Interstage Portalworks 管理者ガイド
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付録C 参考情報

C.6 負荷分散環境について

Portalworksの利用時において利用者の人数が多く、アクセス頻度が高い場合、

1台のPortalworksサーバでの運用では性能が劣化する場合があります。

このような場合、Portalworksサーバを複数用意し、Interstage Traffic Director を利用することにより、利用者からは1つのサーバとして見えますが、実際は複数のPortalworksサーバに分散されてサービスを受けているという環境を作ることが可能となります。

利用者のアクセスを複数のPortalworksサーバに処理を分散することにより、アクセス頻度の増大による性能の劣化を緩和することができます。

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Portalworksサーバの環境作成手順

  1. 1台のサーバにPortalworksを通常どおりインストールを行います(仮にAサーバとします)。
    このとき、認証はLDAP、リポジトリはRDB を使用することとし、設定を行う。
  2. 起動し、動作の確認を行います。
  3. 別のサーバに Portalworksを"Traffic Director を利用する場合の2台目移行"のモードでインストールを行います。(仮にBサーバとします)
    インストール先のフォルダはAサーバと同等とします。
  4. インストールするPortalworksサーバ分“2”を繰り返します。
  5. Aサーバでロールやサービスの設定を行います。
  6. AサーバのDB格納ツールにより環境情報をDBに格納します。
  7. BサーバのDB格納ツールにより環境情報をDBから取得します。
  8. Bサーバを起動します。

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ポータル機能の場合は、インストール時に負荷分散設定でインストールできないため、リポジトリ情報変更ツールで負荷分散環境を作成します。RDBの利用についても同様にツールで設定を行ってください。詳細は、"付録G Portalworksリポジトリの移行ガイド"を参照してください。

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LDAP認証またはInterstageシングル・サインオン、リポジトリにRDBの使用が必須となります。また、各PortalworksサーバはInterstageシングル・サインオンの利用、または同一のLDAP、RDBにアクセスする形態となります。
負荷分散環境作成時の設定や、RDBの利用については"付録G Portalworksリポジトリの移行ガイド"を参照してください。

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  • Traffic Directorの設定については“Interstage Traffic Director オンラインマニュアル” を参照してください。
  • LDAPサーバの設定は通常と差異はありません。
  • RDBの設定は通常と差異はありません。

Portalworks運用

  1. 環境設定を行う場合の運用管理での処理は必ずマスターサーバで行います。
    (マスターサーバ以外での運用管理は使用しないようお願いします。同時に複数の操作を別サーバから行った場合、設定情報は後から設定したものが有効になります。)
    (マスターサーバとは、最初にインストールしたPortalworksサーバのことです)
  2. 運用管理で情報の変更などを行った場合、マスターサーバではリアルタイムに情報が反映されますが、その他のサーバでは行えないため、各サーバにてサーブレットの再起動(“サーブレットの起動と停止”を参照)が必要となります。
  3. USP/シナリオ/別名などサービスの登録/変更/削除 を行った場合、画面カスタマイズ(運用管理機能)を行った場合、またWebUSP固有の運用管理で設定を行った場合、下記作業を行うことにより各サーバでの情報の一意制を保ちます。
    1. マスターサーバで、DB格納ツールにより環境情報をDBに格納します。
    2. マスターサーバ以外のサーバすべてにおいて、サーブレットを停止し(“サーブレットの起動と停止”を参照)、DB格納ツールにより環境情報をDBから取得します。

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DB格納ツールで行う環境情報の移行は、コマンドベースで簡単に実行することもできます。詳細は、“A.6 負荷分散用サービス定義情報設定簡易化ツール”を参照してください。


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