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ETERNUS SF Storage Cruiser 13.4 ユーザーズガイド

4.1.3 Linuxサーバノード(ホスト)

本製品は、Linuxサーバノードに対してエージェントをインストールして管理する方式とインストールしないで管理する方式の2種類を提供します。

エージェントをインストールした場合は、マネージャからサーバノードの自動構成取込み、FC接続線描画、富士通製マルチパスディスク制御機構の障害・状態監視を実現可能です。 インストールしない場合は、手動組込みで登録できますが、状態読込み、アクセスパス設定、障害監視はできません。

参照

エージェントの監視できる対象製品は、「10.5 管理可能なサーバノードミドルウェア」を参照してください。


4.1.3.1 SNIA HBA APIライブラリの設定

Linuxサーバノードに搭載したHBAを管理するには、HBAベンダーが配布するHBA APIライブラリをインストールする必要があります。


PG-FC105PG-FC106PG-FC107PG-FC201、PG-FC202、PG-FCD201 の場合

後述の「HBA APIライブラリのインストール状況の確認」を実施してください。

HBA APIライブラリのインストール状況の確認

以下の項目について確認してください。すべての項目を満たす場合、HBA API ライブラリがインストールされています。

  1. 以下のファイルがすべて存在すること。
    - /usr/lib/libHBAAPI.so
    - /usr/lib/libemulexhbaapi.so
    - /etc/hba.conf

  2. 以下のコマンドを実行した結果、1以上の整数が出力されること。(コマンドは1行です)

    # egrep -c [^[:blank:]]+[[:blank:]]+/usr/lib/libemulexhbaapi.so /etc/hba.conf

PG-FCD101PG-FCD102 の場合

後述の「HBA APIライブラリのインストール状況の確認」を実施してください。
以下の手順で SNIA HBA API 共通ライブラリ(Common HBA API Version 2.18 対応)をインストールしてください。

  1. /usr/lib/libHBAAPI.so ファイルが存在する場合は、退避します。

  2. /opt/FJSVssage/lib/libHBAAPI.so を /usr/lib に複写するか、または以下のコマンドを実行してシンボリックリンクを作成します。

    # ln -s /opt/FJSVssage/lib/libHBAAPI.so /usr/lib/libHBAAPI.so
  3. libqlsdm.so(SNIA HBA API ベンダー固有ライブラリ)は、富士通パソコン情報サイト FMWORLD.NET の PRIMERGY 向けホームページ(http://www.fmworld.net/biz/primergy/)から、使用しているOS、ドライバ版数に適した SNIA HBA API ライブラリをダウンロードしてください。ダウンロード後、示された手順に従ってインストールしてください。

HBA APIライブラリのインストール状況の確認

以下の項目について確認してください。すべての項目を満たす場合、HBA APIライブラリがインストールされています。

  1. 以下のファイルがすべて存在すること。
    - /usr/lib/libHBAAPI.so
    - /usr/lib/libqlsdm.so
    - /etc/hba.conf

  2. 以下のコマンドを実行した結果、1以上の整数が出力されること。(コマンドは1行です)

    # egrep -c [^[:blank:]]+[[:blank:]]+/usr/lib/libqlsdm.so /etc/hba.conf

MC-08FC11、MC-08FC31、MC-08FC41、MC-08FC51、MC-08FC61、MC-08FC71 の場合

HBAカードの取扱説明書またはドライバの説明書に従って、HBAnyware(SNIA HBA API)をインストールしてください。


4.1.3.2 udev機構の使用

参考

  • udev機構はハードウェア構成が変更されても常に固定のデバイス名を割り当てるLinuxの機能です。

    /dev/sdaなどの従来のデバイス名とは別に/dev/diskから始まるデバイス名を割り当てます。
    /dev/disk/by-path/xxxxxxxx xxxxxxxxはディスクの位置情報から生成される情報
    /dev/disk/by-id/yyyyyyyy yyyyyyyyはディスクの識別情報から生成される情報

    ここでは、/dev/disk/by-pathから始まるデバイス名をby-path名、/dev/disk/by-idから始まるデバイス名をby-id名と記述します。また、/dev/sdaなどの従来のデバイス名を互換デバイス名と記述します。

Linuxのudev機能をESCが監視するデバイスに対して使用する場合は、by-id名を使用してください。
by-id名は/dev/sd?名へのシンボリックリンクのため、by-id名と本製品が表示する互換デバイス名との対応関係は、“ls -l /dev/disk/by-id”コマンドで確認できます。

/dev/sdb by-id 名を確認する

# ls -l /dev/disk/by-id/
合計 0
lrwxrwxrwx 1 root root  9  4月  3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690000 -> ../../sdb
lrwxrwxrwx 1 root root 10  4月  3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690000-part1 -> ../../sdb1
lrwxrwxrwx 1 root root 10  4月  3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690000-part2 -> ../../sdb2
lrwxrwxrwx 1 root root 10  4月  3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690000-part3 -> ../../sdb3
lrwxrwxrwx 1 root root 10  4月  3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690000-part7 -> ../../sdb7
lrwxrwxrwx 1 root root  9  4月  3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690001 -> ../../sdc
lrwxrwxrwx 1 root root 10  4月  3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690001-part1 -> ../../sdc1
lrwxrwxrwx 1 root root 10  4月  3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690001-part2 -> ../../sdc2
lrwxrwxrwx 1 root root 10  4月  3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690001-part3 -> ../../sdc3
lrwxrwxrwx 1 root root 10  4月  3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690001-part7 -> ../../sdc7
lrwxrwxrwx 1 root root  9  4月  3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690002 -> ../../sdd
lrwxrwxrwx 1 root root 10  4月  3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690002-part1 -> ../../sdd1
lrwxrwxrwx 1 root root 10  4月  3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690002-part2 -> ../../sdd2
lrwxrwxrwx 1 root root 10  4月  3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690002-part3 -> ../../sdd3
lrwxrwxrwx 1 root root 10  4月  3 21:28 scsi-1FUJITSU_300000690002-part7 -> ../../sdd7
#

/dev/sdb の by-id 名は /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000690000 とわかります。

ポイント

  • ファイバチャネルスイッチに接続されたデバイスはby-path名が変わってしまうことがあるため、by-id名を指定するようにしてください。

  • 本製品は、Linuxのデバイスノードを互換デバイス名sd?で表示します。by-id名、by-path名は表示しません。上記のとおり、コマンドで対応関係を確認してください。


4.1.3.3 データベース監視の設定

データベースを監視するには、あらかじめ、以下のことを実施しておく必要があります。

ユーザー情報の登録

defusrコマンドで、データベースの監視に必要なユーザー情報を登録します。defusrコマンドは、「12.7.1.1 ユーザー情報設定コマンド(defusr)」を参照してください。defusrコマンドで指定する内容は、各データベースを監視する場合の説明を参照してください。

Symfowareを監視する場合

データベースへのアクセスに必要な環境変数(LD_LIBRARY_PATHなど)を、sstorageagt.confファイルに定義します。sstorageagt.confファイルは、「C.8 sstorageagt.confパラメーター説明」を参照してください。なお、必要な環境変数は、Symfowareのマニュアルを参照してください。

マルチRDB運用の場合は、Correlation.iniパラメーターのSymfoware文の指定が必要です。Correlation.iniパラメーターは、「C.7 Correlation.iniパラメーター説明」を参照してください。なお、defusrコマンドによるユーザー情報の登録は不要です。。

Oracleを監視する場合

OracleへはJDBCドライバを利用してアクセスします。sstorageagt.confファイルでJDBCドライバを利用するための環境を定義し、Correlation.iniパラメーターのOracle文でアクセスするためのポート番号を定義します。sstorageagt.confファイルは、「C.8 sstorageagt.confパラメーター説明」を、Correlation.iniパラメーターのOracle文は、「C.7 Correlation.iniパラメーター説明」を参照してください。なお、必要なJDBCドライバの環境定義は、Oracleのマニュアルを参照してください。

defusrコマンドのキー名には、構成管理の対象とするインスタンス名を指定してください。