本製品は、Linuxサーバノードに対してエージェントをインストールして管理する方式とインストールしないで管理する方式の2種類を提供します。
エージェントをインストールした場合は、マネージャからサーバノードの自動構成取込み、FC接続線描画、富士通製マルチパスディスク制御機構の障害・状態監視を実現可能です。 インストールしない場合は、手動組込みで登録できますが、状態読込み、アクセスパス設定、障害監視はできません。
参照
エージェントの監視できる対象製品は、「10.5 管理可能なサーバノードミドルウェア」を参照してください。
Linuxサーバノードに搭載したHBAを管理するには、HBAベンダーが配布するHBA APIライブラリをインストールする必要があります。
PG-FC105、PG-FC106、PG-FC107、PG-FC201、PG-FC202、PG-FCD201 の場合
後述の「HBA APIライブラリのインストール状況の確認」を実施してください。
ドライババージョンが、V1.23a-0 または V4.20q-1 の場合
以下の手順で SNIA HBA API 共通ライブラリ(Common HBA API Version 2.18対応)をインストールしてください。
/usr/lib/libHBAAPI.soファイルが存在する場合は、退避します。
/opt/FJSVssage/lib/libHBAAPI.so を /usr/lib に複写するか、または以下のコマンドを実行してシンボリックリンクを作成します。
# ln -s /opt/FJSVssage/lib/libHBAAPI.so /usr/lib/libHBAAPI.so
libemulexhbaapi.so(SNIA HBA API ベンダー固有ライブラリ)は、富士通パソコン情報サイト FMWORLD.NET の PRIMERGY 向けホームページ(http://www.fmworld.net/biz/primergy/)から「PG-FC105/106 Linux用SNIA HBA APIライブラリ」をダウンロードしてください。ダウンロード後、示された手順に従ってインストールしてください。
ドライババージョンが、V1.23a-0 および V4.20q-1 以外の場合
富士通パソコン情報サイト FMWORLD.NET の PRIMERGY 向けホームページ(http://www.fmworld.net/biz/primergy/)から、使用している OS、HBA の型番、ドライバ版数に適した SNIA HBA API ライブラリをダウンロードしてください。ダウンロード後、示された手順に従ってインストールしてください。
以下の項目について確認してください。すべての項目を満たす場合、HBA API ライブラリがインストールされています。
以下のファイルがすべて存在すること。
- /usr/lib/libHBAAPI.so
- /usr/lib/libemulexhbaapi.so
- /etc/hba.conf
以下のコマンドを実行した結果、1以上の整数が出力されること。(コマンドは1行です)
# egrep -c [^[:blank:]]+[[:blank:]]+/usr/lib/libemulexhbaapi.so /etc/hba.conf
PG-FCD101、PG-FCD102 の場合
後述の「HBA APIライブラリのインストール状況の確認」を実施してください。
以下の手順で SNIA HBA API 共通ライブラリ(Common HBA API Version 2.18 対応)をインストールしてください。
/usr/lib/libHBAAPI.so ファイルが存在する場合は、退避します。
/opt/FJSVssage/lib/libHBAAPI.so を /usr/lib に複写するか、または以下のコマンドを実行してシンボリックリンクを作成します。
# ln -s /opt/FJSVssage/lib/libHBAAPI.so /usr/lib/libHBAAPI.so
libqlsdm.so(SNIA HBA API ベンダー固有ライブラリ)は、富士通パソコン情報サイト FMWORLD.NET の PRIMERGY 向けホームページ(http://www.fmworld.net/biz/primergy/)から、使用しているOS、ドライバ版数に適した SNIA HBA API ライブラリをダウンロードしてください。ダウンロード後、示された手順に従ってインストールしてください。
以下の項目について確認してください。すべての項目を満たす場合、HBA APIライブラリがインストールされています。
以下のファイルがすべて存在すること。
- /usr/lib/libHBAAPI.so
- /usr/lib/libqlsdm.so
- /etc/hba.conf
以下のコマンドを実行した結果、1以上の整数が出力されること。(コマンドは1行です)
# egrep -c [^[:blank:]]+[[:blank:]]+/usr/lib/libqlsdm.so /etc/hba.conf
MC-08FC11、MC-08FC31、MC-08FC41、MC-08FC51、MC-08FC61、MC-08FC71 の場合
HBAカードの取扱説明書またはドライバの説明書に従って、HBAnyware(SNIA HBA API)をインストールしてください。
参考
udev機構はハードウェア構成が変更されても常に固定のデバイス名を割り当てるLinuxの機能です。
/dev/sdaなどの従来のデバイス名とは別に/dev/diskから始まるデバイス名を割り当てます。
/dev/disk/by-path/xxxxxxxx xxxxxxxxはディスクの位置情報から生成される情報
/dev/disk/by-id/yyyyyyyy yyyyyyyyはディスクの識別情報から生成される情報
ここでは、/dev/disk/by-pathから始まるデバイス名をby-path名、/dev/disk/by-idから始まるデバイス名をby-id名と記述します。また、/dev/sdaなどの従来のデバイス名を互換デバイス名と記述します。
Linuxのudev機能をESCが監視するデバイスに対して使用する場合は、by-id名を使用してください。
by-id名は/dev/sd?名へのシンボリックリンクのため、by-id名と本製品が表示する互換デバイス名との対応関係は、“ls -l /dev/disk/by-id”コマンドで確認できます。
例
/dev/sdb の by-id 名を確認する
# ls -l /dev/disk/by-id/ 合計 0 lrwxrwxrwx 1 root root 9 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690000 -> ../../sdb lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690000-part1 -> ../../sdb1 lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690000-part2 -> ../../sdb2 lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690000-part3 -> ../../sdb3 lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690000-part7 -> ../../sdb7 lrwxrwxrwx 1 root root 9 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690001 -> ../../sdc lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690001-part1 -> ../../sdc1 lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690001-part2 -> ../../sdc2 lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690001-part3 -> ../../sdc3 lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690001-part7 -> ../../sdc7 lrwxrwxrwx 1 root root 9 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690002 -> ../../sdd lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690002-part1 -> ../../sdd1 lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690002-part2 -> ../../sdd2 lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690002-part3 -> ../../sdd3 lrwxrwxrwx 1 root root 10 4月 3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690002-part7 -> ../../sdd7 #
/dev/sdb の by-id 名は /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000690000 とわかります。
ポイント
ファイバチャネルスイッチに接続されたデバイスはby-path名が変わってしまうことがあるため、by-id名を指定するようにしてください。
本製品は、Linuxのデバイスノードを互換デバイス名sd?で表示します。by-id名、by-path名は表示しません。上記のとおり、コマンドで対応関係を確認してください。
データベースを監視するには、あらかじめ、以下のことを実施しておく必要があります。
defusrコマンドで、データベースの監視に必要なユーザー情報を登録します。defusrコマンドは、「12.7.1.1 ユーザー情報設定コマンド(defusr)」を参照してください。defusrコマンドで指定する内容は、各データベースを監視する場合の説明を参照してください。
データベースへのアクセスに必要な環境変数(LD_LIBRARY_PATHなど)を、sstorageagt.confファイルに定義します。sstorageagt.confファイルは、「C.8 sstorageagt.confパラメーター説明」を参照してください。なお、必要な環境変数は、Symfowareのマニュアルを参照してください。
マルチRDB運用の場合は、Correlation.iniパラメーターのSymfoware文の指定が必要です。Correlation.iniパラメーターは、「C.7 Correlation.iniパラメーター説明」を参照してください。なお、defusrコマンドによるユーザー情報の登録は不要です。。
OracleへはJDBCドライバを利用してアクセスします。sstorageagt.confファイルでJDBCドライバを利用するための環境を定義し、Correlation.iniパラメーターのOracle文でアクセスするためのポート番号を定義します。sstorageagt.confファイルは、「C.8 sstorageagt.confパラメーター説明」を、Correlation.iniパラメーターのOracle文は、「C.7 Correlation.iniパラメーター説明」を参照してください。なお、必要なJDBCドライバの環境定義は、Oracleのマニュアルを参照してください。
defusrコマンドのキー名には、構成管理の対象とするインスタンス名を指定してください。