DBミラーリングシステム連携のデータベースの異常には以下の3種類があります。
複写元データベースのDBミラーリングシステムのプライマリサーバのデータベースの異常
複写元データベースのDBミラーリングシステムのスタンバイサーバデータベースの異常
レプリケーションシステムの複写先データベースの異常
注1)DBミラーリングシステムのプライマリサーバ
注2)DBミラーリングシステムのスタンバイサーバ
注3)複写元連携サーバ
注4)レプリケーションシステムの複写先データベース
複写元データベースまたは複写先データベースに異常が発生した場合の復旧方法を、以下に説明します。
ポイント
DBミラーリングシステムを構成するデータベースに異常が発生しても、データベースのリカバリ手順によりデータベースの異常が発生した時点に復旧した場合は、レプリケーションシステムの復旧は不要です。
操作手順1:DBミラーリングシステムのプライマリサーバのデータベースを復旧する場合
説明
DBミラーリングシステムのスタンバイサーバに切り替えます。
自動切り替え/切り離しを有効にしている場合は、自動でスタンバイサーバに切り替わります。
Mirroring Controllerオプションを使用していない場合、または自動切り替え/切り離しを有効にしていない場合は、手動で切り替えを実施する必要があります。手動で切り替える操作の詳細については“Symfoware Server クラスタ運用ガイド”または“Enterprise Postgres クラスタ運用ガイド”を参照してください。
DBミラーリングシステムの旧プライマリサーバのデータベースを復旧します。
DBミラーリングシステムの復旧した旧プライマリサーバをスタンバイサーバとして組込みます。
ポイント
レプリケーションシステムに対する操作は必要ありません。
ただし、連携サーバにおいて“RP06019:差分ログ収集を一時的に停止しました”のメッセージが出力された場合、データベースの異常により差分ログの収集スケジュールを処理できないため、差分ログの収集が一時的に停止された状態になっています。復旧するためには、スタンバイサーバへの切替えを完了した後、レプリケーションサービスを再起動してください。
参照
サーバ切替え、DBミラーリングシステムのデータベースの復旧手順の詳細は、“Symfoware Server クラスタ運用ガイド”または“Enterprise Postgres クラスタ運用ガイド”を参照してください。
操作手順2:DBミラーリングシステムのスタンバイサーバのデータベースを復旧する場合
説明
DBミラーリングシステムのスタンバイサーバを切り離します。
自動切り替え/切り離しを有効にしている場合は、自動でスタンバイサーバを切り離します。
Mirroring Controllerオプションを使用していない場合、または自動切り替え/切り離しを有効にしていない場合は、手動で切り離しを実施する必要があります。手動で切り離す操作の詳細については“Symfoware Server クラスタ運用ガイド” または“Enterprise Postgres クラスタ運用ガイド”を参照してください。
DBミラーリングシステムの旧スタンバイサーバのデータベースを復旧します。
DBミラーリングシステムの復旧したデータベースをスタンバイサーバとして組込みます。
注意
Mirroring Controllerオプションを使用していない場合、または自動切り替え/切り離しを有効にしていない場合は、スタンバイサーバを切り離す前に、レプリケーションサービスを停止しないでください。レプリケーションサービスが正しく停止できない場合があります。
正しく停止できなかった場合、次の現象が発生します。
Windowsでは、“RP06052:レプリケーションサービスの開始または停止でエラーが発生しました”のメッセージが出力されます。
この後、レプリケーションサービスの開始または停止を実行すると、以下のメッセージが出力されます。
“RP05114:レプリケーションサービスはすでに開始されています”
“RP05112:レプリケーションサービスが開始されていません”
LinuxおよびSolarisでは、lxrepstpコマンドが無応答状態になります。
レプリケーションサービスが停止できなくなった場合は、スタンバイサーバを切り離してください。切り離すことでレプリケーションサービスは正しく停止されます。その後、レプリケーションサービスを開始してください。
ポイント
レプリケーションシステムに対する操作は必要ありません。
参照
サーバ切り離し、DBミラーリングシステムのデータベースの復旧手順の詳細は、“Symfoware Server クラスタ運用ガイド”または“Enterprise Postgres クラスタ運用ガイド”を参照してください。
操作手順3:レプリケーションシステムの複写先データベースを復旧する場合
説明
レプリケーション運用を停止します。
レプリケーションシステムの複写先データベースを復旧します。
以下の手順でレプリケーションシステムを復旧します。
なお、ここでの手順は、複写元データベースから複写先データベースを再創成する必要のある場合であり、メディアリカバリなどで、トラブルが発生する直前の状態にデータベースを復旧した場合は、以下の復旧作業は不要です。
関連システムを起動します。起動済みのシステムを再起動する必要はありません。
初期複写業務を実行します。
以下の手順でレプリケーション運用を開始します。
レプリケーションシステムの復旧手順が不要なため関連システムをまだ起動していない場合は、ここで起動します。起動済みのシステムを再起動する必要はありません。
一括差分複写業務を実行します。
参照
レプリケーション運用停止の詳細については、“導入運用ガイド”の“レプリケーション運用の終了”を参照してください。
関連システムの起動については“導入運用ガイド”の“関連システムの起動”を参照してください。
初期複写業務の実行については、 “導入運用ガイド”の“レプリケーション運用のための準備”を参照してください。
一括差分複写業務の実行については、“導入運用ガイド”の“レプリケーション運用の開始”を参照してください。