Interstage Application Server アプリケーション作成ガイド (CORBAサービス編)
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第6章 アプリケーションの開発(Java言語)> 6.2 CORBAアプリケーションの実行

6.2.5 ORB(Object Request Broker)の指定

 アプリケーション(またはアプレット)を起動するための環境設定として、使用するORBを選択する必要があります。
 CORBA規約では、システム上に存在する複数のORB(Object Request Broker)から、使用するORBを選択する方法が規約化されています。

 ここではこの仕様に基づいて、使用するORBとしてCORBAサービス(ObjectDirector)を指定する方法について説明します(クライアント/サーバ共通です)。


 JDK/JRE1.2以降を使用する場合には、ORBの指定は、必ず行ってください。なお、 Portable-ORBのアプレット運用を行う場合には、プロパティ名"org.omg.CORBA.ORBSingletonClass"を指定しないでください。

ORBの指定方法の種類

 ORBの指定方法として以下の方法があります。どちらかの方法を用いて使用するORBを指定してください。

(1) アプリケーション起動時に指定する方法
(2) 環境設定ファイルを用意する方法

 どちらの方法も、Java実行環境の「プロパティ情報」として以下の値を設定することで、CORBAサービスのORBを指定します。

プロパティ名

設定値(ObjectDirectorを使用)

org.omg.CORBA.ORBClass

com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.ORB

org.omg.CORBA.ORBSingletonClass

com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.SingletonORB

 以下ではそれぞれの指定方法について説明します。

(1)アプリケーション起動時に指定する方法

 Javaアプリケーション実行時に、javaコマンドのパラメタとしてプロパティ情報を設定します。以下のように-Dオプションに続けて必要な情報を記述してください(バッチファイルやシェルスクリプトを使用してアプリケーションを起動する場合は、これらのファイルの中で以下を指定してください)。

【例:プロパティ情報の指定】

  java -Dorg.omg.CORBA.ORBClass=com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.ORB
       -Dorg.omg.CORBA.ORBSingletonClass=com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.SingletonORB
       <アプリケーションのクラス名>

注1) -Dの直後には空白文字は入れません。


注2)
APWORKS V2.0以降の製品に添付されているjavaコマンドを使用する場合は、あらかじめ環境変数THREADS_FLAGにnativeを設定する必要があります。
THREADS_FLAG=native
export THREADS_FLAG
 この設定がない場合は、アプリケーション起動時のjavaコマンドに-nativeオプションを指定する必要があります。
java -native -D... -D... <クラス名>

(2)環境設定ファイルを用意する方法

 「プロパティ情報」を記述したテキストファイル(ファイル名:orb.properties)を作成し、<プロパティ名java-homeに設定されているディレクトリ>\libに格納してください。
 インストールされているパッケージおよび使用するJDK/JREにより以下に格納します。
 Javaアプレットの場合は、実行するマシン環境で設定してください。

【サーバパッケージ内の“JDK/JRE”、またはInterstage Apworksクライアント運用パッケージ V6.0以降の場合】

JRE1.2系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jre12\lib
JRE1.3系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jre13\lib
JRE1.4系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jre14\lib
JDK1.2系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jdk12\jre\lib
JDK1.3系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jdk13\jre\lib
JDK1.4系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jdk14\jre\lib

【クライアントパッケージ内の“JRE JBKプラグイン”の場合】

JRE1.3系使用時:
<JRE JBKプラグインのインストールパス>\jre13\lib
JRE1.4系使用時:
<JRE JBKプラグインのインストールパス>\jre14\lib


【INTERSTAGE APWORKSクライアント運用パッケージ V3.0/V4.0、Interstage Apworksクライアント運用パッケージ V5.0の場合】

JRE1.2系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jbk2\jre\lib
JRE1.3系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jbk3\jre\lib
JRE1.4系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jbk4\jre\lib
JDK1.2系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jbk2\jdk\jre\lib
JDK1.3系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jbk3\jdk\jre\lib
JDK1.4系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>\jbk4\jdk\jre\lib

JRE1.2系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jre12e/lib(注)
JRE1.3系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jre13/lib
JRE1.4系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jre14/lib
JDK1.2系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jdk12e/jre/lib(注)
JDK1.3系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jdk13/jre/lib
JDK1.4系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jdk14/jre/lib

注)JRE/JDK1.2系で拡張モードを指定してインストールした場合のディレクトリです。

JRE1.3系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jre13/lib
JRE1.4系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jre14/lib
JDK1.3系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jdk13/jre/lib
JDK1.4系使用時:
<Java実行環境のインストールパス>/jdk14/jre/lib

【ファイルorb.propertiesの内容】

org.omg.CORBA.ORBClass=com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.ORB
org.omg.CORBA.ORBSingletonClass=com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.SingletonORB

【Portable-ORBアプレット運用時のファイルorb.propertiesの内容】

org.omg.CORBA.ORBClass=com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.ORB


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