InfoDirectory使用手引書 |
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第5部 保守編 | > 第15章 資料採取 | > 15.2 資料採取方法 |
以下で説明する環境変数を設定することにより、トレースを取得することができます。取得できる情報は、主にライブラリ関数の呼出し情報(復帰値、関数の出入り口、エラーコードなど)です。
環境変数の設定
LDAP-APIのトレースには以下の指定が可能です。以下の設定は、上位アプリケーションが動作中に変更することはできません。
環境変数“LDAP-API-TRACE-LEVEL”に以下の値を設定することでトレースのレベルを指定します。この環境変数が設定されていない場合、トレースは取得されません。
0 |
トレース情報を取得しません。 |
1 |
LDAP-APIで問題が発生していることを確認するために指定します。上位アプリケーションのLDAP-APIライブラリ関数の呼出し情報を取得します。 |
2 |
障害調査のために指定します。技術員の指示があった場合のみ指定してください。 |
3 |
障害調査のために指定します。技術員の指示があった場合のみ指定してください。 |
環境変数“LDAP-API-TRACE-FILE”にトレース情報の出力先ファイル名をフルパスで指定します。この環境変数が設定されていない場合、トレース情報はCドライブ配下に"ldap-api_trace.txt"というファイル名で保持されます。
環境変数“LDAP-API-TRACE-FILE”にトレース情報の出力先ファイル名をフルパスで指定します。この環境変数が設定されていない場合、トレース情報はルート配下に“ldap-api_trace.txt"というファイル名で保持されます。
なお、上位アプリケーションは指定した出力先ファイルに対して書込み権を持つ必要があります。
環境変数“LDAP-API-TRACE-FILESIZE”にトレース情報出力先ファイルの最大サイズ(Kバイト単位)を指定します。
ファイルサイズが指定されたサイズを超えた場合、バックアップファイル(トレースファイル名.bak)が作成されます。バックアップファイルは一世代のみ作成されて、古いバックアップファイルは上書きされます。
最大サイズに0以下の値が指定された場合、トレースは無制限に取得されます。この環境変数が指定されていない場合、指定サイズは1024Kバイトとなります。
トレース情報の参照
レベル1のトレース情報は、以下のフォーマットで取得されます。日本語(出力データに0x80以上のコードが含まれる場合)は、16進形式の文字列として出力します。
時間 pid 関数名 矢印 tid=A,(rtn=B),(ldaperr=C) ,(errno=D)
表: フォーマットの内容
時間
このトレースが取得された時間を示します。
日付 時:分:秒で記述されます。秒はミリ秒単位で表されます。Pid=A
プロセスIDを6桁で表示します。AがプロセスIDを示します。
関数名
呼出されたLDAP-APIライブラリ関数名です。トレースを取得する関数名が出力されます。
矢印
以下のいずれかが出力されます。
---> LDAP-API関数がユーザアプリによって呼出されたことを示します。
<--- ユーザアプリによって呼出されたLDAP-APIが復帰したことを示します。Tid=B
スレッド番号を示します。Bがスレッド番号になります。
rtn=C
LDAP-APIが復帰する場合に、その復帰値を示します。Cが復帰値になります。
Ldaperr=D
LDAPエラーコードを示します。
DにはLDAPエラーコードが16進数で表示されます。Errno=E
システムのエラーコードを示します。Eにはシステムのエラーコードが16進数で表示されます。
例
以下の情報は、トレースレベル1でトレースを取得した場合です。
2000/08/25 05:40:41.122 000233 ldap_init: ---> tid=123
2000/08/25 05:40:41.122 000233 ldap_init: <--- tid=123
2000/08/25 05:40:41.122 000233 ldap_simple_bind: ---> tid=123
2000/08/25 05:40:41.122 000233 ldap_simple_bind: <--- tid=123
2000/08/25 05:40:41.123 000233 ldap_simple_bind: ---> tid=124
2000/08/25 05:40:41.123 000233 ldap_simple_bind: <---
tid=124,rtn=-1,ldaperr=0x51
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