ページの先頭行へ戻る
PRIMECLUSTER Global Disk Services  説明書 4.7

6.9 ボリュームのブロック型特殊ファイルのアクセス権

ボリュームのブロック型特殊ファイル /dev/sfdsk/クラス名/dsk/ボリューム名 は、ボリューム作成時に作成され、ノードを再起動するたびに再作成されます。

ボリュームのブロック型特殊ファイルのアクセス権は、以下のように設定されます。

アクセス権を変更する場合は、変更するコマンドを記述した起動スクリプトと、そのスクリプトを実行するユニットファイルを作成し、GDS のすべてのサービス(fjsvsdx*.service)よりも後に実行されるように設定します。

参照

GDS のサービスについては、「F.2 systemd サービス一覧」を参照してください。


アクセス権を変更する起動スクリプトの記述内容

以下に、例を示します。

#!/bin/bash

# description: chgperm - change GDS volume permission             ・・・(1)

. /etc/init.d/functions

start() {
    /bin/chown gdsusr:gdsgrp /dev/sfdsk/Class1/dsk/Volume1        ・・・(2)
    /bin/chmod 0644 /dev/sfdsk/Class1/dsk/Volume1                 ・・・(2)
    return
}

stop() {
    return
}

case "$1" in
    start)
        start
    ;;
    stop)
        stop
    ;;
    restart)
        stop
        start
    ;;
    *)
        echo "Usage: /etc/init.d/chgperm {start|stop|restart}"    ・・・(3)
    ;;
esac
exit 0

GDS をインストールすると、この起動スクリプトのサンプルが /etc/opt/FJSVsdx/etc/chgperm.sample にインストールされます。このサンプルは、コピーを作成し、環境に合わせて編集してから使用してください。

記述内容の説明:

(1)

"description:" の右側には、この起動スクリプトの説明文を記述します。

(2)

ノード起動時に実行するコマンドを記述します。
この例では、クラス Class1 のボリューム Volume1 のブロック型特殊ファイルの、所有者を gdsusr、グループを gdsgrp、モードを 0644 に変更する場合のコマンドを記述しています。

(3)

この起動スクリプトの使用方法を表示する処理を記述します。
ここでは、起動スクリプト名が chgperm である場合の例を記述しています。

参照

  • (1) の記述内容の詳細は、chkconfig(8) を参照してください。

  • ファイルのアクセス権を変更するコマンドの詳細は、chown(1) および chmod(1) を参照してください。

ユニットファイルの記述内容

以下に、例を示します。

[Unit]
Description=change GDS volume permission            ・・・(1)
After=fjsvsdxmon.service                            ・・・(2)

[Service]
ExecStart=/bin/bash -c '/home/bin/chgperm start'    ・・・(3)
Type=oneshot

[Install]
WantedBy=multi-user.target

記述内容の説明:

(1)

Description= の右側には、このユニットファイルの説明文を記述します。

(2)

GDSのサービス"fjsvsdxmon.service"よりも後に起動するように記述します。

(3)

アクセス権を変更する起動スクリプト(この例では/home/bin/chgperm)を記述します。


アクセス権を変更する起動スクリプトの設定方法

以下の手順で設定します。

  1. ユニットファイルを、/usr/lib/systemd/system/ユニットファイル名 というパスに配置します。

  2. 以下のコマンドを実行して、サービスを有効にします。

    # /usr/bin/systemctl enable ユニットファイル名

    参考

    2. のコマンドを実行すると、以下のシンボリックリンクファイルが作成されます。

    /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/ユニットファイル名