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WSMGR for Web V9 使用手引書

35.2.9 シナリオ実行画面

シナリオ実行画面では、WSMGR for Webのスクリプトエディタを使用して作成したシナリオを、HTML画面またはMicrosoft Power Appsから呼び出すことができます。

HTML画面は、サーバに配置してHTML画面にアクセスして利用します。

ローコード用画面は、シナリオ定義体をカスタムコネクタとして登録し、画面定義ファイルをMicrosoft Power Appsのアプリに取り込むことで、Microsoft Power Appsのアプリから利用します。

シナリオ実行画面の作成方法については「18.4.3 シナリオ実行画面の出力」を参照してください。


参考

  • シナリオ実行画面は「WSMGR for Web V9.5」以降および「WSMGR for Web APIサポート V9.5」以降がサポートする環境で動作します。

  • ローコード用画面を利用するためには、以下のツール・ライセンスが必要です。

    • Microsoft Power Platform CLI

    • カスタムコネクタが利用可能なMicrosoft Power Appsのライセンス

    • オンプレミスデータゲートウェイ(オンプレミス環境のWSMGR for Webと接続する場合)

  • ローコード用画面では、シナリオの分割実行は利用できません。


35.2.9.1 画面構成

HTML画面

タイトルバー

(1)タイトル

プロジェクト名が表示されます。


(2)APIキーの設定ボタン
(3)接続パスの設定ボタン

設定ボタンを押下することでそれぞれの設定パネルの表示・非表示を切り替えます。ページを表示したばかりの状態では、設定パネルが表示されます。設定パネルの値が空欄の場合は「未設定」、指定されている場合は「設定済」が表示されます。


(4)APIキーの設定パネル

APIキーを設定します。スクリプトエディタで生成したAPIキーを指定します。


(5)接続パスの設定パネル

シナリオの入力パラメータの接続パス名を設定します。


○実行タブ

(1)タブ

シナリオの一括実行、分割実行を選択します。

(2)接続パネル

分割実行を選択した場合に表示されます。実行ボタンを押下するとシナリオのconnectメソッドを実行します。入力パラメータのタイムアウト時間を設定できます。connectメソッドを実行済みの場合、パネルのタイトル部分に取得したトークンが表示されます。

(3)切断パネル

分割実行を選択した場合に表示されます。実行を押下するとシナリオのdisconnectメソッドを実行します。


○シナリオ実行パネル

定義されたシナリオ数に応じて、シナリオ実行パネルが表示されます。

(1)シナリオタイトル

シナリオ名が表示されます。

(2)入力変数

入力変数に設定する値を指定します。変数がリスト型、テーブル型の場合は、JSON形式で記載します。

例) リスト型:[“data1”, “data2”, “data3”]、テーブル型:[[“data1”, “data2”], [“data3”, “data4”]]

(3)出力変数

シナリオの実行結果を表示します。変数がリスト型、テーブル型の変数の場合は、JSON形式で表示されます。

(4)タイムアウト値

シナリオの入力パラメータのタイムアウト値を指定します。

(5)実行ボタン

シナリオを実行します。

(6)エラー表示

以下のいずれかに該当する場合、各パネルの実行ボタンの下に表示されます。

・リスト型・テーブル型の入力変数の入力内容がJSON形式でない場合

・シナリオの実行結果(エラーコード)が0でない場合

シナリオのエラーコードの詳細は「35.2.6 エラーコード一覧」を参照してください。


ローコード画面

ローコード用画面は、1つのシナリオにつき二つの画面(入力画面、出力画面)で構成されます。


○入力画面

(1)タイトル

<プロジェクト名>_<シナリオ名>が表示されます。

(2)タイムアウト値

シナリオの入力パラメータのタイムアウト値を指定します。

(3)実行ボタン

シナリオを実行します。シナリオが正常終了すると出力画面に遷移します。

(4)メイン

定義された入力変数に応じて、変数要素が表示されます。

(5)変数要素

入力変数に設定する値を指定します。


○出力画面

(1)タイトル

<プロジェクト名>_<シナリオ名>が表示されます。

(2)戻るボタン

入力画面に遷移します。

(3)メイン

定義された出力変数に応じて、変数要素が表示されます。

(4)変数要素

シナリオの実行結果を表示します。出力変数の型に応じて、要素が表示されます。

●文字列型

●リスト型・テーブル型


注意

リスト型、テーブル型で扱えるデータの件数は、Microsoft Power Appsの「データ行の制限」の設定値と、委任できない場合の上限である500件に影響されます。


エラー表示は、以下に該当する場合、タイトルの下に表示されます。

・シナリオの実行結果(エラーコード)が0でない場合

シナリオのエラーコードの詳細は「35.2.6 エラーコード一覧」を参照してください。


35.2.9.2 利用方法

出力したHTML画面、ローコード用画面の利用方法について説明します。


HTML画面

ブラウザでURLにアクセスすることでシナリオを呼び出すことができます。

例:http://<WSMGR for Webサーバ>/wsmgrweb/userconfig/<project名>/scenario.html

  1. 出力したHTML画面にアクセスします。

  2. APIキーパネルにAPIキーを指定します。

  3. 呼び出すシナリオのシナリオ実行パネルで入力変数・タイムアウト値を設定します。

  4. 実行ボタンを押下し、シナリオが実行され、実行結果の出力変数に値が設定されることを確認します。


ローコード画面

出力した画面定義ファイル、シナリオ定義体をMicrosoft Power Appsに登録することでシナリオを呼び出すことができます。

●カスタムコネクタの登録

出力したシナリオ定義体をカスタムコネクタとして登録します。

  1. Microsoft Power Appsの「カスタムコネクタの新規作成」から、シナリオ定義体を「OpenAPIファイルをインポートします」で読み込みます。

  2. カスタムコネクタ作成画面で、WSMGR for Webのホスト名を指定します。

  3. オンプレミスデータゲートウェイを利用する場合は、カスタムコネクタ登録時にオンプレミスデータゲートウェイを使用する設定を有効にします。


●Microsoft Power Appsのアプリへの画面定義ファイルの取り込み

出力した画面定義ファイルを、Microsoft Power Appsのアプリに取り込みます

  1. Microsoft Power Appsのアプリ作成画面から、アプリに垂直ギャラリーを追加し、「コピーのダウンロード」からアプリのファイルをダウンロードします。

  2. ローカルで、Microsoft Power Platform CLIのcanvas unpackコマンドを使用してアプリのファイルをフォルダへ展開します。

  3. アプリのフォルダのSrcフォルダに、出力した画面定義ファイルを追加します。

  4. Microsoft Power Platform CLIのcanvas packコマンドを使用してアプリのフォルダをファイルへ変換します。

  5. Microsoft Power Appsのアプリ作成画面で作成したファイルを開きます。

  6. アプリのデータに、登録したカスタムコネクタを追加します。

  7. 入力画面の実行ボタンの詳細設定タブのOnSelect内のX-Wsmgrweb-Api-KeyにAPIキーを設定します。


●Microsoft Power Appsのアプリ実行

保存したアプリを実行することで、シナリオを呼び出します。

  1. 入力画面で入力変数・タイムアウト値を設定します。

  2. 実行ボタンを押下し、シナリオが実行され、出力画面の出力変数に値が設定されることを確認します。


注意

Microsoft Power Appsのアプリへ変換する際は、1つのシナリオに1つのアプリを作成してください。