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PRIMECLUSTER 活用ガイド<トラブルシューティング編>

7.1.1 fjsnap コマンドの実行

fjsnap コマンドは Solaris のシステム情報ツールで、FJSVsnap 拡張サポート機能パッケージに付属しています。PRIMECLUSTER システムで障害が発生した場合は、必要なエラー情報を採取して原因を追及することができます。

fjsnap コマンド実行を以下に示します。

  1. システム管理者権限でログインします。

  2. fjsnap コマンドを実行します。

    /opt/FJSVsnap/bin/fjsnap -h output 、または

    /opt/FJSVsnap/bin/fjsnap -a output

    • -a はすべての詳細情報を採取するため、データが大きくなります。-h を指定すると、クラスタ制御情報のみが採取されます。

    • output には、fjsnap コマンドを使用して採取したエラー情報の出力先となる出力媒体の特殊なファイル名または出力ファイル名 (/dev/rmt/0 など) を指定します。

参照

fjsnap コマンドの詳細については、FJSVsnap パッケージに含まれている README ファイルである README.ja ファイルを参照してください。

参考

fjsnap コマンドの実行タイミングについて

  • エラーメッセージが出力された場合などの通常運用時のトラブルは、トラブル発生時に即座に fjsnap コマンドを実行してください。

  • システムハング等のため fjsnap コマンドが実行できない場合は、システムダンプを採取してください。その後、シングルユーザモードで起動し、fjsnap コマンドを実行してください。
    システムダンプは、REQUEST スイッチを押すか、アボートキーシーケンス (Break 信号など)を入力して、ノードを OBP モードに強制停止した後、"sync" を実行して採取します。ノードを OBP モードに強制停止する詳細な手順は、PRIMEPOWER の取扱説明書、Solaris のマニュアル "Solaris のシステム管理" を参照してください。

  • トラブル発生後に、ノードが自動的に再起動してしまった(シングルユーザモードで起動できなかった)場合や、誤ってマルチユーザモードで起動してしまった場合にも、fjsnap コマンドを実行してください。

  • fjsnap コマンドがエラーになる、または fjsnap コマンドが復帰しない等により調査情報が採取できない場合は、システムダンプを採取してください。


fjsnapコマンドの実行に必要なディレクトリの空き容量について

  • fjsnapコマンドの実行に必要な出力先ディレクトリと作業ディレクトリ(作業領域)の容量については、fjsnapコマンドのREADMEファイルを確認してください。空き容量が不足している場合は、空き容量を確保するか、空き容量の大きなディレクトリに変更して、コマンドを実行してください。

  • fjsnapコマンドのREADMEファイルに記載されている出力先ディレクトリと作業ディレクトリ以外に、PRIMECLUSTERでは以下のディレクトリを使用します。以下のディレクトリの空き容量を確認してください。空き容量が不足している場合は、空き容量を確保してからコマンドを実行してください。

    • /opt/SMAW/SMAWRrms 配下

      ディスク所要量:
      以下のディレクトリ容量とファイル容量を足し合わせた容量を、/opt/SMAW/SMAWRrms 配下で一時的に使用します。duコマンドを使用して、以下のディレクトリとファイルのサイズを計算して見積もってください。

      • /var/opt/SMAWRrms/log

      • /var/adm/messages*

    • /var/opt/FJSVcluster/data/TRC 配下

      ディスク所要量:2MB程度

    • /var/opt/FJSVgfs/log/aclog 配下

      ディスク所要量:
      使用するGlobal File Services共用ファイルシステム
      1個あたり: 1.5MB (固定)
      最大 (10個): 15MB (固定)

    • /tmp 配下

      ディスク所要量:
      使用するGlobal File Services共用ファイルシステム
      1個あたり: 34.6KB (最大)
      最大 (10個): 346KB (最大)