Interstage Application Server Smart Repository運用ガイド
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第3章 エントリの管理> 3.2 コマンドを使用する

3.2.1 CSVファイルとルールファイル

 CSVファイル、および、ルールファイルの形式について説明します。

◆CSVファイル

 移入するエントリ情報の定義は、0番目の項目のみ以下のように規定されています(項目の数え方は“0”から始まります)。リポジトリに対する操作を指定します。
 0番目の項目に、これらの指定値以外を記述した(何も記述しない場合を含む)場合、その行はコメント行とみなされます。
 1番目の項目以降は、後述のルールファイルの指定により、指定内容を自由に定義できます。

指定値

意味

ADD

エントリを追加します。

DEL

エントリを削除します。

MOD

エントリを更新します。

 リポジトリに存在しないエントリに対し、“MOD”を指定した場合、“ADD”動作を行います。

◆ルールファイ

 ルールファイルは、CSVファイルの情報をSmart Repository内のデータベースにエントリとして登録(更新・削除)するための変換規則を定義したファイルです。CSVファイルとルールファイルの関係を以下に示します。

 ルールファイルの形式について説明します。

 次のタグは、XML宣言およびDTD(文書型定義)を記述しているため、ルールファイルの先頭で必ず記述してください。サンプルファイルから複写して使用することを推奨します。

<?xml version="1.0" encoding="EUC-JP" ?>
<!DOCTYPE Csv2Directory [
<!ELEMENT Rule (name, baseDn, midDn?, Rdn+, DnChange?, objectClass+, attributeSeparator?, unique*, CSV, fixed?)>
<!ELEMENT CSV (ldapop?, Attribute)>
<!ELEMENT ldapop (op?, ldapadd?, ldapdelete?, ldapmodify?)>
<!ELEMENT name (#PCDATA)>
<!ELEMENT baseDn (#PCDATA)>
<!ELEMENT Rdn (#PCDATA)>
<!ELEMENT objectClass (#PCDATA)>
<!ELEMENT attributeSeparator (#PCDATA)>
<!ELEMENT op (#PCDATA)>
<!ELEMENT ldapadd (#PCDATA)>
<!ELEMENT ldapdelete (#PCDATA)>
<!ELEMENT ldapmodify (#PCDATA)>
]>

 ルールファイルを構成する要素について説明します。
 以下に、要素構成図を示します。

 ルールファイルの記述に関して、全般的な注意事項を以下に示します。

 各要素について説明します。

Csv2Directory

[設定内容]
 値はありません。
[指定できる回数]
 省略不可、1回
[下位要素]
 Rule

Rule

[設定内容]
 値はありません。
[指定できる回数]
 省略不可
[上位要素]
 Csv2Directory
[下位要素]
 name、baseDn、midDn、Rdn、DnChange、objectClass、attributeSeparator、unique、CSV、fixed

name

[設定内容]
 この値はコマンドの実行に影響はありませんが、サンプルの記述をそのまま使用してください。
[初期値]
 ありません。
[指定できる回数]
 省略不可、1回
[上位要素]
 Rule

baseDn

[設定内容]
 エントリ操作時のベースDNを、DN形式で指定します。
[初期値]
 ありません。
[指定できる回数]
 省略不可、1回
[上位要素]
 Rule

midDn

[設定内容]
 対象のエントリがベースDN直下でない場合、対処となる中間のRDNを指定します。DN形式で指定します。
[初期値]
 ありません。
[指定できる回数]
 省略可能、1回
[上位要素]
 Rule

Rdn

[設定内容]
 エントリのRDNとする属性名を指定します。Attribute要素の記述によっては、属性名ではRDNが一意にならない場合があります。このような場合は、CSVファイルの項目番号を指定してください。ここでは、項目番号を“+”で連結することはできません。
 また、重複する値を指定することはできません。
[初期値]
 ありません。
[指定できる回数]
 省略不可、1回以上
[上位要素]
 Rule

DnChange

[設定内容]
 DNの変更を移動とみなす場合に1を指定します。1以外の値を指定した場合、DnChangeタグの指定がなかったものとして扱われます。
 DNを変更する場合、通常は新規にエントリが作成されるのみで、古い(元となった)エントリは削除されません。本タグを指定することで古いエントリが削除されます。
[初期値]
 1
[指定できる回数]
 省略可能、1回
[上位要素]
 Rule

objectClass

[設定内容]
 エントリに指定するobjectClassを指定します。重複する値を指定することはできません。
[初期値]
 ありません。
[指定できる回数]
 省略不可、1回以上
[上位要素]
 Rule

attributeSeparator

[設定内容]
 CSVファイルからのマッピング時の項目を連結する場合のセパレータ文字を指定します。任意の文字列で指定します。複数回指定した場合、最初に指定されたものが有効となります。
[初期値]
 ありません。
[指定できる回数]
 省略可能
[上位要素]
 Rule

unique

[設定内容]
 ベースDN配下で一意性をチェックする属性を指定します。Attribute要素の記述によっては、属性が一意にならない場合があります。このような場合は、CSVファイルの項目番号を指定してください。ここでは、項目番号を“+”で連結することはできません。
 また、重複する値を指定することはできません。
[初期値]
 ありません。
[指定できる回数]
 省略可能、2回以下
[上位要素]
 Rule

CSV

[設定内容]
 値はありません。
[初期値]
 ありません。
[指定できる回数]
 省略不可
[上位要素]
 Rule
[下位要素]
 Ldapop、Attribute

Ldapop

[設定内容]
 値はありません。このタグは固定です、階層位置を変更しないでください。
[初期値]
 ありません。
[指定できる回数]
 省略可能
[上位要素]
 CSV
[下位要素]
 op、ldapadd、ldapdelete、ldapmodify

op

[設定内容]
 エントリの操作種別を規定しているCSVファイルの項目位置を示します。行の先頭を0番目として数えます。このタグは固定です、階層位置と値を変更しないでください。
[初期値]
 0
[指定できる回数]
 省略可能、1回
[上位要素]
 Ldapop

ldapadd

[設定内容]
 エントリ追加操作を指示するための文字列を指定します。このタグは固定です、階層位置を変更しないでください。

ADD

 この場合、op要素で指定されたCSVファイルの項目位置に、“ADD”が記述されていると、その行の情報で、エントリ追加操作が行われます。
 ldapadd、ldapdelete、ldapmodify要素は、互いに重複する値を指定することはできません。
[初期値]
 ADD
[指定できる回数]
 省略可能、1回
[上位要素]
 Ldapop

ldapdelete

[設定内容]
 エントリ削除操作を指示するための文字列を指定します。このタグは固定です、階層位置を変更しないでください。

DEL

 この場合、op要素で指定されたCSVファイルの項目位置に、“DEL”が記述されていると、その行の情報が示すエントリの削除操作が行われます。
 ldapadd、ldapdelete、ldapmodify要素は、互いに重複する値を指定することはできません。
[初期値]
 DEL
[指定できる回数]
 省略可能、1回
[上位要素]
 Ldapop

ldapmodify

[設定内容]
 エントリ更新操作を指示するための文字列を指定します。このタグは固定です、階層位置を変更しないでください。

MOD

 この場合、op要素で指定されたCSVファイルの項目位置に、“MOD”が記述されていると、その行の情報で、エントリ更新操作が行われます。
 ldapadd、ldapdelete、ldapmodify要素は、互いに重複する値を指定することはできません。
[初期値]
 MOD
[指定できる回数]
 省略可能、1回
[上位要素]
 Ldapop

Attribute

[設定内容]
 属性値にCSVファイルの項目の値を設定する場合に使用します。属性とCSVファイルの項目位置を対応づけます。
 この要素の下位要素として、エントリに追加または更新する属性名の要素を指定します。属性名を、下位要素のタグの文字列として指定します。下位要素の値には、CSVファイル上の対象項目の項目位置を指定します。項目位置は、開始位置を0として数えます。“+”文字で項目を複数指定することもできます。

<description>8+1</description>

 Attributeタグで設定している項目位置の最大値より、CSVファイルの項目が多い場合、最大値を超えた分は無視します。
 Attributeタグで設定している項目位置の最大値より、CSVファイルの項目が少ない場合、対応する値がないものとして扱います。
[初期値]
 ありません。
[指定できる回数]
 省略不可
[上位要素]
 CSV
[下位要素]
 エントリに追加、または更新する属性の属性名を、下位要素名とします。属性値が可変のものを指定します。

<cn>1</cn>

fixed

[設定内容]
 属性値に固定値を設定する場合に使用します。
 この要素の下位要素として、エントリに追加または更新する属性名の要素を指定します。属性名を、下位要素のタグの文字列として指定します。下位要素の値が、固定値そのものです。
[初期値]
 ありません。
[指定できる回数]
 省略可能、1回
[上位要素]
 Rule
[下位要素]
 エントリに追加、または更新する属性の属性名を、下位要素名とします。属性値が固定のものを指定します。

<o>fujitsu</o>

 ここで、Attributeタグの下位要素として指定した属性名と同じ名前を指定した場合、fixedタグの下位要素で指定したものが優先されます。

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