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Enterprise Application Platform V2.0.0 GlassFishユーザーズガイド

5.17.5 ロードバランサーの設定

ここでは、ロードバランサーの設定について説明します。

5.17.5.1 ロードバランサーのスティッキーセッション機能の利用

ロードバランサーのスティッキーセッション機能(セッションの一意性保証機能、セッション維持機能、セッションアフィニティ機能とも呼ばれます)は、リクエストに付加されているセッションの識別情報(セッションID)をもとに、同じセッションのリクエストを同じWebコンテナへ振り分ける機能です。

セッションレプリケーション機能を使用する場合には、Webコンテナの前段に配置するロードバランサーにおいて、スティッキーセッション機能を有効にしてください。スティッキーセッション機能を有効にすることにより、異なるWebコンテナ間におけるセッションのリカバリーの頻発を防ぐことができ、リクエストの処理を安定させることができます。

ロードバランサーのスティッキーセッション機能には、次の設定を実施してください。

ロードバランサーのスティッキーセッション機能のため、リクエストの振り分け先となるWebコンテナをロードバランサーの運用中に急激に増加させると、リクエストの振り分けが一時的に不均等になる可能性があります。この状況は時間の経過とともに緩和されますが、ロードバランサーの設定が可能な場合、次のような設定で緩和させることもできます。

ロードバランサーによっては、スティッキーセッション機能を利用するにあたって、セッションIDに対するWebコンテナの識別情報の付加を必要とするものがあります。セッションIDにWebコンテナの識別情報を付加するには、システムプロパティjvmRouteにWebコンテナの識別情報を設定します。

設定方法の例については、「5.5.2 スティッキーセッションの設定」を参照してください。

注意

Webコンテナの識別情報はセッションIDと同様にクライアントに送信されるため、クライアントに送信されるべきでない情報をWebコンテナの識別情報に含めないでください。

5.17.5.2 ロードバランサーのヘルスチェック(故障監視)

通常、ロードバランサーには、ヘルスチェック機能があります。このロードバランサーの機能によって、分散先のWebコンテナの稼動状況を監視し、故障したWebコンテナを自動的に振り分けの対象から除外することや、故障から復旧したWebコンテナを自動的に振り分けの対象に戻すことができます。

セッションレプリケーション機能を使用する際は、ロードバランサーのヘルスチェック機能を併せて使用することをお勧めします。