Interstage Application Server Webサーバ運用ガイド(InfoProvider Pro編)
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第1章 機能

1.11 拡張CGI

 従来のCGI(Common Gateway Interface)には以下のような問題があります。

 このような問題を解決するために、InfoProvider Proでは拡張CGIという機構を提供しています。
 拡張CGIは、以下のような特長を持つゲートウェイアプリケーションへのインタフェースです。

 拡張CGIには、以下の2つのタイプがあります。

■セション管理型の拡張CGI

 セション管理型の拡張CGIでは、セション管理により、CGIでは不可能な、前回のWebブラウザからの依頼や、処理結果を保持することができます。

 Webブラウザからゲートウェイアプリケーションにセション開始の要求を発行したとき、拡張CGIは、ひとつのセションを割り当てます。
 URLには、セションIDとして英数字の文字列(8文字.8文字)が付加されます。
 セションの終了要求があるまで、そのWebブラウザとゲートウェイアプリケーションとの間で、1対1に対応した処理が実行できます。
 すなわち、セションを割り当てたWebブラウザが引き続いて発行する要求を、そのセションの開始を受け付けたゲートウェイアプリケーションで、連続して受けとり処理することができるのです。

 セション管理型の拡張CGIは、前回の処理要求からタイムアウト時間を超過してもWebブラウザからの処理要求がない場合、セションを強制的に終了します。
 拡張CGIの環境定義で二重ログインを許さない限り、認証を利用した同一ユーザが、複数セションを利用することはできません。
 セション開設中は常駐型の拡張CGIと同様にアプリケーションをメモリに常駐することで、Webブラウザに早い応答を返すこともできます。
 セション管理型の拡張CGIを利用するアプリケーションは、CGIアプリケーションを簡単に改造して作成することができます。

■常駐型の拡張CGI

 常駐型の拡張CGIは、InfoProvider Proの起動と同時にゲートウェイアプリケーションを起動し常駐させます。
 CGIが処理要求ごとにゲートウェイアプリケーションを起動するのに比べ、オーバヘッドが少なくなります。
 常駐型の拡張CGIでは、アプリケーションがメモリ上に常駐するため、プロセスの起動などの処理が不要となり、Webブラウザに早い応答を返すことができます。

 常駐型の拡張CGIではセション管理機能は使用できません。

 常駐型の拡張CGIは、InfoProvider Proの起動と同時に、拡張CGI環境定義ファイルで定義された最大セション数分のゲートウェイアプリケーションを起動するため、システム内の起動プロセス数に注意する必要があります。

■セション管理型拡張CGIと常駐型拡張CGIの違

 セション管理型拡張CGIと常駐型拡張CGIには、次のような違いがあります。

契機

セション管理型拡張CGI

常駐型拡張CGI

処理

特定の使用者と個々のゲートウェイアプリケーションのプロセスが対応します。
検索処理の繰り返し(絞り込み検索)など、前回の処理結果を参照するような処理ができます。

不特定多数の使用者に個々のゲートウェイアプリケーションのプロセスが対応します。
検索処理の繰り返し(絞り込み検索)など、前回の処理結果を参照するような処理はできません。

起動されるタイミング

セションの開始時に起動され、セションの終了時、またはタイムアウトで終了します。

InfoProvider Proの起動と同時に起動され、InfoProvider Proが停止するまで常駐します。


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