オンライン中リカバリ機能における複写先データベースの再創成について説明します。
複写先データベースの再創成は、複写元システムのデータベース資源をSymfoware/RDBのコマンドで退避し、複写先システムに転送した後、複写先システムで復旧を行います。
複写対象データベース資源は以下です。
RDBディクショナリ
RDBディレクトリファイル
アーカイブログファイル
表のDSI
複写元システムと複写先システムが並列で表記されている場合は、どちらのシステムを先に実行しても問題ありません。
複写元システム | 複写先システム |
---|---|
(DRレプリケーション運用中) | (DRレプリケーション運用中) |
1.資源識別子情報の抽出 2.表のDSIの退避 | |
3.利用者プログラムの停止 | |
4.利用規定の設定 5.RDBディクショナリの退避 6.リカバリポイントの設定 7.利用規定の解除 8.RERUNログの取得開始 9.DRレプリケーション業務の起動 | |
10.利用者プログラムの再開 | |
11.退避アーカイブログファイルの取得と転送 | |
12.Symfoware/RDBの停止 13.RDBディクショナリの復旧 14.RDBディレクトリファイルの復旧 15.Symfoware/RDBの起動 16.監査ログエレメントの復旧 17.DSIの復旧 18.RLP管理オブジェクトの再作成 19.資源識別子情報の登録 |
資源識別子情報の抽出
複写元システムで、全RLPの資源識別子情報を抽出します。
lxrepdrmap -p RLP名 -E 資源識別子抽出ファイル名
表のDSIの退避
複写元システムでrdbdmpコマンドを実行し、表のDSIの退避ファイルを取得します。
rdbdmp -i データベース名.DSI名 -f 退避先名@デバイス名
利用者プログラムの停止
利用規定の設定
複写元システムでrdbrtrコマンドを実行し、RDBディクショナリとすべてのデータベーススペースに更新抑止の利用規定を設定します。
rdbrtr -z -rw
rdbrtr -p データベース名.データベーススペース名 -rw
RDBディクショナリの退避
複写元システムでrdbdmpdicコマンドを実行し、RDBディクショナリの退避ファイルを取得します。
rdbdmpdic -f 退避先名@デバイス名 -N
リカバリポイントの設定
複写元システムでrdbsetrpコマンドを実行し、リカバリポイントを設定します。
rdbsetrp リカバリポイント名
利用規定の解除
複写元システムでrdbrlsコマンドを実行し、RDBディクショナリとすべてのデータベーススペースの更新抑止の利用規定を解除します。
rdbrls -z -rw
rdbrls -p データベース名.データベーススペース名 -rw
RERUNログの取得開始
複写元システムで、RERUNログの取得を開始します。
lxrepdrena -p RLP名 -k capture
DRレプリケーション業務の起動
複写元システムで、全RLPの業務を起動します。
lxrepdrrep -p RLP名 -a start -k capture [-w 作業ディレクトリパス名]
利用者プログラムの再開
退避アーカイブログファイルの取得と転送
複写元システムでrdblogコマンドによるアーカイブログの強制切替えと退避アーカイブログファイルの取得を行い、OSのftpコマンドによって複写先システムに転送します。
退避アーカイブログファイルは、表のDSIの退避ファイルの取得を開始した時点から、リカバリポイントを設定するまでの間のすべてのロググループのアーカイブログを対象としてください。
rdblog -S -a
rdblog -S -a -g ロググループ名
rdblog -B アーカイブログ退避先名@デバイス名
rdblog -B -g ロググループ名 アーカイブログ退避先名@デバイス名
Symfoware/RDBの停止
複写先システムで、Symfoware/RDBを停止します。
RDBディクショナリの復旧
複写元システムで取得したRDBディクショナリを、OSのftpコマンドによって複写先システムに転送します。
そのRDBディクショナリの退避ファイルを使用し、rdbrcvdicコマンドによって複写先システムのRDBディクショナリおよびRDBディレクトリファイルを復旧します。
rdbrcvdic -L -f 退避先名@デバイス名 -ddl
RDBディレクトリファイルの復旧
スケーラブルディレクトリ運用を行っている場合は、複写先システムでrdbscldirコマンドおよびrdbrcvdicコマンドを実行し、複写先システムのユーザロググループ用のRDBディレクトリファイルを復旧します。
rdbscldir -A -g ユーザロググループ名 ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイルのパス名
rdbrcvdic -L -ddl -g ユーザロググループ名
Symfoware/RDBの起動
複写先システムで、Symfoware/RDBを起動します。
監査ログエレメントの復旧
監査ログデータベースの運用を行っている場合は、複写先システムでrdbauditコマンドを実行し、監査ログデータベースを再作成します。
rdbaudit -d
rdbaudit -c -n エレメント数 -s エレメントサイズ{ -r ローデバイス名 | -f ファイル名 }
スケーラブルディレクトリ運用を行っている場合は、Symfoware/RDBのSET SYSTEM PARAMETER文によって、監査ログの取得範囲や監査ログデータベースが満杯時の対処方法を設定します。
スケーラブルディレクトリ運用およびSET SYSTEM PARAMETER文の詳細は、“Symfoware Server セットアップガイド”を参照してください。
DSIの復旧
複写元システムで退避した表のDSIの退避ファイルをOSのftpコマンドで複写先システムに転送します。
その退避ファイルを使用し、rdbrcvコマンドによって、複写先システムの表のDSIを複写元システムで設定したリカバリポイントまで復旧します。
rdbrcv -F -i データベース名.DSI名 -f 退避先名@デバイス名 -a アーカイブログ退避先名@デバイス名 -w ワークファイルパス名 -E リカバリポイント名
RLP管理オブジェクトの再作成
複写先システムで、全てのBC管理DBを削除します。
lxrepdrdelmndball -w 作業ディレクトリパス名
複写先システムで、全RLPのBC管理DBを作成します。
lxrepdrcrt -p RLP名 -m mndb -k reflect -d DRレプリケーション定義ファイル名 -e nocntf
資源識別子情報の登録
複写元システムで作成した資源識別子抽出ファイルを、OSのftpコマンドで複写先システムに転送し、その資源識別子抽出ファイルを使用して全RLPの資源識別子情報を登録します。
lxrepdrmap -p RLP名 -R 資源識別子抽出ファイル名