InfoDirectory使用手引書
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第4部 運用編> 第10章 InfoDirectoryの環境構築> 10.5 初期データベース登録

10.5.3 中規模/大規模の場合(数万件以上)

 DSAをbulkloadモードで起動して、LDIF形式で記述したエントリデータをldapmodifyコマンドから登録します。詳細は、LDIFldapmodifyを参照してください。

 以下に大量にエントリデータを一括して登録する方法を説明します。

 

大量エントリデータ一括登録手順

 管理ツールを使用して、DSAを作成してDSAを起動していない状態から、以下の手順にしたがい、エントリデータを登録します。

1. DSAデータベースファイルの拡張

DSAデータベースファイルの拡張をしないとDSAデータベースファイル(ds.D.nn)は、1つしか使用することができません。
また、DSAデータベースファイル1つあたりのファイルサイズは0.5Gバイトが最大です。そのため、大量のエントリデータをDSAデータベースに登録するには、“ds.D”ファイルを変更する必要があります。以下に、変更内容を示します。

“ds.D”ファイルの変更

 DSAの格納先ディレクトリ配下に、“ds.D”ファイルがあります。

先頭の数字である200000(実際のファイルサイズは0.5Gバイト)はDSAデータベースのサイズを示します。最大、7FFFFE(実際のファイルサイズは2Gバイト)まで指定することが可能です。次の“ds.D.00”はDSAデータベースファイル名です。
これをテキストエディタで開いて以下のように追加してください。最大20個まで設定可能です。DSAデータベースファイルを1ファイル追加する場合の例を以下に示します。

記述例

 2行目を追加します。

 200000 ds.D.00
 200000 ds.D.01  ← 追加

 ※“ds.D.01”ファイルはDSAを起動すると作成されます。

 

2. bulkloadモードでのDSA起動

  1. 「DSAの格納先ディレクトリ」配下にインデックスデータ作成用のワークディレクトリを、“Wrk1”というディレクトリ名で作成します。
     
  2. odssdsaプロセスをbulkloadモードで起動するように以下のように、“exec”ファイルをテキストエディタで修正します。先頭の数字“2”はodssdsaプロセスを起動する数です。これを“1”に変更してください。
    また、-bオプションで指定するワークディレクトリ名は-bオプションとの間に空白をあけずに設定します。

     1r odssdsa -bWrk1

     

  3. DSAを起動します。管理ツールもしくはodsstartコマンドでDSAを起動します。

     

3. エントリ登録

 ldapmodifyコマンドを使用して、エントリデータをDSAデータベースに登録します。

 

4. インデックスデータの登録

  1. DSA作成ディレクトリ配下へ移動します。

     cd /$INFODSA

     $INFODSAはDSA作成ディレクトリを示します。

  2. DSAを停止します。管理ツールもしくはodsstopコマンドでDSAを停止します。

     odsstop

     

  3. odsbulkloadコマンドにインデックスデータ作成ディレクトリを指定して、インデックスデータの登録処理を行います。
    -dオプションで指定するディレクトリ名は-dオプションとの間に空白をあけずに設定します。

     odsbulkload -x -d/$INFODSA/Wrk1

     

     

5. 通常モードでのDSA起動

  1. odssdsaプロセスを通常モードで起動するように、“exec”ファイルをテキストエディタで開き、以下のように修正します。

     2r odssdsa

     

  2. DSAを起動します。

     odsstart

 

注意事項

 “exec”ファイル内でのodssdsaプロセスの-bパラメタには、必ず、ディレクトリ名を指定してください。また、Wrkディレクトリを指定しないでください。

 もし、誤って設定すると、エントリデータを登録後、DSAを停止してDSAを再起動するとインデックスファイルが削除されるため、odsbulkloadコマンドを実行してもインデックスデータを登録することができません。


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