Interstage Application Server セキュリティシステム運用ガイド
目次 索引 前ページ次ページ

第3部 ファイアウォールとプロキシサーバ> 第6章 HTTPトンネリング

6.1 HTTPトンネリングを使用したHTTPデータ通信

 HTTPトンネリングは、CORBAアプリケーションにおける通常のIIOPプロトコルでのデータ通信をHTTPデータに変換することで、HTTPプロトコルでのデータ通信ができるようになります。ファイアウォールを越えるクライアント・サーバ連携を行いたいときに有効な機能です。
 さらに、HTTPトンネリングでSSLを使用することで、HTTPSプロトコルでのデータ通信が可能になり、さらに安全なクライアント・サーバ連携を実現できます。

HTTPトンネリングのしくみ

 HTTPトンネリングのしくみを以下に示します。

 クライアント側では、クライアントからサーバへのリクエスト送信において、クライアントアプリケーションの起動時にHTTPトンネリングの使用を指定することで、リクエストがHTTPデータで送信されます。

 サーバ側には、HTTPデータを受け取るためのWebサーバと、HTTPデータをIIOPデータに変換するためのHTTPゲートウェイ環境を構築する必要があります。
 サーバに送信されたリクエストは、WebサーバとHTTPゲートウェイ環境を経由することで、HTTPデータからIIOPデータに変換されます。サーバアプリケーション(CORBAアプリケーション)は、IIOPデータでリクエストを受けることができます。

 HTTPトンネリングの処理イメージを以下に示します。

CORBAアプリケーションの開発

 CORBAアプリケーションでHTTPトンネリングを使用する場合、通常のCORBAアプリケーションをそのまま使用することができます。HTTPトンネリングを使用するために、アプリケーションの再作成(再リンケージを含む)は必要ありません。

HTTPトンネリング環境の構築(HTTPゲートウェイ環境の構築)

 CORBAアプリケーションでHTTPによるデータ通信を行うには、WebサーバにHTTPゲートウェイ環を構築する必要があります。
 HTTPゲートウェイ環境では、以下のWebサーバと連携できます。

 HTTPゲートウェイ環境の構築については、“HTTPトンネリングの環境設定”を参照してください。

HTTPトンネリングの運用

 HTTPトンネリングを使用する場合、クライアントアプリケーションの起動時に、HTTPトンネリング使用、およびHTTPゲートウェイを指定するパラメタを指定します。
 これにより、クライアント・サーバ間のCORBAアプリケーションでHTTPによるデータ通信が行われます。

 起動パラメタについては、“HTTPトンネリングの起動方法”を参照してください。


目次 索引 前ページ次ページ

All Rights Reserved, Copyright(C) 富士通株式会社 2005