Interstage Application Server アプリケーション作成ガイド (コンポーネントトランザクションサービス編)
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第5章 Interstageの特徴的な機能> 5.3 セション情報管理機能を使用したトランザクションアプリケーションの作成> 5.3.3 セション情報管理の事象通知リスナオブジェクト

5.3.3.4 COBOLを使用する場合の注意事項

 COBOLにより事象通知リスナを作成する場合、以下の点に注意してください。
 なお、COBOLはWindows(R)版、Solaris OE版のみ使用できます。

(1) 事象通知リスナ実装関数のコンパイル方法

 COBOLのサーバアプリケーションはダイナミックリンクライブラリ(dll)の形態で利用されます。事象通知リスナのdllの名称は以下のようにしてください。

セションIDの場合
ISTD-SMO-LISTENER2.dll
クライアント識別子の場合
ISTD-SMO-LISTENER.dll

 事象通知リスナ実装関数をコンパイルする場合、コンパイルオプションにNAMEオプションを指定してコンパイルしてください。ここで作成されたオブジェクトと提供ライブラリ(F3FMsmolistener2cbl.libまたはF3FMsmolistenercbl.lib)をリンクすることでdllを作成することができます。

 また、dll作成の際にはモジュール定義ファイルが必要です。モジュール定義ファイルのひな型(F3FMsmolistener2cbl.defおよびF3FMsmolistenercbl.def)は、以下のフォルダに格納されています。

INTERSTAGEのインストールフォルダ\td\lib

 COBOLのサーバアプリケーションはsoライブラリの形態で利用されます。事象通知リスナのsoライブラリの名称は以下のようにしてください。

セションIDの場合
libISTD-SMO-LISTENER2.so
クライアント識別子の場合
libISTD-SMO-LISTENER.so

コンパイル方法

セションIDの場合
 
    cobol -G -lcobol -L$OD_HOME/lib -lOMcbl -L$TD_HOME/usr/lib
          -ltdsmolistener2cbl -o libISTD-SMO-LISTENER2.so
          ISTD_SMO_LISTENER2.cbl
クライアント識別子の場合
 
    cobol -G -lcobol -L$OD_HOME/lib -lOMcbl -L$TD_HOME/usr/lib
          -ltdsmolistenercbl -o libISTD-SMO-LISTENER.so
          ISTD_SMO_LISTENER.cbl

 $OD_HOME:CORBAサービスのインストールディレクトリ
 $TD_HOME:コンポーネントトランザクションサービスのインストールディレクトリ

(2) OD_impl_instでの登録

 OD_impl_instで指定する定義ファイルに以下の指定が必要です。

セションIDの場合
 

    rep_id                       = IDL:ISTD/SMO_LISTENER2:1.0
    IDL:ISTD/SMO_LISTENER2:1.0   = ISTD-SMO-LISTENER2.dll
    
 

    rep_id                       = IDL:ISTD/SMO_LISTENER2:1.0
    IDL:ISTD/SMO_LISTENER2:1.0 = /user/libISTD-SMO-LISTENER2.so

クライアント識別子の場合
 

    rep_id                       = IDL:ISTD/SMO_LISTENER:1.0
    IDL:ISTD/SMO_LISTENER2:1.0   = ISTD-SMO-LISTENER.dll

    rep_id                      = IDL:ISTD/SMO_LISTENER:1.0
    IDL:ISTD/SMO_LISTENER:1.0 = /user/libISTD-SMO-LISTENER.so

(3) 実行時の注意事項

 COBOLアプリケーションはノンスレッドプログラムだけが可能となります。

 マルチスレッドプログラムは使用できません。
 このため、LD_LIBRARY_PATHに、CORBAサービスのノンスレッドアプリケーション用のライブラリのパスを指定する必要があります。ノンスレッド用のライブラリについては、“アプリケーション作成ガイド(CORBAサービス編)”を参照ください。

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