PRIMECLUSTERは、クラスタノード間でボリュームデータを引き継ぐためのアーキテクチャパターンを提供しています。
クラスタシステムの円滑な設計のために、これらのアーキテクチャパターンから適したものを選択してください。
ボリュームデータの引継ぎ構成のアーキテクチャパターンを以下に示します。
アーキテクチャパターン | 留意事項 |
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Azure共有ディスクを使用したデータ引継ぎ | 性能の観点から本構成を推奨します。ただし、本構成を採るためには以下の条件があります。この条件を満たさない場合、サーバ間ミラーリングの構成としてください。
Azure 共有ディスクの制限事項、ゾーン冗長ストレージ(ZRS)がサポートされているディスクの種類、リージョンについてはAzureの公式ドキュメントを参照してください。 |
GDSのサーバ間ミラーリングによるデータ引継ぎ | Azure共有ディスクの制限事項によりお客様システムの要件が満たせない場合、またはマルチアベイラビリティゾーン環境でゾーン冗長ストレージ(ZRS)ディスクがサポートされていない場合は本構成としてください。 |
なお、GDSのクラスを分けることで、Azure共有ディスクとサーバ間ミラーリングの構成を混在することも可能です。
Azure共有ディスクを使用したデータ引継ぎを行うアーキテクチャパターンでは、Azure共有ディスクを使用します。作成したAzure共有ディスクは全てのクラスタノードにアタッチしてください。
本アーキテクチャパターンを選択する場合、ユーザは、GDSのシングルボリュームの設定を行います。
図26.5 Azure共有ディスクを使用したデータ引継ぎ
GDSのサーバ間ミラーリングによるデータ引継ぎを行うアーキテクチャパターンでは、VMごとにAzureマネージドディスクが必要です。
ネットワーク経由でI/Oデータの同期を行うため、データ同期用のサブネットとデータ同期用ネットワークに適用するセキュリティ規則をもつネットワークセキュリティグループを用意してください。
本アーキテクチャパターンを選択する場合、ユーザは、GDSのサーバ間ミラーリングの設定を行います。
図26.6 GDSのサーバ間ミラーリングによるデータ引継ぎ