Interstage Application Server リファレンスマニュアル(コマンド編)
目次 索引 前ページ次ページ

第2部 OLTPシステム運用編> 第10章 イベントサービス運用コマンド

10.3 esmkunit

名前

 esmkunit − ユニットの作成

形式

 esmkunit [-uf unitfile] [-w] [-M system]

機能説明

 不揮発化運用時のユニットを作成します。ユニットは、ユニット定義ファイルの内容に従って作成されます。
 指定できるオプションとパラメタを以下に示します。

-uf unitfile

 ユニット定義ファイルunitfileを指定します。本オプションが指定されない場合は、以下のディレクトリ(インストールパスはデフォルト)配下のdef拡張子を持つファイルを使用してユニットが生成されます。
 Windows(R):C:\Interstage\eswin\etc\def
 Solaris OE/Linux:/opt/FJSVes/etc/def

-w

 クラスタサービス機能の運用で待機系サーバのセットアップを行う場合に指定します。

-M system

 拡張システムを生成した場合に、運用の対象となるシステム名systemを指定します。本オプションを省略すると、デフォルトシステムでの運用が対象となります。
 本オプションは、以下の製品で指定可能です。
 − Interstage Application Server Enterprise Edition

ユニット定義ファイルの記述形式

 ユニット定義ファイル(拡張子def)の記述形式と各項目の設定内容を示します。
 なお、ユニット定義ファイルの雛型ファイル(esunit01.def)は、以下に格納されています。必要に応じて編集してください。
 Windows(R):C:\Interstage\eswin\etc\def\esunit01.def
 Solaris OE/Linux:/opt/FJSVes/etc/def/esunit01.def

[記述形式]

unitid = unit01
unitmode = std
trandir = D:\NOTIFY_DIR
tranmax = 1024
sysdir = D:\NOTIFY_DIR
syssize = 10
sysqnum = 100
syswarning = 70 - 90
userdir = D:\NOTIFY_DIR
usersize = 30
userqnum = 50
userwarning = 70 - 90
shmmax = 80

[記述形式]

unitid = unit01
unitmode = std
trandir = /NOTIFY_DIR
tranmax = 100
tranunitmax = 1024
sysdir = /NOTIFY_DIR
syssize = 10
sysqnum = 100
syswarning = 70 - 90
userdir = /NOTIFY_DIR
usersize = 30
userqnum = 50
userwarning = 70 - 90
shmmax = 80

[設定項目]

項目

内容

省略値

指定範囲

unitid

ユニット名(英数字のみ、大文字/小文字の区別なし)

省略不可

1〜6(文字数)

unitmode

ユニットのモード
 std:標準ユニット
 ext:拡張ユニット

std

std, ext

trandir


トランザクション用ファイルを格納するディレクトリとして、NTFSファイルシステム上のディレクトリを指定します。

トランザクション用ファイルを格納するディレクトリとして、通常ファイルシステム上のディレクトリ、またはローデバイスを指定します(処理の高速化のためにローデバイスを指定することを推奨)。
注1)以下のサイズの容量が必要となります。
((tranmax×4)+256+(tranunitmax×2))×16(Kバイト)
また、ローデバイスはあらかじめ作成しておく必要があります。
注2)複数ユニットのファイルを混在できません。ユニットを複数生成する場合は、異なる格納ディレクトリを指定してください。
注3)絶対パスで指定してください。環境変数を使用したパスは指定できません。

省略不可

 

tranmax

トランザクションの多重度
ユニット内のイベントチャネルに対して、同時にトランザクション運用を行う多重度を指定します。


1024

100

1〜1024

tranunitmax

1トランザクション内で操作することができる最大メッセージサイズをブロック数で指定します(1ブロック:16Kバイト(固定))。
例)1024と指定すると、1024×16Kバイト=16Mバイト

1024

1〜4096

sysdir

システム用ファイルを格納するディレクトリ(Windows(R)システムでは、NTFSファイルシステム上のディレクトリを指定)。
注1)複数ユニットのファイルを混在できません。ユニットを複数生成する場合は、異なる格納ディレクトリを指定してください。
注2)絶対パスで指定してください。環境変数を使用したパスは指定できません。

省略不可

 

syssize

システム用ファイルの容量
以下の計算式を目安に見積もってください。
固定領域+チャネル使用領域+proxy使用領域+インデックス用領域
固定領域:32K
チャネル使用領域:(n:チャネル数)
 (16K+(2K×(n−1)))×1.5
proxy使用領域:
 ((コンシューマ数+サプライヤ数)/32+1)×16×1.5
インデックス用領域:
 (5+(最大蓄積メッセージ件数/340)+2)×2×16K

10

1〜2047(メガバイト)

sysqnum

システム用データ格納域(キュー)の数
注)以下の値が必要となります。
 チャネル数×2+2以上

100

4〜32768

syswarning

システム用ファイルの容量に対する安全値と警告値(安全値と警告値は、ハイフン“-”で区切る)
 安全値:警告状態が解除される基準値
 警告値:データ格納域が警告状態となる基準値
注)メッセージ格納域の使用率が一定値以上になった場合、メッセージ格納域の状態は警告状態となります(警告メッセージ:es20003)。その後、メッセージ格納域の使用率が低下し、一定値以下となった場合、メッセージ格納域の警告状態は解除されます(通知メッセージ:es20004)。

安全値:70
警告値:90

安全値:1〜99(%)
警告値:2〜100(%)
(警告値>安全値)

userdir

イベントデータ用ファイルを格納するディレクトリ(Windows(R)システムでは、NTFSファイルシステム上のディレクトリを指定)。
注1)複数ユニットのファイルを混在できません。ユニットを複数生成する場合は、異なる格納ディレクトリを指定してください。
注2)絶対パスで指定してください。環境変数を使用したパスは指定できません。

省略不可

 

usersize

イベントデータ用ファイルの容量
以下の計算式を目安に見積もってください。
固定領域+メッセージ使用領域
固定領域:16K
メッセージ使用領域:
・平均512バイト以下の場合
 (最大蓄積メッセージ件数/32+1)×16K×1.5
・平均1Kバイト以下の場合
 (最大蓄積メッセージ件数/16+1)×16K×1.5
・平均2Kバイト以下の場合
 (最大蓄積メッセージ件数/8+1)×16K×1.5
・平均が2Kバイトを超える場合
 ((最大蓄積メッセージ件数/8+1)×16K+(メッセージ長−2K)×最大蓄積メッセージ件数)×1.5
注)JMSを使用する場合は、メッセージ使用領域の計算式にメッセージ長として1.8Kバイトを加算して、見積もってください。

30

1〜2047(メガバイト)

userqnum

イベントデータ用データ格納域(キュー)の数
注)接続情報のみの不揮発化運用を行う場合、イベントデータ用データ格納域は不要です。接続情報およびイベントデータの不揮発化運用を行う場合は、チャネル数分の値を指定する必要があります。

50

0〜32768

userwarning

イベントデータ用ファイルの容量に対する安全値と警告値(安全値と警告値は、ハイフン“-”で区切る)
 安全値:警告状態が解除される基準値
 警告値:データ格納域が警告状態となる基準値
注)メッセージ格納域の使用率が一定値以上になった場合、メッセージ格納域の状態は警告状態となります(警告メッセージ:es20003)。その後、メッセージ格納域の使用率が低下し、一定値以下となった場合、メッセージ格納域の警告状態は解除されます(通知メッセージ:es20004)。

安全値:70
警告値:90

安全値:1〜99(%)
警告値:2〜100(%)
(警告値>安全値)

shmmax

ユニットで使用する共用メモリサイズ
注)イベントデータサイズの最大長が2メガバイトを超える場合には、最大長×4以上の値を指定する必要があります。

80

1〜1024(メガバイト)

注意事項


目次 索引 前ページ次ページ

All Rights Reserved, Copyright(C) 富士通株式会社 2005