドは、デーモン起動制御ファイルの他に、/etc/rc2.d配下に自動起動シェルスクリプトが登録されているため、このシェルスクリプトをリネームします。以下のシェルスクリプトのファイル名を変更(先頭の大文字のSを小文字のsに変更)することによりOSの起動時に資源配付のデーモンは自動起動されなくなります。

[Systemwalker Centric Manager デーモン一覧]

○:停止可能
△:停止可能だが関連機能に影響があり注意が必要
×:停止できません
−:インストールされません。または起動されません。

項番

機能

パッケージ名
(注1)

[機能名](注2)
機能概要

停止区分
(注3)

初期起動状態
(注4)

サーバ別停止可否(注5)

備考

運用管理サーバ

部門管理サーバ

業務サーバ

1

認証・通信基盤

FJSVftlc

[共通振分けサーバ]
Systemwalker Centric Managerで使用しているポート番号を振分ける機能です。

部分停止不可

自動

×

×

×

 

FJSVfwsec

[セキュリティ]
Systemwalkerコンソール/システム監視設定/利用者のアクセス権設定画面の認証管理/アクセス制御、資源配付コマンドでのアクセス権チェック機能です。

自動

×

×

×

 

2

監視機能
フレームワーク基盤

FJSVfwbs

[Systemwalker基盤機能]
Systemwalkerの基盤制御を行う各サービスを提供します。

FS1(同時にFS1〜FS5まで停止されます)

自動

×

-

-

 

FJSVfwnm

[ネットワーク管理構成情報リポジトリ]
運用管理サーバのネットワーク管理の処理で使用する構成情報リポジトリ機能です。

自動

-

-

本機能を停止すると、NO.9のネットワーク管理機能、およびNO.10のネットワーク性能監視機能が使用できなくなります。

FJSVsagt

[システム監視]
システムログ、ログファイルに出力されるメッセージのSystemwalkerでの監視機能、監視システムでのコマンド実行機能です。

自動

×

×

×

 

3

Systemwalkerスクリプト

FJSVssc

[インテリジェントサービス]
Systemwalkerスクリプトを用いた、イベントコラレーション、通知イベント編集、未発生イベント監視などの機能を提供します。

自動

 

4

ポリシー配付

FJSVfwtrs

[ポリシー配付]
運用管理サーバで設定したポリシーの配付/受信機能です。

自動

×

×

×

 

5

イベント監視の条件定義

FJSVfwaos

[自動運用支援]
発生イベントのフィルタリング、および発生イベントに対する各種アクション定義/実行機能です。

自動

×

×

×

 

6

Systemwalkerコンソール

FJSVfwgui

[システム監視機能] 注6
Systemwalkerコンソールの運用管理サーバ側機能です。

FS2

自動

×

-

-

 

[業務監視機能]
Systemwalkerコンソールの運用管理サーバ側機能です。

自動

×

-

-

 

7

アプリケーション管理

FJSVsapag

[アプリケーション管理]
アプリケーション管理の基盤制御を行う機能です。

FS1(同時にFS1〜FS5まで停止されます)

自動

-

-

 

[アプリケーション管理]
アプリケーションの稼働監視、アプリケーションの性能監視機能です。

FS3

自動

 

8

WWWサーバのセキュリティ監視

FJSVsismg

[インターネットサーバ管理マネージャ]
WWWサーバの以下のセキュリティ監視機能です
・負荷アタックの検出
・ユーザ認証へのハックの検出
・不正アクセスの検出

自動

-

-

 

FJSVsisag

[インターネットサーバ管理エージェント]

自動

 

9

ネットワーク管理

FJSVfwnm

[新ノード検出]
新ノード検出、ノード状態の初期化、ネットワーク管理機能のポリシー設定、MIB拡張操作機能を提供します。

FS4

自動

-

-

 

FJSVsnm

[ネットワーク管理]
ノード検出/ノード状態の表示/ノード状態の監視/MIB監視機能を提供します。

自動

-

 

FJSVfwnm

[トラップデーモン]
SNMPトラップを受信して監視する機能です。

自動

-

本機能を停止すると、SNMPトラップの監視ができなくなります。また、性能監視機能およびノード状態の監視、MIB監視機能が使用できなくなります。

FJSVfwntc

[NTC(Network Trap Converter)]
SNMPトラップをアラームイベントに変換する機能です。

自動

-

本機能を停止すると、SNMPトラップの監視ができなくなります。また、性能監視機能およびノード状態の監視、MIB監視機能が使用できなくなります。

10

ネットワーク/サーバ性能

FJSVspmex

[性能監視]
サーバ性能情報(CPU、メモリなど)の監視、収集機能です。

自動

本機能を停止する場合は、以下のコマンドを実行してアンセットアップします。

  • Solaris版の場合
    $ /opt/FJSVspmex/etc/rc/setupsea.sh -u
    snmpdも一緒に停止されるため、以下のコマンドでsnmpdの再起動が必要になります。
    $ /etc/rc3.d/S76snmpdx start
  • Linux版の場合
    $ /opt/FJSVspmex/etc/rc/setupRelay.sh -u
    snmpdも一緒に停止されるため、以下のコマンドでsnmpdの再起動が必要になります。
    $ /etc/init.d/snmpd start
  • AIX版の場合
    $ /opt/FJSVspmex/etc/rc/setup.sh -u
    snmpdも一緒に停止されるため、以下のコマンドでsnmpdの再起動が必要になります。
    $ startsrc -s snmpd
  • HP-UX版の場合
    $ /opt/FJSVspmex/etc/rc/setup.sh -u
    snmpdも一緒に停止されるため、snmpdの再起動が必要になります。
    snmpdの起動方法は、 /sbin/SnmpAgtStart.d 配下に存在するファイルのうち、ファイル名が「S」で始まり、2文字目以降の数字が小さい順に start パラメタを指定して実行します。
    $ /sbin/SnmpAgtStart.d/SxxScriptName start
    → 「SxxScriptName」は任意のスクリプト名を意味します。

FJSVspmag

[性能監視]
ネットワーク性能(トラフィック情報)の監視機能です。

自動

-

運用管理サーバでこれらの機能を停止する場合は、両方の機能を停止させてください。

FJSVspmmg

自動

-

-

11

FNA/OSIネットワーク管理

FJSVsfons

[FNA/OSIネットワーク管理] (注6)
グローバルサーバおよびSUREが持つネットワークシステムを管理する機能です。

自動

-

-

GEE版の機能です

12

リカバリフロー

FJSVsrfm

[RMIレジストリサービス]
リカバリフロー機能でRMI通信によるデータの送受信を行うためのサービスです。

FS5

自動

-

-

本機能を停止する場合は、これらすべてを停止してください。

[リカバリフロー]
リカバリフローのサーバで、RMI通信によるデータの送受信、フロー制御、リモートコマンドでの対処機能を提供します。

自動

-

-

 

13

ファイル転送

FJSVftsv

[ファイル転送] (注6)
リモート通報機能(REMCS)で使用されるファイル転送機能です。

FS6

自動

リモート通報機能(REMCS)使用時に、Centric Managerを利用してファイル転送を行う場合に使用される機能です。

14

リモート電源制御

FJSVspwrc

[リモート電源制御]
Systemwalkerコンソールからのサーバの電源制御を行う機能です。

自動

 

15

IDカードセキュリティ

FJSVsidcd

[IDカードセキュリティ]
IDカードによる操作可能/不可能などの操作判定を行う機能です。

自動

-

-

EE/GEE版の機能です

16

資源配付

FJSVmpsdl

[資源配付]
資源やシステムの登録、検索表示、削除、変更、更新。配付の実行機能です。

FD

自動

×

×

×

 

17

インベントリ管理

FJSVsivmg

[インベントリ管理]
運用管理サーバに収集されたインベントリ情報をインベントリデータベースに登録します。また、インベントリデータベースに登録されたインベントリ情報の参照、検索機能を提供します。

自動

-

-

 

18

ヘルプデスク

FJSVshlpm

[ヘルプデスク]
ヘルプデスク機能です。

FH

自動

-

-

 

19

プロセス監視

FJSVftlc

[プロセス監視]
Systemwalker自身のプロセス監視機能です。

部分停止不可

自動

 

FJSVftlc

[プロセス監視]
クラスタ構成時のSystemwalker自身のプロセス監視機能です。

自動

×

×

-

EE/GEE版の機能です。

注1)パッケージ名は、プロセスの動作状況表示コマンド(mppviewc)で表示されるパッケージ名を表しています。
注2) 起動制御ファイルでの機能名は、デーモン起動制御ファイル(/etc/opt/FJSVftlc/daemon/custom/rc3.ini)に記載されている機能名を表しています。
注3) 部分停止区分は、pcentricmgrコマンドの部分停止オプション指定で停止される区分を表しています。
注4) 初期起動時に自動起動されるか、手動起動として起動されないかを表しています。
注5) サーバ別停止可否は、デーモン起動制御ファイルの定義による停止可能/停止不可を表しています。
  また、インストール種別に対するOSは、以下のとおりです。
   - 運用管理サーバ: Solaris、Linux
   - 部門管理サーバ: Solaris、Linux
   - 業務サーバ  : Solaris、Linux、AIX、HP-UX
注6) Solarisの場合です。


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