ジョブが終了するのを待って、システムがシャットダウンするようスケジュールすることができます。以下の手順で行います。
あらかじめ電源制御スケジュールの設定で、シャットダウン時刻および終了監視の定義をしておきます。次に、終了処理ジョブネットを作成し、ジョブスケジューラに登録します。終了処理ジョブネットは、実行後、シャットダウン出口(プログラム)を呼び出すようになっています。呼び出されたシャットダウン出口では、待ち合わせ終了通知コマンドにより“待ち合わせ終了通知”を発行することで、シャットダウン処理が行われます。
注意
ジョブから直接システムを終了させないでください
OSのshutdownコマンドをジョブの定義に直接設定して実行するなど、Systemwalker Operation Managerのジョブから直接システムをシャットダウンさせないでください。
図1.1 終了処理ジョブネットが起動してからシャットダウン処理までの流れ
あらかじめ、電源制御スケジュールの設定と終了監視(待ち合わせ終了通知)の設定をします。
また、終了処理ジョブネットを作成し、シャットダウン出口を編集(必要に応じて)します。シャットダウン出口は標準提供されています。
以下に各作業の手順を説明します。
電源制御の設定
電源制御スケジュールの定義
[Systemwalker Operation Manager]ウィンドウの業務選択ウィンドウで[SYSTEM_CALENDAR]を選択後、[オプション]-[電源制御スケジュール]を選択します。表示された[電源制御スケジュール]ウィンドウ-[電源制御]シートで、以下の設定を行います。
[電源制御の選択]
[電源制御パターン]
[パターンの設定]ボタンをクリックして表示される[電源制御パターン]ダイアログボックスで電源切断時刻、または、リブート時刻の設定
待ち合わせ終了通知の定義
終了通知を受け取ってから、シャットダウン処理を開始するよう設定をします。
電源制御スケジュールの定義を行った[電源制御スケジュール]ウィンドウの[終了監視]シートで、[終了監視]チェックボックスをチェックした後、[詳細設定]ボタンをクリックします。
[終了監視]ダイアログボックスで[終了の通知あり]チェックボックスをチェックした後、[終了通知]ボタンをクリックし、表示された[待ち合わせ終了通知定義一覧]ダイアログボックスで[追加]ボタンをクリックします。
[待ち合わせ終了通知定義]ダイアログボックスの[待ち合わせ終了通知]に、シャットダウン出口のf3crheetコマンドに指定する文字列(注)を記載し、[OK]ボタンをクリックして登録します。
注:標準提供のシャットダウン出口を使用する場合、文字列は“system”
終了処理ジョブネットの作成
プロジェクトの登録
ジョブスケジューラサービスのスタートアップアカウントと同じ名前のプロジェクトを登録します。(V13.4.0以降の場合は、サービスのスタートアップアカウントをインストール後のデフォルトから変更していない場合は、プロジェクト名“SYSTEM”)
すでに登録されている場合、本手順は不要です。
なお、ジョブスケジューラサービスのスタートアップアカウントは以下の方法で確認できます。
[コントロールパネル]の[サービス]ダイアログボックスで“Systemwalker MpJobsch”サービスのアカウントを確認
終了処理ジョブネット(JSHENDまたはJSHFORCE)の登録
通常のジョブネットと同様に、ジョブネットの登録ウィンドウで終了処理ジョブネットを作成します。作成した終了処理ジョブネットのジョブネット名には、用途に応じて以下のいずれかを登録します。(“ジョブネット名称”ではなく、必ず“ジョブネット名”に登録してください。)作成した終了処理ジョブネットは、1.のプロジェクト配下に登録します。
終了処理ジョブネット起動時に実行中のジョブネットがあれば、終了を待ってからジョブを実行します。
終了処理ジョブネット起動時に実行中のジョブネットがあれば、強制終了してからジョブを実行します。
注意
シャットダウンさせるジョブを終了処理ジョブネットに登録しないでください
終了処理ジョブネットに、マシンをシャットダウンするようなジョブを登録しないでください。シャットダウンは、シャットダウン出口で実施します。
シャットダウン出口の編集
シャットダウン出口は標準提供されています。必要に応じて編集してください。
シャットダウン出口には、待ち合わせ終了通知コマンド“f3crheet”が設定されています。f3crheetコマンドに、特定の処理が終了したことを通知するための文字列を指定します。
f3crheet XXXX |
XXXX: 任意の文字列を半角100文字まで指定可能。空白およびコンマ(,)は使用不可。
ここで指定した文字列が、待ち合わせ終了通知として電源制御に通知されます。
なお、標準提供のシャットダウン出口には、文字列“XXXX”に“system”が記載されています。文字列の変更が不要な場合は、修正不要です。
これにより、f3crheetコマンドから発行された終了通知を受け取ったタイミングで、システムがシャットダウンされるようになります。(なお、他にも終了通知が定義されている場合は、すべての終了通知が通知されるまでシステムは停止されません)。
注意
システムの電源を切断するためには
電源の切断/投入を含めて電源制御を行う場合には、電源制御装置(ハードウェア)と、それに対応したソフトウェアが必要です。
シャットダウン/リブートのみの運用の場合は、電源制御装置(ハードウェア)と対応するソフトウェアは不要です。
参考
シャットダウン出口(プログラム)について
シャットダウン出口は、終了処理ジョブネットの実行が終わった後、終了処理ジョブネットの実行結果に応じてジョブスケジューラから呼び出されます。
終了処理ジョブネットが正常終了または疑似正常した場合
“jobschendexit.bat”または“jobschendexit.exe”が呼び出されます。インストール時に提供されたプログラムをそのまま使用することもできますが、何らかの処理を行いたい場合には変更します。
終了処理ジョブネットが異常終了した場合
“jobschnoendexit.bat”または“jobschnoendexit.exe”が呼び出されます。異常終了の場合、インストール時に提供されるプログラムでは何も処理が行われないため、必要に応じてカスタマイズする必要があります。
マニュアルの参照先 Systemwalker Operation Manager 使用手引書または運用ガイド “任意の時刻にシステムをシャットダウンする【Windows版】” |