Interstage Application Server マルチシステム運用ガイド |
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付録D 拡張システムでサポートされない機能の代替手段 | > D.1 コンポーネントトランザクションサービス | > D.1.2 コンポーネントトランザクションサービスのセキュリティ機能 |
コンポーネントトランザクションサービスの認証オブジェクトはデフォルトシステムでのみ提供されます。拡張システムでは動作させることはできません。
通常、デフォルトシステムの認証オブジェクトが起動された時、認証オブジェクト自身のオブジェクトリファレンスを認証オブジェクトが動作するデフォルトシステムのネーミングサービスに登録します。クライアントは登録されたオブジェクトリファレンスを獲得して認証オブジェクトにアクセスします。
拡張システム上のアプリケーションを利用するクライアントがデフォルトシステム上の認証オブジェクトを利用するには、デフォルトシステム上のネーミングサービスを参照するか、または拡張システム上のネーミングサービスに認証オブジェクトのオブジェクトリファレンスを手動で登録する必要があります。
前者はアプリケーションの修正が必要ですが、後者はアプリケーションの修正の必要がありません。OD_or_admコマンドでオブジェクトリファレンスを登録する方法を説明します。
オブジェクトリファレンスを登録する方法
拡張システムでコンポーネントトランザクションサービスの認証オブジェクトを行う場合、拡張システムのネーミングサービスに認証オブジェクトのオブジェクトリファレンスを手動で登録するために、OD_or_admコマンドで次のように実行します。Interstageの環境設定は終わっており、デフォルトシステム上で認証オブジェクトが稼動している場合に実施してください。
OD_or_adm -M 拡張システム名 -c IDL:ISTD/ASO:1.0 -a FUJITSU-Interstage-TDASO -h 自ホスト名 -p デフォルトシステムのポート番号 -n ISTD::ASO |
OD_or_adm -M system01 -c IDL:ISTD/ASO:1.0 -a FUJITSU-Interstage-TDASO -h server01 -p 8002 -n ISTD::ASO |
InfoDirectoryを共用して利用するためには、以下の3種類の使用方法があります。
各システムのDBを共用しない方法(業務独立型の運用で推奨)
InfoDirectoryには、各システムごとに対応したディレクトリを作成し、ディレクトリ配下にあるすべてのエントリに対する全権限を持っているユーザ1人を管理者として登録しておきます。登録した管理者情報でInfoDirectoryをアクセスすると、同じディレクトリの下に登録してしているユーザであれば、そのディレクトリの配下にあるワークユニット/オブジェクトを参照できます。他のシステムのユーザからはワークユニット/オブジェクトの参照ができません。(拡張システムには本形態を推奨します。)
以下の図に示すように、ディレクトリAはシステムAに対応しているディレクトリで、ディレクトリBはシステムBに対応していると仮定します。
ディレクトリAの下にあるワークユニット-AとオブジェクトAは、ディレクトリAに登録したユーザのみ参照可能とします。システムAでアクセス制御を行う場合、管理者Aの識別名とパスワードはInfoDirectoryのエントリ管理者の識別名とパスワードとして設定します。
ディレクトリBの下にあるワークユニット-BとオブジェクトBは、ディレクトリBに登録したユーザのみ参照可能とします。システムBでアクセス制御を行う場合、管理者Bの識別名とパスワードはInfoDirectoryのエントリ管理者の識別名とパスワードとして設定します。管理者Aの識別名とパスワードをシステムBの管理者として指定した場合、ワークユニットを起動する時、クライアントからはシステムBの配下にあるすべてのエントリを参照アクセスすることができません。
各システムのDBを共用する方法(システム間で共用する場合に推奨)
InfoDirectoryには、各システムごとに対応したディレクトリを作成し、すべてのシステムディレクトリを管理できる全権限を持っているユーザ1人を共通の管理者として指定します。InfoDirectoryに登録したユーザであれば、InfoDirectoryにあるすべてのエントリに対して参照することができます。違うシステムディレクトリに登録したワークユニット/オブジェクトも参照できます。(デフォルトシステムで運用する場合には本形態を推奨します。)
以下の図に示すように、ディレクトリAはシステムAに対応して作っていたディレクトリ、ディレクトリBはシステムBに対応して作ったディレクトリとします。各ディレクトリへの参照アクセスができる管理者は共通の管理者Cとします。管理者CはInfodirectoryにあるすべてのエントリに対して全権限も持っていると仮定します。拡張システムで各システムのDBを共用する方法で設定したInfoDirectoryをアクセスする時、各拡張システムは管理者Cを管理者として指定します。
ディレクトリAの下にあるワークユニット-AとオブジェクトAは、InfoDirectoryに登録しているすべてのユーザからの参照可能とします。システムAでアクセス制御を使用する場合に、管理者Cの識別名とパスワードはInfoDirectoryのエントリ管理者の識別名とパスワードとして設定します。
ディレクトリBの下にあるワークユニット-BとオブジェクトBは、すべてのユーザからの参照が可能です。システムBでアクセス制御を使用する場合に、管理者Cの識別名とパスワードはInfoDirectoryのエントリ管理者の識別名とパスワードとして設定します。
すべてのDBを共用する方法
すべてのシステムは共通で使用できるDBは種類によって、それぞれの種類別ディレクトリを作成します。アクセス制御を行う時、直接にアクセス対象の種類別ディレクトリを参照します。管理者の識別名とパスワードはInfoDirectoryに登録しているユーザの識別名とパスワードを任意に指定できます。
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