Interstage Application Server 移行ガイド
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目次
索引

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3.2 Webサーバ(Interstage HTTP Server)の移行
ここでは、V6.0以前のWebサーバ(Interstage HTTP Server)の移行手順、および移行時の注意事項について説明します。
【V6.0からV7.0へ移行する場合の移行手順】
【V6.0からV7.0へ移行する場合の注意事項】
V6.0でバックアップ・移出を行った資源を、V7でリストア・移入を行う場合、ihsrestoreコマンドを使用することはできません。以下の手順でリストア・移入を行ってください。
◆Interstage HTTP Serverの資源ファイル

Interstage HTTP Serverの環境定義ファイル
C:\Interstage\F3FMihs\conf\httpd.conf
パスワードファイル(任意)
htpasswdコマンドで作成したファイル(ユーザ認証を行っている場合のみ) |

Interstage HTTP Serverの環境定義ファイル
/etc/opt/FJSVihs/conf/httpd.conf
パスワードファイル(任意)
htpasswdコマンドで作成したファイル(ユーザ認証を行っている場合のみ) |
◆リストア・移入方法

バックアップ先パスがX:\Backup\IHSの場合の操作例を以下に示します。
1. 以下のどちらかの方法でInterstage HTTP Serverを停止します。
−Interstage管理コンソールの[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバ:状態]で停止します。
−Windows(R)のサービス“FJapache”を停止します。
2. copyコマンド(またはエクスプローラ)を使用して、バックアップ用ディレクトリのInterstage HTTP Server資源をもとのディレクトリにコピーします。
copy X:\Backup\IHS\httpd.conf C:\Interstage\F3FMihs\conf
copy X:\Backup\IHS\パスワードファイル 任意のディレクトリ (注)
<以降、移入時のみ>
3. Interstage HTTP Serverの環境定義ファイル(httpd.conf)において、ServerNameディレクティブに移入先のホスト名(またはIPアドレス)を設定します。その他にも、移出元のホスト名(IPアドレス)を設定しているディレクティブがある場合は、該当するディレクティブに移入先のホスト名(またはIPアドレス)を設定してください。
4. Interstage HTTP Serverの環境定義ファイル(httpd.conf)において、移出元と移入先でポート番号の設定が異なる場合は、ポート番号を設定しているディレクティブに移入先のポート番号を設定します。 |

バックアップ先パスが/backup/FJSVihsの場合の操作例を以下に示します。
1. 以下のどちらかの方法でInterstage HTTP Serverを停止します。
−Interstage管理コンソールの[サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバ:状態]で停止します。
−apachectlコマンドで停止します。
/opt/FJSVihs/bin/apachectl stop
2. cpコマンドを使用して、バックアップ用ディレクトリのInterstage HTTP Server資源をもとのディレクトリにコピーします。
cp /backup/FJSVihs/httpd.conf /etc/opt/FJSVihs/conf
cp /backup/FJSVihs/パスワードファイル 任意のディレクトリ (注)
<以降、移入時のみ>
3. Interstage HTTP Serverの環境定義ファイル(httpd.conf)において、ServerNameディレクティブに移入先のホスト名(またはIPアドレス)を設定します。その他にも、移出元のホスト名(IPアドレス)を設定しているディレクティブがある場合は、該当するディレクティブに移入先のホスト名(またはIPアドレス)を設定してください。
4. Interstage HTTP Serverの環境定義ファイル(httpd.conf)において、移出元と移入先でポート番号の設定が異なる場合は、ポート番号を設定しているディレクティブに移入先のポート番号を設定します。 |
注)ユーザ認証のため、htpasswdコマンドでパスワードファイルを作成した場合、パスワードファイルをhttpd.confファイルのAuthUserFileディレクティブに指定したパスワードファイルの格納先にコピーします。
■注意事項
- コンテンツ、およびhttpd.confとパスワードファイル以外で環境設定時に使用したファイルをバックアップした場合、別途それぞれについて該当するファイルをリストアしてください。
- Interstage管理コンソールで構築したInterstage証明書環境のSSLを使用している場合は、バックアップしたInterstage証明書環境資源をリストアしてください。
- SMEEコマンドで構築した証明書/鍵管理環境のSSLを使用している場合は、バックアップした以下の資源を、httpd.confファイルの該当ディレクティブで指定されているパスにリストアしてください。
- スロット情報ディレクトリ(httpd.confファイルのSSLSlotDirディレクティブで指定したディレクトリ)
- 運用管理ディレクトリ(httpd.confファイルのSSLEnvDirディレクティブで指定したディレクトリ)
- ユーザPIN管理ファイル(httpd.confファイルのSSLUserPINFileディレクティブで指定したファイル)
V7.0では、ihsrlogコマンドの処理において、以下のような変更があります。
V7.0において、V6.0以前と同様の設定を行う場合は、ihsrlogコマンドを指定する際に、-cオプションを指定してください。-cオプションの詳細については、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“ihsrlog”を参照してください。
◆ローテーション機能について
V6.0以前では、ihsrlogコマンドのローテーション機能は、Interstage HTTP Serverの起動から停止までの間だけ有効でした。したがって、再起動した場合は、前回の起動中に作成されたログファイルは削除の対象とならないため、不要であれば手動で削除する必要がありました。
V7.0では、ihsrlogコマンドのローテーション機能は、Interstage HTTP Serverの起動・停止にかかわらず、すべてのファイルに対して有効となります。したがって、再起動した場合でも、前回の起動中に作成されたログファイルを含めて、最も古いログファイルから削除されます。
◆出力されるログファイル名について
V6.0以前では、ihsrlogコマンドで出力されるログファイルの形式は、以下のようになりました。
- logfileパラメタに指定したファイル名プレフィクス.YYMMDDhhmmss[.N]
- YYMMDDhhmmss:作成日時
YY:西暦年(04の場合は、2004年)
MM:月(1〜12)
DD:日(1〜31)
hh:時間(0〜23)
mm:分(0〜59)
ss:秒(0〜59)
- N:通番(-sオプション指定時で、同じ日時にファイルサイズが指定したサイズを超えた場合)
Nは0から始まる連続の番号で、古いファイル順に、1番目のファイルの通番は“.0”、N番目のファイルの通番は“.(N-1)”となります。
V7.0では、ihsrlogコマンドで出力されるログファイルの形式は、以下のようになります。
- 最新ファイル:logfileパラメタに指定したファイル名プレフィクス
- ローテーションされたファイル:logfileパラメタに指定したファイル名プレフィクス.N
- N:通番
Nは0から始まる連続の番号であり、新しいファイルの順に、1番目のファイルの通番は“.0”、N番目のファイルの通番は“.(N-1)”となります。
V7.0では、保守用ログの処理において、以下のような変更があります。
◆ローテーション機能について
V6.0以前では、保守用ログのローテーション機能は、Interstage HTTP Serverの起動から停止までの間だけ有効でした。したがって、再起動した場合は、前回の起動中に作成されたログファイルは削除の対象とならないため、不要であれば手動で削除する必要がありました。
V7.0では、保守用ログのローテーション機能は、Interstage HTTP Serverの起動・停止にかかわらず、すべてのファイルに対して有効となります。したがって、再起動した場合でも、前回の起動中に作成されたログファイルを含めて、最も古いログファイルから削除されます。
◆保守用ログファイル名について
V6.0以前では、保守用ログファイルは、“tracelog”に、常にファイルの作成日時を付加して出力されました。
V7.0では、保守用ログファイルは、以下のように出力されます。
- 最新ファイル:tracelog
- ローテーションされたファイル:tracelog.N
- N:通番
Nは0から始まる連続の番号であり、新しいファイルの順に、1番目のファイルの通番は“.0”、N番目のファイルの通番は“.(N-1)”となります。
V7.0では、環境定義ファイル(httpd.conf)のディレクティブの初期値が変更となっています。変更内容については、“Webサーバ(Interstage HTTP Server)の資源”を参照してください。
Interstage シングル・サインオンのリポジトリサーバを運用する際は、リポジトリサーバ(Interstage HTTP Server)よりもSSOリポジトリ(Interstage Smart Repository)を先に起動する必要があるため、V7.0では、RCプロシジャ名が変更されています。
- V6.0(変更前)
V6.0では、RCプロシジャ名は、以下のファイル名でした。
このため、SSOリポジトリ(Interstage Smart Repository)よりもリポジトリサーバ(Interstage HTTP Server)が先に起動されるため、RCプロシジャ名を変更するシェル(ChangeS51toS86.sh)を実行する必要がありました。
- /etc/rc.d/rc0.d/K17FJapache
- /etc/rc.d/rc1.d/K17FJapache
- /etc/rc.d/rc2.d/S51FJapache
- /etc/rc.d/rc3.d/S51FJapache
- /etc/rc.d/rc4.d/S51FJapache
- /etc/rc.d/rc5.d/S51FJapache
- /etc/rc.d/rc6.d/K17FJapache
- V7.0(変更後)
V7.0では、RCプロシジャ名は、以下のファイル名となります。
これにより、リポジトリサーバ(Interstage HTTP Server)よりもSSOリポジトリ(Interstage Smart Repository)が先に起動されるため、RCプロシジャ名を変更するシェルを実行する必要はありません。
- /etc/rc.d/rc0.d/K14FJapache
- /etc/rc.d/rc1.d/K14FJapache
- /etc/rc.d/rc2.d/S86FJapache
- /etc/rc.d/rc3.d/S86FJapache
- /etc/rc.d/rc4.d/S86FJapache
- /etc/rc.d/rc5.d/S86FJapache
- /etc/rc.d/rc6.d/K14FJapache
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