SafeCLUSTER/HA for Oracle 導入運用手引書 V2.1
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上へ第3章 運用

3.3 Oracle起動/停止時のスクリプトの設定

Oracleインスタンスの起動時にOracleの状態を確認したり、起動/停止に連動してユーザシェルスクリプトやアプリケーションを実行したりしたい場合について説明します。

■Oracleインスタンスの起動

Oracleインスタンスの起動は、次のように行われます。

段階起動の場合

  1. /opt/FJSVclora/usr/start_before.sh の実行
  2. Oracleインスタンスをnomount
  3. /opt/FJSVclora/usr/nomount_after.sh の実行
  4. Oracleインスタンスをmount
  5. /opt/FJSVclora/usr/mount_after.sh の実行
  6. Oracleインスタンスをopen
  7. /opt/FJSVclora/usr/start_after.sh の実行

一括起動の場合

  1. /opt/FJSVclora/usr/start_before.sh の実行
  2. Oracleインスタンスをstartup
  3. /opt/FJSVclora/usr/start_after.sh の実行

デフォルトでは、次のスクリプトが設定されています。

mount_after.sh

start_after.sh

実行したいユーザシェルスクリプトやアプリケーションがある場合は、サンプルを参考にして各シェルスクリプトに記述してください。

シェルスクリプト

実行のタイミング

start_before.sh

Oracleインスタンスの起動前に呼び出されます。

nomount_after.sh

Oracleインスタンスのnomount処理後に呼び出されます。

mount_after.sh

Oracleインスタンスのmount処理後に呼び出されます.

start_after.sh

Oracleインスタンスのopen処理後に呼び出されます。

各ファイルが存在しない場合は、処理は行われません。

■Oracleインスタンスの停止

Oracleインスタンスの停止は、次のように行われます。

  1. /opt/FJSVclora/usr/stop_before.sh の実行
  2. Oracleインスタンスのshutdown
  3. /opt/FJSVclora/usr/stop_after.sh の実行

実行したいユーザシェルスクリプトやアプリケーションがある場合は、サンプルを参考にして各シェルスクリプトに記述してください。

シェルスクリプト

実行のタイミング 

stop_before.sh

Oracleインスタンスの停止処理前に呼び出されます。

stop_after.sh

Oracleインスタンスの停止処理後に呼び出されます。

各ファイルが存在しない場合は、それらの処理は行われません。

■運用例

Oracleインスタンスの起動停止に連動して、アプリケーションの起動停止を行う場合、次のように設定します。

  1. /opt/FJSVclora/usr/start_after.sh
  2. Oracleインスタンスの起動後に呼び出されるスクリプト内に、アプリケーションの起動を記載します。

    #!/bin/sh
    # start_after.sh

    # application start
    /opt/app/bin/app start &
    exit 0

    もしアプリケーションがデーモンプログラムの場合は、必ず「&」をつけてバックグラウンドで実行してください。「&」をつけないと、Oracle起動処理が停止してしまいます。

  3. /opt/FJSVclora/usr/stop_before.sh
  4. Oracleインスタンスの停止前に呼び出されるスクリプト内に、アプリケーションの停止を記載します。

    #!/bin/sh
    # stop_before.sh

    # application stop
    /opt/app/bin/app stop &
    sleep 3
    exit 0

    アプリケーションの停止に時間がかかる場合や、復帰しなくなる可能性のある場合は、必ず「&」をつけてバックグラウンドで実行してください。「&」をつけないと、Oracle停止処理がタイムアウトする可能性があります。「&」を入れバックグラウンドで停止を行い、例のようにsleepでしばらく待つように工夫してください。

■注意事項


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