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PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.7<Cloud Services 編>

26.3.1 サブネットの設計

26.3.1.1 マルチアベイラビリティゾーンでのクラスタシステムのサブネット設計

マルチアベイラビリティゾーンでのクラスタシステムの場合、仮想ネットワークを用意し、目的ごとにサブネットを作成します。

アクセス制御を簡単にするために、サブネットの上位ビットをネットワークの役割識別に、下位ビットをアベイラビリティゾーンの識別に使用することを推奨します。

図26.7 マルチアベイラビリティゾーンでのクラスタシステムのサブネットの設計

マルチアベイラビリティゾーンにプライベートサブネットを作成する手順を説明します。

  1. システムを配備する仮想ネットワーク(VNet)を用意します。

  2. VNetにアドレス空間を定義します。(上図では、172.30.0.0/16)

    アドレス範囲は、ネットワークの規模に応じて選択してください。

  3. VNet内に、目的別のサブネットを用意します。

    管理LAN、業務LAN、およびクラスタインタコネクトのサブネットを用意してください。

    GDSのサーバ間ミラーリングによるデータ引継ぎを行う場合は、データ同期用ネットワークのサブネットも用意してください。

    各サブネットについては兼用した構成を取ることも可能です。ただし、兼用した構成を取る場合、以下の注意事項があります。

    • データ同期用LANとその他のLANを兼用する場合は、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”の“ネットワーク構成”を参照してください。

    • インタコネクトとその他のLANを兼用する場合、プロトコル番号123に対する通信は、クラスタノード間のみで通信できるようにしてください。他サーバと通信できるようにした場合、そのサーバにPRIMECLUSTER製品がインストールされていれば、クラスタに参入することができてしまいます。これにより不正なユーザが参入してクラスタサービスにフルアクセスすることも可能となってしまいます。また、PRIMECLUSTERに模した悪意のあるプログラムにより、クラスタに不正に侵入することができてしまいます。

    サブネットのプレフィックス長は、ネットワークの規模に応じて適切な値を選択してください。(上図では、プレフィックス長は20)

26.3.1.2 シングルアベイラビリティゾーンでのクラスタシステムのサブネット設計

シングルアベイラビリティゾーンの場合、仮想ネットワークを用意し、目的ごとにサブネットを作成します。

図26.8 シングルアベイラビリティゾーンでのクラスタシステムのサブネットの設計

シングルアベイラビリティゾーンにプライベートサブネットを作成する手順を説明します。

  1. システムを配備する仮想ネットワーク(VNet)を1つ用意します。

  2. VNetにアドレス空間を定義します。(上図では、172.30.0.0/16)

    アドレス範囲は、ネットワークの規模に応じて選択してください。

  3. VNet内に、目的別のサブネットを用意します。

    管理LAN、業務LAN、およびクラスタインタコネクトのサブネットを用意してください。

    GDSのサーバ間ミラーリングによるデータ引継ぎを行う場合は、データ同期用ネットワークのサブネットも用意してください。

    各サブネットについては兼用した構成を取ることも可能です。ただし、兼用した構成を取る場合、以下の注意事項があります。

    • データ同期用LANとその他のLANを兼用する場合は、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”の“ネットワーク構成”を参照してください。

    • インタコネクトとその他のLANを兼用する場合、プロトコル番号123に対する通信は、クラスタノード間のみで通信できるようにしてください。他サーバと通信できるようにした場合、そのサーバにPRIMECLUSTER製品がインストールされていれば、クラスタに参入することができてしまいます。これにより不正なユーザが参入してクラスタサービスにフルアクセスすることも可能となってしまいます。また、PRIMECLUSTERに模した悪意のあるプログラムにより、クラスタに不正に侵入することができてしまいます。

    サブネットのプレフィックス長は、ネットワークの規模に応じて適切な値を選択してください。(上図では、プレフィックス長は19)

    選択したアーキテクチャパターンによっては、パブリックサブネットを別途用意する必要があります。