Interstage Application Server J2EE ユーザーズガイド
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第1部 J2EE共通編> 第3章 J2EEアプリケーションの運用> 3.9 アプリケーションのデバッグ> 3.9.1 スナップを利用したデバッグ

3.9.1.6 J2EEアプリケーションのユーザデバッグ情報

 J2EEアプリケーションのユーザデバッグ情報は、J2EEアプリケーションからログ出力メソッドを呼び出す時に出力されます。
 ログ出力メソッドごとに出力されるユーザデバッグ情報の詳細は、“サポート対象ログ出力メソッド”を参照してください。

 ここでは、ユーザデバッグ情報をスナップファイルへ出力するための方法、出力形式および出力内容を説明します。

■ユーザデバッグ情報の出力方法

 J2EEアプリケーションのユーザデバッグ情報をスナップファイルへ出力するためには、ログ出力メソッドをJ2EEアプリケーションクラス内に記述します。記述手順は以下のとおりです。

  1. import文を記述します。
  2. デバッグ情報を出力するためのクラスを獲得します。
  3. 2.で獲得したクラスを使用して各種ログ出力メソッドの呼出しを行い、J2EEアプリケーション任意のデバッグ情報を出力します。


 以下に例を示します。

  --------------------------------------------------------------------------------
  package  sample.ejb.entity.bmp;
  
    import java.rmi.*;
    import javax.ejb.*;
    import java.sql.*;
    import javax.sql.*;
    import javax.naming.*;
    import com.fujitsu.interstage.ejb.container.common.*; // ロギングクラスの追加 (1)
  
    public class EntityBMPUseLogger implements javax.ejb.EntityBean {
        // デバッグ情報を出力するためのクラス(Logger)を獲得
      private static Logger logger = Logger.getLogger("UseLoggerCMP");  //     (2)
      private  boolean isDebug = false;
      ・・・省略・・・
      public void setEntityContext(javax.ejb.EntityContext ctx)
      throws javax.ejb.EJBException, java.rmi.RemoteException {
        ・・・省略・・・
        public EntityBMPUseLoggerPrimaryKey ejbCreate(int No, String Name, int Stock)
        throws javax.ejb.DuplicateKeyException, javax.ejbCreateException,
        javax.ejb.RemoteException {
          if(isDebug) {  // Debug Mode ?
            // スナップにログを出力する
            logger.log(Level.FINE,"ejbCreate START");  //                      (3)
          }
        ・・・省略・・・
  --------------------------------------------------------------------------------

◆JDKのバージョンの違いによるコーディング方法

 JDK1.4を使用する場合は、java.util.Loggingパッケージを使用します。また、JDK1.3を使用して、このデバッグを使用する場合は、Interstageが提供するAPIを使用します。
 JDK1.3とJDK1.4では、J2EEアプリケーションを作成する際、以下の点が異なります。

■出力形式

 J2EEアプリケーションから出力されたユーザデバッグ情報に日付、時間などの情報を加えて出力されます。
 各種ログ出力メソッドを使用して出力される形式は、以下の形式です。
 使用するAPIによって出力形式は異なります。詳細は、“サポート対象ログ出力メソッド”を参照してください。
 それぞれの出力形式を説明します。

■出力内容

 以下に、出力項目と出力内容を説明します。

出力項目

出力内容

日付

デバッグ情報出力時の日付を“日/月/年”の形式で示します。

時間

デバッグ情報出力時の時間を“時:分:秒.ミリ秒”の形式で出力します。

Log Message

デバッグ情報であることを示します。

Log Exception

デバッグ情報(例外情報)であることを示します。

ログレベル

デバッグ情報のレベル(ログ出力メソッドへ指定したレベル)を下記文字列で出力します。
"[FINEST]","[FINER]","[FINE]","[CONFIG]","[INFO]","[WARNING]","[SEVERE]"

メッセージ

J2EEアプリケーションが指定したデバッグ情報(任意の文字列)を出力します。

パラメタ情報
(Log Param)

J2EEアプリケーションが指定したパラメタ情報(任意のObject)の型、値を以下のいずれかの形式で出力します。

  • (型)パラメタ
  • (型)<Object>

配列クラス、java.utilパッケージのHashtableなどは格納されているすべての値を出力します。
publicフィールドを持つユーザオブジェクト(Stringを除く)を復帰値として使用している場合は、“<Object>”を付加し、ObjectField項目の出力を行います。

例外情報

J2EEアプリケーションが指定した例外情報(任意の例外)を出力します。
発生した例外に詳細文字列が含まれている場合は、その詳細文字列も出力されます。

フィールド情報
(ObjectField)

オブジェクトのpublicなフィールド情報を以下の形式で示します。

  • (型)フィールド名 = フィールド値
  • (型)フィールド名 = <Object>

プリミティブ型とString型の場合は型、変数名、値を出力します。
その他の場合は型、変数名、“<Object>”を出力します。

■出力例

 以下に、出力例を出力形式ごとに示します。


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