Interstage Application Server マルチシステム運用ガイド
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第2章 設計> 2.2 各サービスの設計

2.2.3 Webサーバ(InfoProvider Pro)の設計について

 マルチシステム機能を使用する場合の、Webサーバ(InfoProvider Pro)の設計について説明します。
 Webサーバ(InfoProvider Pro)のHTTP通信では、TCP/IPを使用します。このため、マルチシステム機能を使用する場合には、Webサーバ(InfoProvider Pro)ごとにTCP/IPのあて先を割り当て、TCP/IPでWebサーバ(InfoProvider Pro)を区別できるようにする必要があります。Webサーバ(InfoProvider Pro)の環境定義にはシステムと関連づける定義はないため、Webサーバ(InfoProvider Pro)とシステムとの関連付けに関しては、Webサーバ(InfoProvider Pro)経由で呼び出しを行う形態のサービス側の設定により行います。
 Webサーバ(InfoProvider Pro)ごとのTCP/IPのあて先として変更可能なパラメタは次の2つです。

 Webサーバ(InfoProvider Pro)の定義の詳細については、“Webサーバ(InfoProvider Pro)のマルチシステム機能の定義”を参照してください。

■HTTP通信で使用するTCP/IPの設計

 Webサーバ(InfoProvider Pro)ではHTTP通信でTCP/IPを使用しています。そのため、Webサーバ(InfoProvider Pro)を複数起動する場合は、CORBAサービスと同様、Webサーバ(InfoProvider Pro)ごとにTCP/IPのあて先を割り当てる必要があります。

◆IPアドレスを分ける場合

[デフォルトシステムのWebサーバ(InfoProvider Pro)の環境定義]

 Webサーバ(InfoProvider Pro)の区別としてIPアドレスを分ける場合は、環境定義の“IP-address”の値をカストマイズします。以下に、“IP-address”にIPアドレス“10.1.1.1”を指定した場合の例を示します。

installdir: /opt/FSUNprovd/bin
IP-address: 10.1.1.1
port: 80
acstop: /work/html

[拡張システムのWebサーバ(InfoProvider Pro)の環境定義]

 Webサーバ(InfoProvider Pro)の区別としてIPアドレスを分ける場合は、環境定義の“IP-address”の値をカストマイズします。デフォルトシステムと拡張システムでは指定の方法に違いはありません。以下に、“IP-address”にIPアドレス“10.1.1.2”を指定した場合の例を示します。IPアドレスを分ける場合は、デフォルトシステムの“IP-address”と重複しない値を指定します。

installdir: /opt/FSUNprovd/bin
IP-address: 10.1.1.2
port: 80
acstop: /work/html2

◆ポート番号を分ける場合

[デフォルトシステムのWebサーバ(InfoProvider Pro)の環境定義]

 Webサーバ(InfoProvider Pro)の区別としてポート番号を分ける場合は、環境定義の“port”の値をカストマイズします。以下に、“port”にポート番号“80”を指定した場合の例を示します。

installdir: /opt/FSUNprovd/bin
IP-address: 10.1.1.1
port: 80
acstop: /work/html

[拡張システムのWebサーバ(InfoProvider Pro)の環境定義]

 Webサーバ(InfoProvider Pro)の区別としてポート番号を分ける場合は、環境定義の“port”の値をカストマイズします。デフォルトシステムと拡張システムでは指定の方法に違いはありません。以下に、“port”にポート番号“81”を指定した場合の例を示します。ポート番号を分ける場合は、デフォルトシステムの“port”と重複しない値を指定します。

installdir: /opt/FSUNprovd/bin
IP-address: 10.1.1.1
port: 81
acstop: /work/html2

■ユーザコンテンツの格納先の設計

 HTML資材の公開ディレクトリや、CGIプログラムの格納ディレクトリについては、システムごとに別のディレクトリを使用することを推奨します。これにより、他システムの運用状況に依存することなく独自に自システムのHTMLページや、CGIプログラムを修正することができます。


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