Oracleデータベースとの互換機能を提供します。この機能を利用することにより、既存のアプリケーションを改修するコストを削減し、Fujitsu Enterprise Postgresへの移行が容易になります。
以下の互換機能を提供します。
分類 | Oracleデータベース互換機能 | ||
---|---|---|---|
項目 | 概要 | ||
SQL | 問合せ | 外部結合演算子(+) | 外部結合のための演算子 |
DUAL表 | システムが用意している表 | ||
関数 | DECODE | 値を比較し変換 | |
SUBSTR | 文字列の一部取り出し | ||
NVL | NULL値の変換 | ||
パッケージ | DBMS_ALERT | アラートの送信 | |
DBMS_ASSERT | 入力値に対するアサーションの実施 | ||
DBMS_OUTPUT | メッセージの送信 | ||
DBMS_PIPE | セッション間通信の実行 | ||
DBMS_RANDOM | 乱数の生成 | ||
DBMS_UTILITY | 様々な関数の追加 | ||
UTL_FILE | ファイルの操作 | ||
DBMS_SQL(注1) | 動的SQLの実行 |
Fujitsu Enterprise Postgres 17では、Oracleデータベースからの移行性をより高めるため、DBMS_SQLパッケージの機能拡張と関数インタフェースの変更を行っています。Fujitsu Enterprise Postgres 16 SPz以前に開発したアプリケーションを利用する場合、データベースをアップグレードするだけではDBMS_SQLを利用できません。以下のいずれかの対応を行ってください。なお、SPzの“z”は製品のレベルアップ時の数字を示します。
従来のインタフェースをそのまま利用する場合
“G.1 Fujitsu Enterprise Postgres 16 SPz以前の互換用DBMS_SQLパッケージを使用する場合”を参照して、Fujitsu Enterprise Postgres 16 SPz以前のDBMS_SQLパッケージの関数をそのまま利用できるように互換用DBMS_SQLパッケージに変更してください。
なお、従来のインタフェースをそのまま利用する場合は、互換用DBMS_SQLパッケージでの機能範囲(Fujitsu Enterprise Postgres 16 SPzまでの機能範囲)のみ利用可能です。
拡張した新しいインタフェースを利用する場合
“G.2 DBMS_SQLパッケージを利用しているアプリケーションの移行方法”を参照し、アプリケーションで使用している関数を新しいインタフェースに対応するように改修してください。
注意
Fujitsu Enterprise Postgres 16 SPz以前のDBMS_SQLパッケージは互換用の非推奨機能として提供しており、将来的にサポート対象外となります。今後のシステム更改の際には事前にサポート状況をご確認ください。
参照
Oracleデータベースとの互換機能については、下記ファイルを参照してください。
Linuxの場合
<Fujitsu Enterprise Postgresのインストール先ディレクトリ>/share/doc/extension/README.asciidoc
Windows(R)の場合
<Fujitsu Enterprise Postgresのインストール先ディレクトリ>\doc\extension\README.asciidoc