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ETERNUS SF Storage Cruiser 16.9.1 運用ガイド
FUJITSU Storage

6.2.3 アクセスパスの設定

本製品は、サーバノードとストレージの間にファイバーチャネルスイッチが存在するストレージシステムにおいて、図のように各装置種がサポートしているセキュリティ設定を自動変更してアクセスパスを設定します。装置側にセキュリティ機構がないなど設定できない場合は設定しません。しかし、ほかの装置のセキュリティ機構でアクセスパスは生成されます。アクセスパスを構成する機器のすべてにセキュリティ機能がない場合は、セキュリティ設定はできませんがサーバノードからのアクセスは可能です。

ポイント

Webコンソールを使用して、サーバへのボリュームの割当てと同時にアクセスパスを一括で設定できます。操作の詳細は、『Webコンソール説明書』の「ETERNUS ディスクアレイのボリュームの割当て」を参照してください。

注意

各ストレージは、相互接続検証状況に応じて動作を保証するHBA種などの条件を限定しています。アクセスパスはこの条件下で設定してください。条件は、各ストレージの販売元にご確認ください。

表6.1 本製品がアクセスパス設定時に各装置に設定するセキュリティ情報

装置種

本製品の設定内容

Solarisサーバノード

エージェントあり、なし

設定なし

Windowsサーバノード

エージェントあり、なし

設定なし

Linuxサーバノード

エージェントあり、なし

設定なし

HP-UXサーバノード

エージェントあり、なし

設定なし

他サーバノード

エージェントなし

設定なし

ファイバーチャネルスイッチ

ゾーニング設定あり

WWPNの1対1ゾーニング設定
(ただし、ポートゾーニングなどですでにファイバーチャネルスイッチ側に十分なゾーニングが形成されている場合は設定なし)

ゾーニング設定なし

設定なし

ETERNUS DX series
ETERNUS AF オールフラッシュアレイ

セキュリティ設定

HBAのWWPNをセキュリティに設定

ホストアフィニティ(ゾーン)設定

HBAのWWPNをアフィニティグループ(ゾーン)に設定

セキュリティ設定なし

設定なし

そのほかのストレージ、テープ

設定なし

6.2.3.1 前準備

留意事項

ストレージの設定

ETERNUS DX series, ETERNUS AF オールフラッシュアレイの場合は、アクセスパスを設定する前に、以下の設定を確認してください。

ゾーン(ホストアフィニティ)機能を設定することで、ストレージエリアネットワーク上で効率的にストレージ領域を利用できます。このゾーン(ホストアフィニティ)機能を使用するには、アクセスパス設定の前に、ストレージ側にアフィニティグループ/ゾーンを設定する必要があります。

装置間のFCケーブルの接続状態

装置の状態

6.2.3.2 実設定

ファイバーチャネルのアクセスパスを設定します。

ポイント

BS2000用のアフィニティグループを利用する場合は、ホストレスポンスにBS2000を選択してアクセスパスを設定してください。

アクセスパスの設定手順

ストレージの増設、ファイバーチャネルケーブルの接続など、アクセスパスの環境を整えてください。

  1. Webコンソールで対象サーバノードを選択し、アクセスパスの追加を実行してください。

  2. [Solaris OSサーバノードで、マルチパスディスク制御(ETERNUS Multipath Driver 2.0.1以上)の場合] 対象サーバノード上で以下のコマンドを実行して、対象サーバノードにストレージを認識させます。

    • マルチパスデバイスを自動構築するため、grmpdautoconfコマンドを実行してください。コマンドの詳細は、ドライバマニュアルを参照してください。

      # /usr/sbin/grmpdautoconf

      ETERNUS Multipath Driverを使用している、かつ複数台のファイバーチャネルスイッチを経由するパスを持つマルチパスデバイスを自動構築する場合は、パスの冗長性を確認し、-Xオプションを付けてコマンドを実行してください(grmpdautoconfコマンドでは、複数台ファイバーチャネルスイッチを経由するパスの冗長性確保の確認が不可能であるためです)。

      # /usr/sbin/grmpdautoconf -X
  3. [Solaris OSサーバノードで、マルチパスディスク制御(MPLB、MPHD、HDDV 2.2以上)活性増設機能設定時(hddvadm -M実行環境)の場合] 対象サーバノード上で以下のコマンドを実行して、対象サーバノードにストレージを認識させます。

    上記設定でストレージ論理ユニットをhddvドライバ認識できます。さらに、必要に応じて、マルチパスインスタンスに増設パスを組み込むコマンド、またはマルチパスインスタンス構築するコマンドを実行してください。 コマンドの詳細は、各種ドライバマニュアルを参照してください(mplbconfig/iompadm add/iompadm new)。

  4. [Solaris OS サーバノードでマルチパスディスク制御(MPLB、MPHD、HDDV)非活性増設機能環境(hddvadm -m)、またはマルチパスディスク制御環境を使用していない環境の場合] 対象サーバノード上で以下のコマンドを実行して、サーバノードに装置を認識させます。

    項番

    環境

    実行するコマンド

    1

    以下のHBAを利用している場合

    • SE0X7F21F

    • SE0X7F22F

    • XSEFC401AF

    • XSEFC402AF

    • SG-XPCI1FC-QF2

    • SG-XPCI2FC-QF2

    • SG-XPCI1FC-QL2

    • SG-XPCI2FC-QF2-Z

    • SG-XPCI1FC-QF4

    • SG-XPCIE2FC-QF8

    • SG-XPCIE2FC-EM4

    • SG-XPCIE2FC-EM8

    cfgadm -alコマンドによってストレージのAp_idを確認し、cfgadm -c configure Ap_idコマンドでLUNをOSに認識させます。コマンドの詳細は、manコマンドで確認してください。

    2

    項番1以外のHBAを利用している、かつ、マルチパスディスク制御(MPLB、MPHD、HDDV)環境ではない場合(テープ環境を含む)

    # touch /reconfigure
    # /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

    3

    項番1以外のHBAを利用している、かつ、マルチパスディスク制御(MPLB、MPHD、HDDV)環境(hddvadm -m)の場合

    # touch /reconfigure
    # /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0
    # hddvadm -m (sd.confの必要部がhddv.confに移動し、退避したmphd.conf/mplb.confファイルが復活します)
    # touch /reconfigure
    # /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0 (定義ファイル復活によって、各種ドライバの既存インスタンス(mplb/mphd/hddv)が構築されます。新規インスタンスは、hddvインスタンスが構築されます)

    環境に応じて、各種マルチパスインスタンスに増設パスを組み込むコマンド、またはマルチパスインスタンス構築コマンドを実行してください。コマンドの詳細は、各種ドライバマニュアルを参照してください(mplbconfig/iompadm add/iompadm new)。

  5. [Solaris OSサーバノードの場合] # disks -Cコマンドで/dev/rdsk配下を整理してください。

  6. [Windowsの場合] デバイス認識をさせるため装置を再起動してください。

  7. [Linuxサーバノードの場合] デバイス認識をさせるため装置を再起動してください。

  8. [HP-UXサーバノード場合] デバイス認識をさせるため装置を再起動してください。再起動後、#ioscan -funC diskコマンドでデバイス接続の確認およびデバイスファイル(例えば、/dev/dsk/c5t1d0)の確認を行います。もし、デバイスファイルを確認できない場合は、デバイスファイルを確認できないH/Wパスに対して、以下のコマンドを実行してデバイスファイルを作成してください。

    #insf -H <H/Wパス名> -e
  9. [そのほかのサーバノードの場合] デバイス認識をさせるための作業を行ってください。

    VMware vSphereの場合は、VMホストを再起動するか、VMware vCenter ServerまたはVMware vSphere Clientからアクセスパスを設定したHBAに対して再スキャンを実行したあと、当該サーバノードに対して[設定の再読み込み]を実施してください。

  10. 本製品上からのアクセスパスの確認

    • Solaris OSサーバノードの場合

      サーバノード側に/dev/rdsk/cXtXdXが作成され、アクセスパスが表示されます。

    • Windowsサーバノード、Linuxサーバノード、およびHP-UXサーバノードの場合

      サーバノード側にデバイスが生成され、アクセスパスが表示されます。

注意

サーバノード(HBA)-サーバノード(HBA)間、ストレージ(CA)-ストレージ(CA)間のアクセスパスの状態は、Webコンソールを使ってファイバーチャネルスイッチのゾーニング情報を確認してください。削除は、Webコンソールでファイバーチャネルスイッチのゾーニング情報を削除します。

ストレージゾーンは、本製品のアクセスパス設定機能で、スイッチのゾーニングおよびストレージのホストアフィニティを設定可能です。
ストレージゾーン以外のゾーンは、手動でスイッチのゾーニングを設定します。